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5.パーティー編成。そして外へ。

おはようございます。

PV数の推移を見るのがすごく楽しいです。読んでくださっている方、ありがとうございます。

何事もなく、その建物につくことができた。

人の足で5分もかからないようなとこだから当然かもしれないが。


着いたのは教会。

ただし使われなくなってからかなりの時間が経っているようで、周囲は荒れ放題、壁には蔦が這っていて不気味である。


中に入るとさらに酷い。

何者かに襲われたようだ。

長椅子や教壇は吹き飛ばされてバラバラになっていて、美しかったであろうステンドグラスは割れ、鮮やかなガラス片があたりに散乱している。

しかしそのなかで正面の女神像だけは破壊されておらず、

美しさを保っていた。


周りが廃れても変わらず存在を示し続けるその様子は、

荘厳である一方で不気味さも感じる。

それに周りの様子に比べ、この像はあまりに傷も汚れもなさすぎるように見えた。

この像を見たとき、この惨状が誰によるものか、わかってしまった気がした。

少しぞっとした俺は、すぐに頭の中に浮かんだ予想を頭から追い払って、教会から出た。

帰り際に聖書が数冊転がっていたのを見つけて読もうかと思ったが、ここでスキル〈霊体〉が足を引っ張る。触ることができないのだ。

これから先ずっとこうなのかと思うとなかなか辛いが、仕方ない。

こういうものなのだと納得する。


因みに、先程の墓地はこの教会のものだったようだ。

これは、教会と墓地、合わせてホームエリアなのかもしれない。

それ以外、特にわかったことはなかった。



さて、本当にやることが無くなってしまった。

外に出るという選択肢もあるにはあるのだが、正直、こんなところの周りなのだから、いかにも強くて不気味な魔物がいそう、と思ってしまって、外に出るのを躊躇しているのが現状だ。

俺はお化け屋敷ダメな人種なのだ。


このままじゃらちがあかないので、

周りの人にこれから何をするのか聞いてみることにした。


「すいませーん」


墓地に戻って、スケルトンの1人に流しかけてみた。


「はい。何か用?」


「チュートリアル終わって何をすればいいかわからないんですけど、他の人はどうしてるのかと思いまして。」


「ああ、なるほどね。それは本当に自由だよ。ここはホームエリアでmobが出てこないから、パーティー組んで

外に出て戦闘してる人たちもいるし、このエリアをとりあえずぐるっと一周してみてこの拠点の情報を手に入れようとしてる人もいるね。」


ふむふむ。

やはりそうなるか。


「私これから狩りしようかと思ってるんだけど、一緒に来る?」


「え、いいんですか。ありがたいですけど。」


「いいよ。まだパーティーメンバー募集もしてなかったし、種族が違った方が戦い方に幅が出るしね。なんせ職業がないから、10人いれば10人違う戦い方もあり得るわよ。」


ふむ、なるほど。


「じゃあ…お願いします。俺はレイスのトウキって言います。」


「こちらこそ。私はスケルトンのレナです。今はベーシックに片手剣と盾ってスタイルだけど、そのうち変えると思う。他のmmoも幾つかやったことはあるけど、盾役はやったことないから期待しないで。あと敬語は禁止ね。」


「あー、わかりました。じゃない、わかった。あ、盾役についてはそんなに心配しなくて大丈夫。レイスは物理攻撃効かないから。足遅いですけど。」


「へえ、それは良いね。こっちの負担が少なくて済む。

ま、とりあえず戦術は置いといて、パーティーメンバー探そう。」


数分後、他に4人のプレイヤーを加えて、パーティーメンバー6人が集まった。


マミーが2人、ゾンビ、スケルトンだ。

まさかの俺以外全員前衛か、と思ったが、どうやらマミーのうち1人が呪詛による支援をメインに据えるスタイルでやりたいらしい。

後衛2人だ。ほっとした。


とりあえずホームの周辺を一周して、どんな魔物が出てくるのか見てみよういう話になった。


ホームはメニューから確認すると、東西南北の4箇所に出口がある。

それぞれの出口付近で出る魔物に差があるのか確認したいらしい。




ホームから出他ところにあったのは、枯れた森だった。

紫色の霧が立ち込めて視界も悪い。俺たちは慎重に、ホームと外の境界にある壁に沿って右回りに進んでいく。


パキッ


左側から聞こえた音に、一瞬固まってしまった。


パキパキッ


『ヴゥゥ…』


紫に変色し、ドロドロに溶けた皮膚。流れ出る緑の血液。目は腐り、片方が落ちかけている。歯が抜けた口から唸り声を響かせ、足元の枝を踏み折りながらゆっくりと向かってくる。


〈ゾンビLv.2〉


「みんな。ヒットアンドアウェイで様子を見させて。」


「りょうかい。」


「パパッとやっちゃわないの?」


「念のためってことだねぇ。」


「敵の特性は知っておいて損はしないよ!」


「おう!俺も異議はない。」


返事は最初が俺。

次のせっかちなのがスケルトンのコウ。

コウを諫めている2人がマミーのキキョウとナツキ。

ナツキが前衛、キキョウが後衛の方だ。

最後がゾンビのタカアキだ。この中では一番背が高い。


いまパーティーメンバーについてわかることはこれくらいだ。

これが初戦闘であるわけだが。

みんな一体どんな動きをするのだろう。

今日あと1回か2回投稿しようと思います。お楽しみに。

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