表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/69

34.通常スキル

ここ最近ランキング20位近辺にずっと入っていて嬉しいです。どうもありがとうございます。

2時間経ったが、家具の運び込みはまだ終わっていなかった。

まあ1階から7階まで一気に引っ越し作業をしているようなものなので、それ以上時間がかかって当然と言えるのだが。


まだ4本連続には対応できないな。

かなり時間が経ったし、生魔変換の所為でHPも1割を切ったので、そろそろ特訓も終わりにしようと思っていた時、千日楼閣の人混みの中から出てきた人物から声をかけられた。


「何してんだお前……元はレイスだよな、なんで剣使ってんだよ。」

ガイだった。人獅子・錬成種に進化し、タカアキ以上に体が大きくなっている。

表情と声から、呆れがこれでもかというくらいに伝わってくる。


「霊体でも触れる木材を発見してだな…」

「違うわ。なぜ後衛のエースである【影法師】さまが剣振ってんだって話だよ。」

俺がなぜ剣に触れるのかという話かと思って月張の木の話をしようとしたら、食い気味に訂正された。


「剣士の魂持ちなら近接でもできないかなって思ったんだよ。パーティーメンバーも了承済み。あ、いや、女性陣には話してないや。」


「はぁ…まあ確かにな。それで〈剣術〉のスキルを出そうとしてるわけか。」


「いや、〈剣術〉スキルは持ってない。進化の時のスキルの枠には錬金術入れちゃったし……」


「…………」

ガイは目を見開き、口が半開きになっている状態で固まってしまった。ライオンの顔だとなかなかシュールだ。


「お前まさか初期のスキルと魂のスキルだけでやってきたのか!?」


「…………?」

ちょっと言っている意味がわからない。

何も返事をせずに固まっていると、ガイが呆れを通り越しておかしな顔になりながら言った。


「通常スキルはな、プレイヤーの行動によって増えるんだよ。」


………えっ?


「思わなかったか?『通常』スキルって名前なのに、入手する機会が少なすぎるって。」


「…………」

確かにそうだ。

進化で手に入るだけというのはおかしな話だ。

何回進化できるのかはわからないが、一回の進化につき1個の通常スキルを得られるとなると、一度に2つも選べたチュートリアルの重要性が高すぎることになる。

チュートリアルのスキル選択でその後の強さが決まってしまいかねない。


「あーもう!説明してやるからよく聞け!

通常スキルの入手方は現在2通りある。行動の経験から覚えるタイプと、進化で覚えるタイプだ。前者は行動をシステムによって補助するスキルが多い。進化で覚えるのは、前者の方法では入手ができないものだろうと予想されている。」


ガイが親切にも説明を始めてくれた。


「例えば生産スキル、武器スキル、魔法スキルがそれだな。今回は拠点の開発のために、プレイヤーの大部分が生産スキルを取ったが、次回の進化からはまた別のスキルを取る奴が増えるはずだ。」


「お前はさっきから剣を振ってたんだろ?だったら剣を振る時にシステムが補助するスキルが出てるかもしれない。それが〈剣術〉なんだよ。」


「でもさっきからやってるけどアナウンスとかは何もないからなぁ。多分出てないんじゃないか?」


「経験からスキルを入手する場合でも、アナウンスは流れない。というかこのゲームはアナウンスを極力使わないようにしてるみたいだからな。そら、ステータス開いてみろ。」


そういうことならと、少し期待しつつステータスを開く。

ステータスあんまり見ないからな。元々あるスキルのレベルも上がってるかもな。



プレイヤー名:〈トウキ〉

系統:〈不死系〉

種族:忌魔アボミナ


【特性】

〈忌まわしき者〉

【種族スキル】

〈幻影Lv.10〉〈禁術Lv.2(↑1)〉

【通常スキル】

〈風魔法:剣戟Lv.22(↑3)〉〈識別・改Lv.4〉〈魔力遮断Lv.6(↑1)〉〈錬金術Lv.6〉


New!〈剣術Lv.2〉〈自然体Lv.3〉〈残心Lv.1〉




「おお!3つも出ている!」


「見てもいいか?」


「ああ、どうせ他のスキルは進化直後にみんなに見せたのとそんなに変わらん。」

そう言ってウインドウを動かしてガイに見せた。


「後ろ2つは掲示板にも載ってないスキルだな。性能は…なかなかだな。」


〈剣術〉PS

片手剣を振る時、システムが重心や体勢を調整する。

on/offの切り替えが可能。


〈自然体〉PS

東方の島国に伝わる剣術の基本姿勢。

片手武器を構えている時、適度に力を抜いた状態から動き始めてから0.5秒間は、剣の速さと威力、そして移動速度が通常より少し高くなる。


〈残心〉PS

片手武器のスキル発動後の硬直時間が短くなる。



「俺剣のスキル使えねえよ。」


「まあ次の進化で覚えな。だがよ、この自然体ってのはなかなか使えそうなスキルじゃねえか。片手武器ならなんでも良さそうなのがいいな。」


そうなのだ。俺の魔法をかいくぐって近づいてきたプレイヤーへの不意打ちや先制、そして幻影を絡めての接近戦等、考えればいろんなところで使えそうなスキルだ。


「ガイ、これ掲示板に流しておいてくれないか。」


「嫌だよお前がやれ、自分で見つけたんだから。それよりそろそろ荷物の運び込み終わりっぽいぞ。まずはそっちを見に行こうじゃねえか。」


お、ついにか。

千日楼閣お披露目。

不死系プレイヤーたちの努力の結晶ともいうべき『作品』

の完成を前にして、今しがた得たスキルの事など一瞬で思考の隅に追いやり、人だかりの方へ走るのだった。


他の作品なら、何か特殊な条件を満たして、チートなスキルを手に入れるんでしょうが、トウキは一切気づかず。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ