59.俺何もしてませんけれども
投稿遅れまして大変申し訳ない。
バイトだったのです。リオの開会式中もバイトでしたよ。
で、こんだけ待たせたんだから中身はさぞ期待できるんやろなと思いきや。
何だこのクソ展開と思うかもしれないです。
ちょっと身構えつつ読んでいただいた方がいいかも。
2列目の魔導アーマーが頭上に振りかぶった剣に、光が集まり、輝きを増してゆく。
その光はかなり強い。目がくらむ一歩手前だ。
「魔導アーマーの内包する魔力が剣に移動していきます!」
魔力察知持ちの観測班による報告が飛ぶ。
ゲートキーパー戦ではレナ達魔力察知持ちはそんなことは言わなかった。
つまりゲートキーパーは斬撃波を撃っても自らの魔力が減らなかったということ。
どうやら魔導アーマーはゲートキーパーと違って、斬撃波に自分の魔力を使っている分、使用回数に制限があるとみた。
まあそんな冷静に分析してる間にも全速力で走ってるんですけどね!
俺の正面に魔導アーマーがいるんだよ!
そのままの向きで斬撃波撃たれたら死んじゃう!
『『『『『プロヴォケイション!』』』』』
『『『『『ソリッドボディ!』』』』』
『『『『『カバー!』』』』』
タカアキ達、各パーティーの衛士が挑発、体を硬化させて被ダメージを減少させる技、自分のパーティーメンバーへのダメージを肩代わりする技を展開していく。
これで衛士以外は斬撃波をくらってもダメージを受けなくなったわけだが、かといって避けなければ自分の分までダメージを受けて、衛士が死んでしまうので、俺を含めた攻撃の範囲内にいるプレイヤー達は一斉に衛士から離れていく。
「剣への魔力の充填が完了した模様!各自注意されたし!」
光が収束してまぶしくはなくなったものの、魔導アーマーが手にする剣は淡い光を発し続けている。
剣身は青白い光に覆われている。
「来ます!」
その剣が一斉に振り下ろされた。
魔導アーマー自体が相当の巨体であるためか、剣を振り下ろす速度はかなり遅い。
剣が地面に達し、斬撃波が生まれるまでの2,3秒が、異様に長く感じた。
斬撃波がプレイヤー達に向けて突き進む。
だが、ここで想定外の事態が起きた。
斬撃波の向かう方向は、確かに俺たちを捉えていた。
衛士ではなく、
彼らから離れようと走っている魔法使い達を。
衛士達の放った『プロヴォケイション』を魔導アーマーは意にも介さず、火力役となるプレイヤー達のいくつかの集団の中に、的確に打ち込んできたのだ。
そして俺たち魔法使いはは愚かにも、衛士から離れた後は固まった場所で待機していたためにほぼ全員がその斬撃によって沈むこととなった。
それは俺も例外ではなかった。
自らに迫る光を見て、それによって視界が覆い尽くされた後、視界の左上にあるHPバーが消失したの確認し、
(ああ…俺まだ何もしてなかったのに…)
意識を闇に沈ませた。
皮肉にも、生き残ったのは敵を引きつけるべき衛士と、そのそばから逃げ遅れた者なのだった。
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「あー、やっちまったなあ…」
今ので何人死んだのかね。
掲示板を確認してみる。
……どうやら魔法による砲撃を行っていたプレイヤー達の半分ほどと、その他にも多数の死に戻りが出たようだ。
死んでしまって残念ではあるが、あれはしょうがない、という気持ちが強い。
まさかプロヴォケイションが効かないとはね。
これを受けて、軍師達から全プレイヤーに通達が入った。
俺にはレナからメッセージという形で知らされた。
『作戦は変更。変に役割ごとに固まった集団を作るのではなく、幾つかのユニオンを編成して戦闘を行う。ユニオン同士はなるべく近づかないように離れる様に、とのこと。
あなたが死んじゃったのは私としても残念ではあるけど、そっちはそっちでやることはあるはず。生産面で貢献しようとしてるプレイヤーもいるから、そっちに行ってみたら?
追伸
パーティーで死に戻りはあなただけよ?笑』
笑。
じゃねえよ…
作戦の変更を伝えるのはいい。
生産面での貢献という新しい道を示してくれてありがたいとも思う。
だが追伸に『笑』をつけられるとパーティーの無事を知らされても素直に喜べないぞ。
ん?コウとナツキからもメッセージが来たようだ。
『おおトウキよ、しんでしまうとはなにごとだ!』
『おおトウキよ、しんでしまうとはなさけない』
実は余裕あんだろおい。
いーよもう。
逆にこいつらが負ける気がしなくなってきたわ。
腹立つ前に安心したわ。
こっちはこっちでやることやるよ。
取り敢えず今、千日楼閣の最上階にいる。
7階だったかな。
死んだ人全員がここにいるので少々暑苦しかったが、掲示板を見たりメッセージにツッコミを入れている間に人が減って、今では数人しか残っていない。
生産組がどこにいるのかわからないが、取り敢えず下の階降りる。
6階の金庫は変わらず閉じたままだな。
5階にある個別の交渉スペースにもそんなに人はいない。
だが、4階の生産品展示スペースには死に戻り組が全員ここにいるのかってくらい人が詰め掛けていた。
4階は防具とポーションのコーナーだったよな?
何だろうとは思うが、流石にこの人の波にもまれるのは嫌なので、原因を特定するのも後回しにしようと思い、下の階に進んだ。
うわ何してくれてんだって思った方はごめんなさい。




