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黒白のパラドックス  作者: 館 伊呂波
設定概要とプロローグ
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01世界と魔法

 戦争が終わる。それは何かが始まる合図であり、何かが消えていく合図でもある。

 かくして世界は始まりを告げた。

 永遠とも知れぬ長く厳しい争いの果てに終止符が打たれたのはいつのことであろうか。それを数える術はどこにもない。


 世界は四つそれぞれ別に作られた。それは主となり、主軸を合わせるための基本的な構造としてである。


 一つは全てをその手で創造し、その手で繁栄させ、誰からも羨ましがられる生命溢れる至高の世界となり


 一つは世界と生命を創造し、生まれ出でるものを愛し、その生命は魔法と共に発展した世界となり


 一つは世界と理のみを創造し、時の流れに全てを任せて、その生命によって科学と技術によって発展した世界となり


 一つは世界のみを創造し、受け入れべからざるものを余すことなく受け入れ、生命なきもののはこびる世界となり


 やがて復讐に燃えた炎が二人の創造主を飲み込んだ。

 残った創造主は求めた。次にこの炎を静めんとするものを。

 それまでは生まれ出でた生命に託す。

 だがそれはまだこざかしい争いに過ぎないと知るのはただ一人の監視者。

 それは生まれた生命でただ一つ抗い続けるものも監視していた。

 そして後世に続きいつしか真なる意味は薄れてゆく。

 四つの世界が重なってはならぬことを。


________________________________________________


 魔法というのはとても便利な物である。空を飛んだり、高いところから飛び降りても怪我一つなく降りることも出来る。

 時には人々の生活に役立つ道具を作ったり、直接生活を手助けする。その反面戦いに古来から用いられ、命を奪うものとしての対を持っている。


 魔法は覚えようと努力をすれば誰にだって使えるようになる。

 それは誰しもが必ず魔法を使うための第一条件となる魔力を持っているからである。だが、もちろん全員が全員魔法を覚えるわけではない、習得するのに時間がかかるため本当に学びたい人しか覚えられないのである。


 だが、寂しいことにいくら便利であろうとも全ての人間が全ての魔法を同じように使えるわけではない。つまりは個人差という不平等且つそれぞれのアイデンティティーを確立するものがあるのだ。


 魔法を使うに当たって必要な最低限覚えることはいくつかある。


 まず魔法というものは属性魔法と定義魔法の二つに分かれる。


 その主な違いとして、属性魔法は後記する属性に従って二十階級まで魔法が指定されて作られており、それらは魔法名と共にイメージをすることで魔法を使うことが出来る。

 一般的に家庭でも戦いでも使いやすいので使用率の高い魔法と言える。


 そして定義魔法は属性に頼らず、魔力を組み立てるようにして魔法を構築することで使うものであり、有名なのは多けれど定められているわけではない。

 故にその人次第で様々な魔法を自分で作り出すことも可能であり、中には何のために使えるのか分からないものや、属性魔法の最高位の魔法を超える力を持つものもある。

 故に奥深く、研究を行うものもとても多い。


 その属性であるが、基本的なこととなるのは魔法と人に属性がそれぞれあることだ。その属性によって、各人が得意とする魔法や扱える技が変わってくるのだが、基本的には一人一つの属性を持っており、天、雷、地、炎、闇、光、木、水、氷の九つに分かれる。


 例えば天の属性を持つ人は空を飛んだり風を操る魔法を得意とし、水は体力を回復する魔法を得意とする。かといって他の属性の魔法は使えないのかと言われればそうでもなく、実力や努力によって習得することも可能だ。

 もしどうしても使いたい魔法が使えないのであれば、それこそ定義魔法で頑張って作り出すしかないだろう。無論、理論上は可能なのでできないことはない。

 結局はその人の努力次第で魔法はどこまでも使えるようになる。


 次に魔法を使う為の手助けとして使うのが武器だ。これは同じ魔法であってもその武器の特徴に応じて威力や範囲、命中率、連続使用のしやすさまたは継続のしやすさ、発動時間、追加効果の付与率、移動しながらの発動、魔力消費量など様々な効果を付与したり変化させたりする、いわば使う魔法の型となるものだ。


 相当な熟練ともなれば武器がなくとも魔法を思った方向に放てるが、あるのとないのでは威力や命中率など補正されるものがないので、その他一切の調整も利かずおのずと魔法は弱くなる。

 なので基本的には誰でも使っているが、もちろんその人の好みに合う武器は違う。選ぶときはしっかりと自分にどこ武器が良いのか見極める必要がある。


 現在、武器は十一項目、二十五種類が主に使われており、その他一部の人間がこだわって使う超少数派の武器もある。

 その項目は書、石、杖、陣、札、化、音、守、刻、打、破となっており、それぞれが自分の特徴にあったものを選択する。


 それぞれの項目を至って簡単に説明しておく。


 書は書物を用いたもので、その型に魔力を流し込んではめることによって魔法を発動させる武器だ。、魔導書、大魔書、禁書の三つに分かれており、魔導書に関しては全ての魔法使いが最初に扱う武器として使われる。


 石は特殊な鉱物や宝石を用いて、体内にある魔力を浮かせた石に溜め、それを一気に放出することで攻撃を行う攻撃型の武器である。

 これは魔石と魔玉の二種類に分けられる。


 杖は外気や体内の魔力を杖先に溜め、対象に向けて放つことで直線上魔法が飛んでいく。幅は狭いが射程は長い。

 小杖と大杖の二つあり、命中率の高さから二種類とも人気があり、ほとんどの人がどっちかを持っていると言われるほど。


 陣は自分の体や周囲に複雑な模様や文字で書かれた陣を描くことで戦局を変えるほどの魔法を放てる。

 円陣と召喚陣の二種類あり、どちらも動きづらいのがネックだ。


 札は封印魔法の描かれた札に霊など封印し、それを出現させて戦わせたりする扱いの難しい武器だ。

 使えるものはほとんどおらず、呪札と精霊符に分かれる。


 化は自分の体を変身させその変身後の持つ能力を使うことで戦う。魔力消費がかなり高く扱いも難しいため使えるものは限られる。

 これは変身と呪仮面に分けられる。


 音は直接攻撃を行えない完全アシスト型の武器で、状況に応じて魔力を込め、歌ったり演奏することで味方全体を有利に働かせる。

 あまり違いはないが呪歌と幻奏に分けられる。


 守は敵の攻撃をとにかく防ぐ特殊な魔法を発動できる半アシスト系統の武器である。

 これは守盾と反射鏡の二つに分かれる。


 刻は体や道具に魔法を刻み込み、常に身につけていることで発動の時間の早さに特化した武器である。そのために強力な魔法も手早く出せるものもあるが、何しろ刻むので一種類の魔法しか出すことが出来ない。 これは刻印と刻輪に分けられる。


 打は物理武器に魔力や魔法を加えることで物理技の魔法を使えるようにしたもの。魔力消費が少ないために杖と同じくらい人気があり、半分以上の魔法使いはこれらの一つは習っている。

 そもそも魔力量が少ない人はこれを選択する以外に武器がないため扱う人数が増える要因にもなっているのだ。

 これは魔剣、魔槍、暗器、魔力銃、その他の五種類に分けられている。


 破は威力の高い大胆な武器だ。一番新しく項目に分けられた打武器に機械が組み合わさったような武器である。

 破壊力が高いので一歩間違えれば大惨事だが、その突破力の高さからかなり重宝される武器でもある。

 魔塔と魔砲の二種類がある。


 そして最後にその武器を決めることとなるその人の能力だ。

 最近の魔法研究でいくつかを数値化することに成功したが、そのなかで能力は主に体力、筋力、防御、魔力、耐力、技力に大きく分けられることが分かった。

 これらを数値化するのは反対の声もたくさん上がっているが、あくまでも技術進歩の一例であり、個人情報として管理することで収まったのは今から数年前の話だ。


 これらの能力は魔力同様、誰でも持っているものだが、成長することである程度まで伸びるし、鍛え方によって意図的に伸ばすことも出来る。特に魔法使いにとって魔力は重要であり、その総量によって各魔法使いは使う魔法や威力、武器などを調整していかなければならない。


 例えば魔力が多い人は範囲の広い魔法や威力の高い魔法を使うことが主流になるが、魔力の少ない人は打項目の武器(魔剣や魔力銃など)を使い接近戦を行ったりと、戦い方が大きく変わってくる。


 言うなれば努力次第で一番変わるものであろう。

 まとめれば、魔法は定められた文化ではない。歴史を重ねて常に積み上げられていく終わりの見えない技術である。


作者

「みなさんこんにちわ館伊呂波です。まずは少しでもこの作品に触れていただいたことに感謝を」


作者

「さて突然ですが、この あとがき なるものどうにか活かせないものか考えた結果、ここにコメディー感覚でたくさん出てくるキャラの性格を少しでも紹介しようとの思いつきました。なにせこの作品はキャラが非常に多く、また非常に特徴的なのも多いので」


作者

「まあそんなわけで次回からはキャラも織り混ぜて展開しているので、よろしければここまで読んでくれると作者が喜びます(笑)。ではでは」

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