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15.狩場変更・第二層

本日2本目。文章力の無さが浮き彫りに…

今日は日曜日。

朝飯を食べてログインすると、レナからメールが来ていた。


『みんなでで狩りしてます。見たらすぐに返信すること。教会前で合流で。』

みんなもう来てたのか。早いなー。まだ9時前だぞ。

どうなんだろう、それが普通なんだろうか?

返信して、急いで教会前へ。新たに魂を取り込んだからか、魔素噴射の燃費が良い。


みんなはまだ来ていないようだったので、待つ間、ステータスの確認をしておく。


プレイヤー名:〈トウキ〉

系統:〈不死系〉

種族:レイス

【特性】

〈霊体〉〈無音詠唱〉

【種族スキル】

〈魔素噴射Lv.11〉〈幻影Lv.8〉

【通常スキル】

〈風魔法:剣戟Lv.13〉〈識別Lv.12〉〈隠密Lv.13〉


特に新しいスキルなどはないようだ。なんかみんなに比べて魂摂取の恩恵が少ないような気がする。

魂4個で、増えたスキルは風魔法:剣戟のみ。

というか数は増えてない。変化はしたが。

…なんか悲しくなってきた。


「おはよー。ってどしたの。なんか今にも消えそうなんだけど。」

「いや、少しネガティブになってただけだよ。」

テンションが下がるとアバターである火の玉の火力も落ちるんだな。


挨拶もそこそこに、みんなで今日やることを話し合う。

森の奥に行くか、ホーム周辺で魂を集めるか。

昨日の説明会のおかげでホーム周辺は人で溢れているらしく、みんなの強化具合を確認し終わったら、森の奥に進んでみることにした。


しかしこの森はかなり広い上に、タカアキとキキョウ、ナツキは元が足の遅い種族であるため、それなりに時間がかかる。昨日と同じくらい進むのに50分ほどかかってしまった。

スカルキマイラやスカルレーヴェが出現するあたりを第二層と呼ぶことにしたのだが、ここで今日、最初に遭遇し、同時に最もかわいそうなことになったのが、こいつら。


〈スカルヴァイパーLv.3〉


〈スカルヴァイパーLv.4〉


何をされたかと言いますと。

片方の骨蛇をタカアキが捕まえます。

尻尾に近い部分を持ちます。

振り回します。

もう1匹にぶつけます。

骨蛇が手を離せとばかりに振り返り、タカアキに噛み付こうとすると、コウが頭を弾き返し、タカアキがそのままハンマー投げのように骨蛇を振り回すのだ。

こうなるともう遠心力で抵抗できなくなってしまっていた。

全員無傷で圧勝。


次はスカルレーヴェの群れだった。


〈スカルレーヴェLv.3〉


〈スカルレーヴェLv.3〉


〈スカルレーヴェLv.4〉


〈スカルレーヴェLv.3〉


これはきつい…って思ってたんだけど、そんなことはなかった。

ナツキに飛びかかってきた一体は、魂の追加でより格闘家のような動きに磨きがかかったナツキが勢いを殺さずに投げ飛ばし、コウとレナに滅多切りにされて早々に退場。

一体は俺がウインドソードの4連撃で仕留めた。

リザーブとコピーの詠唱時間が短縮されていた上、4つまでリザーブできるようになっていた。

残りは効果範囲が広くなったキキョウのシャドウハンズで2体とも拘束され、タカアキとナツキが倒していた。


最早ここでも手応えがなくなってきている。






もっと先に進もうかと相談していると、


「何かくるわね。魔力が普通のmobじゃない。」


レナの魔力察知に次の獲物が引っかかったようだ。キマイラだろうか?


「いえ、個々の魔力はキマイラほどではないわね。ただし2体いるから、油断はできないわよ。」


レナは俺から見て右斜め前を指差している。

確かに何かいる。

〈識別〉可能な範囲に入ったので見てみると、


〈スカルライガーLv.6〉


〈スカルライガーLv.6〉


「初見のやつだが、ネームドじゃない。レベルも6だしレナの言う通り、キマイラほどではないだろう。」


骨なので見た目はレーヴェやタイガーと変わらないが、一回り大きかった。

あれだ、キマイラの、蛇の尻尾がないバージョン。

あとは、気持ち牙が長い気がする。


「わかった。タカアキとナツキで一体ずつタゲ取って!」


「了解『プロヴォケイション』!」


「私ヘイト稼ぐ技持ってないから失敗したらごめんねっ、『正拳突き』!」


初めて見るな。〈拳闘術〉のスキルだろうか。

一体の横に回り込んで繰り出されたそれは脇腹に直撃し、スカルライガーは3mほど吹き飛ばされた。

タカアキの『プロヴォケイション』は、周囲の敵を無差別に挑発してしまうので、本来ならばスカルライガーは2体ともタカアキのところに突進するところだったのだ。

だが先ほどのナツキの強烈な武技で、一体のターゲットが映ったようだ。

これでこちらの思惑通りの状況になった。


「キキョウ!タカアキの方のサポートをお願い!残りのメンバーはナツキが相手をしている方に集中攻撃!」

我らが軍師の指示が飛ぶ。


『リリース!』

俺は3本のウインドソードを飛ばす。

『首刈り!』

コウが喉に切りつける。

『トリプルスラスト!』

レナが三段突きで前足の付け根を狙う。


この攻撃だけでは仕留められなかったが、レナの攻撃で肩を痛め、動きが鈍くなった。コウが持ち前の素早さを活かして翻弄していく。スカルライガーが少しでもコウに気をとられると、ナツキの打撃が飛んでくる。


「ナツキとコウであとはお願い!私はタカアキの方に行きます!トウキくんもあとは2人に任せて、今唱えている魔法はもう一体の方に撃って!」


「はいよ。『リリース!』」

タカアキが相手をしている個体にウインドランスを撃ち込んで吹き飛ばす。HPはまだ6割ほど残っていた。


「もう止めさすところだから!『亀墜!』」


「『虎哮拳』!」

ナツキさん何すかその技名。

そんな厨二っぽいスキルがこのゲームにもあったとは。

掌が相手に接触したかと思うと衝撃による振動が相手の全身に伝わって、骨のあちこちにヒビが入り、そのままスカルライガーは崩れ落ちた。

発勁ってやつだろうか?発勁についてはよく知らないのだが。


あとはタカアキの相手の一体だけになった訳だが、もう言うまでもなく一方的な展開となり、集中攻撃を受けたスカルライガーは、5分と持たずに光の粒子へと変わった。


今回ステータスは省略させてください。



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