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63.魔武器

10日ぶりの更新です。

大変大変お待たせいたしました。

それでもこのページにいらしてくださった皆様に感謝を。

死に戻りしてからかれこれ3時間。


俺はキキョウの兄さん、ウッド達薬師の手伝いのため、ひたすらに畑を行ったり来たり。


さらにはポーション作成には不要である、薬草の根を切り落とす作業に追われていた。


武装魔法を使って、マインゴーシュを同時召喚の限界である8本全て出す。

他のお手伝いさんが8枚のまな板に1本ずつ並べてくれた薬草に振り下ろす。

そのまま刃を横にずらして、切った根をまな板から落とす。

これだけの簡単なお仕事。


1アクションで8本、根を取った薬草を生産するのだ。

俺が切り、他のお手伝いさんが新しい薬草を並べる。


切っては並べ、切っては並べ、切っては並べ、切っては並べ………


戦闘に一切参加していないのにどんどん上がる武装魔法のレベルを見て、複雑な気持ちになるが、それでも作業の手は止めない。


「トウキ。」


作業がひと段落した時、ウッドに声をかけられた。


「おう、どうした?」


「これだけあれば、あと数時間は持つくらいはできた。いつまでも拘束するわけにも行かねえし、そろそろ上がっていいぞ。」


「お、そうか?じゃあお先に上がらせてもらいます。」


周囲から、おつかれさまでーす、と声が上がる。


「あ、そうそう、緋斎のとこ行っとけよ。お前の武器作ってるみたいだからよ。」


「え?めっちゃ早くあがったなと思ったらそういうことだったのか?もっと先かと思ってたぞ。」


「ああ、それについては伝言がある。あいつももともとは戦争クエストが終わったあとに作る予定だったらしいんだが、思ったよりも長引いてるだろ?これなら少しでも強力になって復帰して欲しいんだと。2時間くれれば腕によりをかけて作るとさ。あと30分くらいかね。」


「おお、そうか。そりゃ楽しみだ。……あ、俺、あいつにどんな武器がいいとか言ってねえぞ?」


「ああ、それについてはお楽しみ、だそうだ。」


「そうかい。じゃあ行ってくるわ。お疲れ様でーす。」




薬師コーナーから出て、鍛冶場に向かいがてら、戦況を確認するために掲示板を開く。


人から聞いてはいたが、戦況はすこぶる悪い様だ。


ついに3、4列目のアーマーが動き出したか。

シールドも復活してるみたいだし。


戦線も後退している。

もうすでにここから戦闘音が聞こえるほどだ。


俺のデスペナ解除まであと1時間弱。

生産活動に集中してごまかしていたけれど、そろそろうずうずしてきました。

ああ早く戦いたい!


断っておくが、俺は断じて戦闘狂ではない。

もうちょっとで魔導アーマー武装魔法の射程圏内に入るはずだったのに死に戻ったせいで、餌を口を開けた状態で取り上げられた犬みたいな心境なのだ。



鍛冶場と言っても、薬師コーナーと同じく作業場の中なので、歩いて数分でついた。


鍛冶職人の方々が何やら集まっている。

その中心に緋斎がいる様だ。

俺がついたことに気がついた鍛冶職人の人達が道を開けてくれた。お辞儀しつつ緋斎の元へ。


「おーす!どんな感じ?」


「おお、今微調整中で、本当にもうちょっとでござるよ。」


おお。予定よりもちょっと早いな。素振りとかもしておきたかったし、時間が取れるのは助かる。


「会心の出来だぜこりゃあ!」

「俺たちも手伝ったからな!」

「ロマン武器万歳!」


鍛冶職人の方々、興奮を次々口にしている。


「手伝ってくれたのか。ありがとう。だがロマン武器とはなんだロマン武器とは。一体何を作りやがった。」


「なんだ知らされてないのか?」


「ああ。」


「大丈夫だよ。使いづらいことはない…ハズだ!」


不安だわちくしょう。


「「「出来たぁぁぁあ!」」」


叫ぶなやかましい。

なんだろう。

作ってもらってる本人が一番冷めてるこの状況。


「お待たせして申し訳ない。こちらでござる。」


「おぉ………」


正直、言葉が出ない。

凄すぎる。


緋斎が作っていたのは、大鎌だった。

柄は木材が使われているが、金属を芯に入れているのだろう、ずっしりくる。

だが、重すぎるわけではない。

刃がかなり大きいのに、重心も持ち手の中心より少し上で安定している。

柄の端は、木材ではなく金属が露出した状態になっており、先端には紫色の宝石が埋め込まれていた。


〈霊王の鎌+0〉

不死王の加護を得た魔武器。所持者:トウキ

int+20 agi-5

〈戦賢転換〉

一定時間、intを0にし、減少した分、strを上昇させる。

または、strを0にし、減少した分、intを上昇させる。


チートか?


「魔武器ってのはまあ、早い話がユニーク武器でござる。」


「え、このゲームそんなのあったの?」


「まあどんな能力がつくかについては法則性は不明でござるが、大抵その人にあった能力がつくので、持ってる人は戦力大幅UP間違いなし。今回もぴったりの能力でござるな。」


「まてまて、そんな凄い武器、なんでみんな知らなかったんだよ。戦争クエスト前に、こんな情報あったなら言って欲しかったぞ。」


「どうやったら作れるかがわかってないでからござるよ。現状、作ろうと思って作れるものでもないので、混乱しないために、所持者の方々には伏せてもらっていたでござる。」


なるほど、無茶振りしてくるプレイヤーが出ないとも限らないからな。


「なんにせよ、こんな凄い武器作ってくれてありがとう。大切にするよ。」



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