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56.決戦前夜4

若干長め。

やっと土曜日終わりです。

日曜はいよいよレギオンクエスト。

俺が〈幻影〉のレベル上げをしている間、

タカアキ以外の4人は怨霊樹をもう一度狩ってきたそうだ。

これでキキョウもボスを攻略できたわけだ

4人パーティーでかというとそうではなかった。

ガイとスノウが協力してくれたらしい。

タカアキがいなかったので壁役なしでの攻略だった分、手こずるかと思っていたが、その分2人が火力役として十分に働いてくれたおかげで討伐までの時間はむしろ短くなったらしい。

俺がいなくてもどうにかなったと聞いて、俺はいらない子なのだろうかと思っていたら、うちのメイン火力はトウキだよ、と慰められた。

顔に出ていたのだろうか?

いや、それはないな。顔ないし。

なんにせよちょっと嬉しかった。


で、タカアキはというと、通常スキルを取得していたらしい。〈重装〉というスキルだ。効果は全身鎧を着ている時の移動速度低下の緩和だ。

何でも、全身鎧を着て走り回ることが取得条件なんだとか。

いつもは走るときは長距離移動であることが多いから、装備を外して少しでも早く目的地に着くようにしていたし、なんだかんだ取得条件を満たしていなかったらしい。


そのついでにスキル〈息切れ軽減〉も取得したようで、長期戦でも対応できるようになっている。

クエスト前により頼もしくなってくれたものだ。


「ちょっといいかい?」


お?スノウとガイもいたのか。なんでしょう?


「明日の戦闘、あたし達でユニオン組まないか?」


「俺は構わないよ。」


「ええ。こっちからお願いしたいくらいだわ。」


こりゃまた頼もしいです戦力が追加されたな。

ガイのパーティーは近接火力のガイとスノウに加え、忍者1人、司祭1人、衛士が1人、魔法による遠距離火力役の軍師が1人のバランスのいいパーティーだ。

俺たちとほぼ同じ編成でもある。

遠距離火力役の俺が割と前衛に出ることが多いことを考慮しなければ、の話だが。


「あの…」


「どうした、ユウキ?」


「私のパーティーもそのユニオンに入れていただくことってできますか…?迷惑はかけませんので。」


「どうするレナ?」


「トウキと前に狩りした子達でしょ?なら心配いらないわよ。」


心配いらないの基準がわからないんですが。

そもそも今回のクエストについて、殲滅派か和解派かもわかってないし。


「トウキが普通に接してるなら、悪い人たちじゃないんでしょう?」


まあそうですけどね。


「ユウキ、俺たちは基本的には和解を目指す方向で考えているんだけれど、それでも構わない?」

じゃあユウキ達も参加する方向ということで。


「はい。それについては私のパーティーメンバーも同意見ですから問題ないです。」


「ならばこちらは構わない。とりあえず顔を合わせておきたいから来れる人だけ読んでもらっていい?」


「わかりました。」



暫くすると、僵尸、人獅子、土精の3人組が、南の出口の方からこちらに向かってきているのが見えた。


森の方に行っていたな?

たった3人で行けるとは。

強くなったものである。


俺は武装魔法があるから行けるだろうが、実際それを無しにしたら、死に戻りまではしないまでも倒すのに相当の時間を取られてしまうはずだ。


俺もうかうかしてはいられないか。

仕事で平日のログイン時間が中々取れないのは悩みどころではある。

とは言っても、俺は睡眠時間を削ってまでやるようなハードなゲーマーではないので、結局いつも通り2、3時間ログインして終わり、というのが続くのだろうが。


「どうも。今回はよろしくお願いします。タンクやってるバクと言います。」


「剣士のショウです。」


「魔法メインでやってます。司祭のレイナです。」


かしこまってんなあ。


「そんなにかしこまんなくていいって。」


「そう言われると余計ガチガチになっちゃうことってあるのよ。」


ああ、そうかもしれない。

しまったな。

どうしよう。


「おう!俺はガイだ。拳士をやってる。よろしくな。」


「スノウだよ。剣士をやってる。」


この2人はなんか本当に絡みやすいというか、毎度感心させられる。


バク達もこの2人と話して多少緊張が解れたようだ。

分かるよ。頼れる兄貴と姉御って感じだもんな。


「しかし、いざ戦闘ってなった時、パーティー4人だときつくないか?」


「いえ、もうこれで慣れちゃってますので。連携はこっちの方が取りやすいです。」


「ううむ…パーティー別行動になるような時、4人だけだと万が一囲まれたり、数で押されたりした時かなり厳しいと思うんだよな。まあ仕方ないと言えば仕方ないんだが。」


「それもそうですね。…誰か入れたほうがいいかなぁ?」


「無理に入れる必要はないんじゃね?明日までに見つかったらでいいっしょ?」


そうだな。まあ人数を増やすことも一長一短あるし。


と、考えていた時だった。



「こーんにーちはー。いや、こんばんは、かな?それともお久しぶり?」


ん?誰だろう。

そう思って振り向くと、黒いカラスの姿が。

ユウキと非常に似ているが、漏れ出ているオーラ?が、ユウキは紫なのに対して、こちらは深い緑。


んー?

久しぶり、と言われましても、どなたでしょう?


「まあ進化しちゃってるからしょうがないか。クノアですー。」







「ああ!本当に久しぶりだなぁ。すまんわからなくて。」


「いいですよ別に。今考えたら、わかるわけないですもん。」


ずいぶん懐かしく感じるが、魂交換会の時に俺と魂を交換した緑色のレイス、クノアだった。

レイド戦にも参加してくれていたが、それっきりだったな。


「お話聞かせていただきました。バクくんのパーティー、私が入っちゃだめですか?」


「え、お前のパーティーはどうすんだよ。」


「決まったパーティーには入ってないんです。よく組むフレンドさんならいますけど、今回のクエストではそのフレンドさんのパーティーは6人揃っているみたいなので、

今は完全にフリーでして。正直困ってたんですよ。」


バク達のパーティーは、それなら否は無い、ということで、無事5人目が見つかった。

クノアは野良パーティーメインでやっているらしいから、パーティーの連携に合わせることもできるだろう。

結構いい形でおさまったんじゃないかな?


当日の細かい行動はまた明日話し合おうということになったので、今日はこの辺でログアウト。

時間はすでに12時をまわっていた。

やべえ。早く寝ないと。

明日寝坊したらシャレにならん。

プレイヤー名:〈トウキ〉

系統:〈不死系〉

種族:忌魔アボミナLv.22

HP…440

MP…400

str…13(+7)[+24]=44

int…48(+6)=53

vit…13

agi…23[+8]=31

dex…21(+3)=24

soul…8

SP…0

【装備スキル】

[詠唱短縮・小]

【特性】

〈忌まわしき者〉

【種族スキル】

〈幻影Lv.22〉〈禁術Lv.5〉

【通常スキル】

〈武装魔法Lv.3〉〈識別・改Lv.10〉〈魔力遮断Lv.20〉〈錬金術Lv.6〉〈剣術Lv.7〉〈自然体Lv.6〉〈残心Lv.1〉

武器1:鉄の剣

武器2:なし

盾:なし

頭:賢樹の仮面

胴:(霊王の外套、霊王の袴)

足:装備不可

装飾品:精霊の鞘、賢樹の数珠

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