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7.ソロで狩り

投稿する直前に間違いが見つかってヒヤヒヤものですよ。まったく。


順調に読者さんが増えてくださって、びっくりしています。

表現力不足のせいで内容が薄くなりがちで、一回一回も短いですが、徐々に改善していけたらと思っているので、仕方ねえ、見てやるか。という方、ブックマークしていただけたらと思います。

1人で外に出て5分ほど歩いただろうか。

最初の敵に遭遇した。


〈スケルトン:Lv.2〉


しかし、今回は革鎧をつけていない。


ウインドボールの詠唱を開始し、〈幻影〉を発動させて移動を始め、相手が幻影に気を取られているうちに、相手の背後に回り込もうとする。


しかし、ここで想定外のことが起こった。

すぐに幻影が消えてしまったのだ。

俺の本物はまだ、回り込むどころか、スケルトンの視界の外に出ることすらできていなかった。

幻影が消え、本物が見えるようになったことで、スケルトンには俺が瞬間移動しているように見えたのだろう。

一瞬驚いた様に動きを止めたが、すぐにこちらに気づいてしまった。

俺は再度〈幻影〉を発動しようとするが、できない。

クールタイム中の様だ。


結局その戦闘中には再発動できず、ウインドボール2発で盾を弾き飛ばし、3、4発目を胴体に撃ち込んで倒したのだった。


〈幻影〉は持続時間が短いらしい。

クールタイムの把握も兼ねて、もう何戦か続けるとしよう。




気付いたら晩飯の時間になっていた。

完全に時間を忘れて熱中してしまった。

これからは気をつけよう。


ここまでやってきてわかったのは、おそらく〈幻影〉は、1回の戦闘につき一度、しかも1秒間しか発動できないようだということ。

これはレベルが上がれば改善されるだろうから、今後も積極的に使っていきたい。


そしてもう1つの種族スキル、〈魔素噴射〉だが、これも合わせてレベルを上げるべきだろう。

というのも、これ、幻影との相性が良いのだ。

幻影を使って、相手から自分が見えなくなっているうちに魔素噴射を使って加速すれば、〈幻影〉が出ている間の短い時間で相手の視界外に出ることができる。

相手が自分を見失っている間に魔法を打ち込む。

幻影が解けた後でもしばらくは相手が自分を見失うことから、確実にこちらの攻撃を当てることができるのだ。


隠密からの先制攻撃の後にこれを使うと、このあたりの相手は簡単に倒せるとわかった。

こんな最序盤に、よくもまあここまでスキルが噛み合うものだ。


確認もすんだので、俺はログアウトした。




さて、飯は食った。


そしてさっきやろうとして忘れていたことを思い出した。

チュートリアルでもらったものだ。

種族スキルチケットだけではなかったのだが、〈幻影〉が衝撃的で、他のことが頭から抜け落ちてしまっていたのだ。

うっかりしていた。


インベントリから、例のものを取り出す。


_______________________________


〈とある剣士の魂〉

生前、帝国騎士だったものの魂。


_______________________________


見た目は青白い火の玉。

これ、なんなんだろう。

あのスケルトン、ジョセフさん?が帝国騎士だったのはわかった。

これはどう使うのだろうか。

でも使い道とか何も書かれていない。



そう考えていた時、驚くべきことが起こった。

俺に近づいてきたかと思ったら、俺と一体化してしまったのだ。



俺の姿は、紫の火の玉に変わってしまっている。

…なんのためのアバター設定だったのやら。

まあ光の玉にそんなこだわるような設定項目なかったから、変わって困るようなことはないが。

実際、こっちの方がちょっとかっこいいしいいか。


ステータスを見ると、風魔法に任意で切断属性を持たせられる様になっていた。



ふむ。

使い勝手を確認しなきゃいけないのがまた増えた。

なかなかやることが無くならない。

チュートリアル直後はやること無くて困ってたってのに。

嬉しい悲鳴ってやつですな。


今日ログインしていられるのはのは後2時間くらいかな。

それまで狩りを続けよう。



マミーを見つけたので近づきつつ詠唱を開始。すこし距離があるし、わざわざ〈隠密〉を使う必要は無さそうだ。


詠唱完了。

早速切断属性を試してみることにした。


『ウインドボール』


切断属性なのにボール。

あくまで属性付与なので魔法名は変わらないのだ。

違和感が凄い。

まあ相手に聞こえないからどっちでも問題ないんだけどね。


ウインドボールが相手の背中に当たった。

斜めにバッサリと斬られた痕が残った。

ううむ。斬れてはいるのだが、付与していない時とどう使い分ければ良いのかわからない。

何も考えずに撃った俺のミスだな。

次は足に向けて撃ってみた。


ウインドボールは片足に骨まで届く切り傷をつけ、

自重でその傷は広がり、やがて足は折れてしまった。


動けなくなったマミーは、もうただの的でしかなかった。




やはり。

切断属性を得たということは、特定の部位を破壊できる可能性が出てきたということなのだ。

今までのウインドボールでは、ただの吹き飛ばし、良くても相手を弾き飛ばすくらいの効果しかなかった。

今までのウインドボールは相手の体勢を崩すために、切断属性付与をしたウインドボールは相手の手足を落として能力を下げるために、と使い分ければ良いのではないか。



と考えて、すこしばかり油断していた。突然、俺に火の玉が襲いかかった。

レイスが背後から近づいてきていたのだ。

自分でやっていることをやり返されてしまった。


焦っている俺に、2発目の魔法が撃ち込まれる。

2体目のレイスだ!

ホームの周りで、唯一俺にダメージを与えられる種類のモンスターが、2体。


なんだかんだ言って俺は、今日一度もダメージを受けていなかった。それは、魔法を扱えるモンスターがレイスしかいなかったからだ。

まともな戦闘は今回が初めてと言っても過言ではない。


〈【ノイ】種族:レイスLv.4〉


〈レイスLv.2〉


1体名前持ちじゃねえか!

プレイヤーではない。プレイヤーなら、上に円錐形のアイコンが出るはずだからだ。


まずいまずいまずい!

〈幻影〉からの〈魔素噴射〉で離脱した。…と思っていた。

名前持ちのレイスには、こちらが見えていた。

俺はそれに気づいていなかった。

必死に逃げるこちらをあざ笑うかのように飛来する土塊。

それに気づいた直後の衝撃。

薄れていく意識の中、俺は悔しさを噛み締めた。



目の前には再び俺の墓石。


やっちまった。

いつの間にか、複数体との戦闘があるかもしれないということを忘れていた。

あまりに一体だけとの戦闘が多かったから。

今日1日、パーティーを組んでいた時も、ソロで狩りをしていた時も、さっき以外で複数体と戦闘することがなかったのだ。


デスペナルティは一定時間の活動禁止なのだろう。墓石の前から動けない。


いくら不死のモンスターでも、復活には時間がかかるというような設定なのかもしれない。


仕方がない。

今日はここでログアウトにしよう。


こうして、サービス初日は終わったのだった。



プレイヤー名:〈トウキ〉

系統:〈不死系〉

種族:レイス

【特性】

〈霊体〉〈無音詠唱〉

【種族スキル】

〈魔素噴射Lv.3(↑2)〉〈幻影Lv.1〉

【通常スキル】

〈風属性魔法Lv.4(↑2)〉〈識別Lv.4(↑1)〉〈隠密Lv.5(↑1)〉


※こちらの勘違いにより、間違って書いてしまった一部スキルを削除しました。


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