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過去への手がかり

 

 山頂から見える景色は鬱蒼と茂る木々や風の町だけではない。風の町から平原を辿っていけば、遠くの方に小さく冒険の町を見ることもできた。

 何故山を登らされるのかと疑問の声を上げていたプレイヤー達も、山頂に着けば一同納得、誰が合図を出した訳でもなく自由行動を開始し、各々好きな場所、撮りたい相手と共に写真撮影を楽しんでいる。


「最後尾お疲れ様です。港さん」


 俺からの労いの言葉に、色黒マッチョの男が照れるように笑う。

 足元ではキングとダリアのポジション争いが勃発し、少し離れた所で立つレイの胴部分にアルデが張り付いていた。


「港がどうしてもやりたいって言うから、遠慮なく最後尾を任せちゃった。花蓮ちゃんが居てくれたお陰で暇だったでしょ?」


 カッカッカ。と、悪そうな笑い方をしながら、“面白そうなもの”を見つけた子供のような表情を見せる紅葉さん。よく聞くと、この短時間で花蓮さんの呼び名が変わっている。

 既に花蓮さんとの距離を縮めているとは……流石だ。


 紅葉さんの言葉に対し、半ば憤慨したような声色で即座に反論する港さん。


「お前! 俺は自分から名乗り出た訳じゃ……」


「あの事」


「すんませんでした」


 そして、手玉に取られる港さん。

 心なしか、ケビンが悲しそうな目で見ている気がする。


「……冗談はさて置きだな」


 まだまだからかう気満々の紅葉さんに、完全に背中を向けるような形で俺へと向き直る港さん。

 確かトーナメントの後、レベル上げをしに出掛けるような事を言っていたっけ。あと、ギャンブルも行くとかなんとか。


 俺の考察に反し、港さんはレベル上げの話でも、ギャンブルの話でもない話をし始める。


「ダイキチームから離脱してから、俺は俺なりに真名解放クエストについて、調べてみたんだ」


 意外な場面で登場した真名解放クエストという言葉に俺を始め、紅葉さんや葉月さん、クリンさんが反応を見せた。

 花蓮さんは既にヘルヴォルのクエストを完了させているからか、反応がやや薄い。

 そして、全く反応を見せないケンヤは召喚士だけの話題だと察したのか、少しつまらなそうにしながら再び景色を楽しんでいた。


「俺もですが、港さんもかなり意気込んでましたもんね。あれから、収穫はありましたか?」


 勿論、収穫があったから話しているのだろう事は推測できるが、確認の意味を含めて聞き返すと、港さんは少し言い淀んだ後、真剣な表情のまま口を開く。


「ダイキ。実は俺が調べた記事の中に、お前……いや、お前達に関係する事柄を見つけた。聞くか聞かないかは、ダイキが決めてくれ」


 要するに、俺の召喚獣に関係する真名解放クエストについての情報を、港さんは入手したのだろう。その上で、ネタバレになってしまうのを考慮し、先に俺の意見を聞いてくれたのだと考えられる。


 ――真名解放クエスト。


 時が来れば俺も、この娘達のクエストを進めていく事になる。


「是非、教えてください。真名解放クエストは絶対にクリアしてあげたい」


 失敗して破棄されるくらいなら、俺は安全策を使ってでもクリアする道を選ぶだろう。

 やり直しが利くとしても、俺の都合でこの娘達を何回も振り回したくない。花蓮さんから聞いた話だけまとめてみても、かなりデリケートな問題だと推測できる。

 俺の返答に港さんは「なら、話すぞ」と、切り出すように言い、遠くに見える雪山を指差しながら物言う。


「あれは高難易度のダンジョン、通称“不落の霊峰(れいほう)ノクトール”。そしてずーっと下にいったあの辺りに、地図には載っていない雪の町が存在する」


「……霊峰ですか」


「霊峰ってのは、何かしらを祀ってるとか、単純に神々しさから付けられる言葉だが、ノクトールに関しては前者だな」


 俺が聞きたかった事は霊峰という言葉についてではなかったのだが、ここは丁寧に教えてくれる港さんに甘え、耳は港さんに向けたまま目を雪山へと移動する。


 視線の遥か先、俺たちが現在いるこの山とは比べ物にならない程の、高い高い雪の山が(そび)え立っていた。

 山の風貌を現実世界にある山で例えるならば、観光名所でよく聞く中国の梅里雪山(メイリーシュエシャン)のようで、縦にも横にも長く、そしてどっしりとした佇まいである。

 雪山というその名の通り全体がほぼ雪に覆われているため、港さんが先程口走っていた町というのを見つける事は難しい。


 流石に、アレは片道15分じゃ無理だな。


「霊峰ノクトールは攻略レベル75で未だ踏破されていない大型ダンジョン、です。私も以前挑みましたが二階層で罠に掛かって転落死、でした」


「トッププレイヤーでもまだ攻略不可なのかよ……」


 自らの知る情報を、体験談を添えて語る花蓮さん。そして、あの花蓮さんでも突破できなかったという内容に、声に出して驚いたケンヤをはじめ、周りの面々に動揺が走る。


「そりゃ戦乙女が1パーティで突撃した(凸った)からってオチだろ。そもそも、どんなダンジョンでもレイドを組まなきゃ攻略はできないぞ」


 失敗の裏側を見破り、暴露した港さんが呆れたような声色で呟いた後、改めて俺の方へと向き直る。

 

「んで、なんでいきなりダイキに霊峰の話をしたかっていうとな、この町に住む民がかなり特徴的な風貌なんだ。まあ、百聞は一見に如かずって事で……」


 そう言いながら送られてきた港さんからのメールには、数枚の写真が添付されていた。



 開き――思わず拡大する。



「これ……なんか、似てるぞ……」


 写っていたのは、何かの儀式中らしき場面。

 あたり一帯に雪が降り積もっている事から、撮影場所があの雪山近辺であると推測できる。

 撮影したのは港さんではないのか「これを見た時は、俺ももしやとは思ったんだけどな」と、彼は自分のメニュー画面から同じ写真を取り出し開き確信したように大きく頷く。



「似てるんだよ。昔のアルデちゃんに」



 写っているのは、動物の頭を模した被り物を付けた民の姿。画像が粗くて材質までは判別できないものの、白光りするそれは以前アルデが被っていた骨の被り物と酷似していたのだ。

 港さんの画面をひょいと覗いた花蓮さんは、少し黙った後、おもむろに掲示板を開いて何かを打ち込んでいくのが見える。


「あ、あの。アルデちゃんと似てるとかなんとか、一体なんの話なんでしょうか?」


 しびれを切らしたクリンさんが、この話の発端たる港さんに遠慮がちに聞くと、港さんは何かを迷っているのか、少しだけ唸った後に口を開いた。


「ところでお姉ちゃん、召喚士が目指す最終のクエストについてはどこまで知ってるんだ?」


 唐突な質問返しに、クリンさんはいつも以上に慌てふためきながらも、記憶を思い出しつつそれに返答する。


「え、ええと、真名解放クエストなら、少し前に掲示板で海外サーバーからの情報だと話題になっていましたし、ある程度の知識はありますが……」


「おう、それなら問題なさそうだな」


 何かを考慮したのか、クリンさんへ先に確認を取り、話しでも大丈夫だと判断した港さんは打ち明けるように語り出した。


「お姉ちゃんが答えてくれたように、召喚士(俺たち)が目指す最後のクエストとして、真名解放クエストという物があるんだ。……また、このクエストについて深い部分が聞きたい人は、丁度ここにいる戦乙女に聞いてみるのが一番かもしれない」


「えっ?! 戦乙女さんって、もう真名解放クエストを……」


「はい。この四人の真名解放クエストは既に完了して、います」


 港さんの言葉に、クリンさんが明らかな動揺を見せ花蓮さんの方へと視線を向け、花蓮さんは向こうで召喚獣達の相手をしているヘルヴォル、風神雷神、そしてウルティマを手で指してみせた。

 ヘルヴォルだけでなく、風神雷神とウルティマも既に親密度がMAXになっていたのか……と、流石の早さに脱帽しつつ、続ける港さんの言葉に耳を傾ける。


「真名解放クエストの内容について、これもお姉ちゃんが答えてくれたように海外サーバーからの情報は信憑性が高いとされている。クリアまでの流れはネタバレ防止として、後で掲示板等で調べてほしい……んで、本題はその中の一部分」


 情報を殆ど持たない俺たちに対し、慎重に内容を選んで説明してくれる港さん。

 彼はチラリと、レイにくっ付くアルデへと視線を移し、ぼやかすように言う。


「クエストを発生させる条件の一つに《召喚獣の故郷へ訪れる》という項目がある。これは親密度がMAXとなった召喚獣の故郷を、数多ある町、もしくはフィールドから探し出し、行く必要があると解釈できる」


 そこまでを聞き、話を大体察した紅葉さんが辿り着いた答えを口にする。


「画像の場所――つまり《雪の町》、或いは町付近の何処かの場所が、アルデちゃんの故郷である可能性が高い……そういう事?」


「断言は出来ないが、他でもないダイキが“似てる”と言ったんだ。頭の隅に書き留めておく程度の情報ではあると思うぞ」


 港さんの言葉に、紅葉さんと葉月さんは「うーん」と、半信半疑な様子で港さんが開くメール画面の画像へと視線を移した。

 一通りの話を聞いた花蓮さんは少し考えるような素振りを見せつつ、呟くように言う。


「雪の町は地図にも載っていない獣人族の最後の砦、です。ストーリークエストを進めていくのならいつか訪れる事になる、でしょう」


 急ぐ事はありません――と、見透かしたように笑って見せた。


 ダリアが竜属性魔法を出し渋っていた事や部長の異様な睡眠時間、そしてアルデが被っていた不気味な骨についても、まだ分からないことが多くある。

 更に、アルデはダリアのようにハーフの種族であるから、故郷が二つあっても不思議ではない。

 真名解放クエストを進めていけば、或いは彼女達の過去を知る事ができるのだろうか。


 ともあれ、親密度がMAXになるまでは、まだまだ時間が掛かる。港さんの言葉を借りるわけではないが、雪の町がアルデの故郷である可能性は頭の隅にメモしておこう。


『レイ! 昨日は何処に行ってきたんだ? 拙者は人生げーむというのをやったぞ!』


 レイにじゃれつくアルデに視線を移しながら、俺は静かにメール画面を閉じた。




*****




 たっぷり一時間、景色を楽しんだ俺たちは風の町へと戻ってきていた。そして、紅葉さんと葉月さんが「二日間を締めくくる催しを用意しています」と、葉月さんのお店である《癒しの風》の前に参加プレイヤー達を集めだす。


「堪能したなあ、可愛い写真もいっぱい撮れたよ」

「子供の頃に戻ったみたいにはしゃいじゃった。景色も綺麗だったね!」

「召喚士友達も増えたし、他の召喚獣達(子達)とも仲良くなれたみたい。満足してくれたかなあ」


 癒しの風前に集まったプレイヤー達が、この二日間を振り返りながら楽しげに駄弁っているのが聞こえる。かく言う俺も十分な休暇になったし、三姉妹(この娘達)にとっても、充実した二日間だった事が分かる。


『部長、空の旅はどうだった?』


『面白かったー。でも、ぶら下がるより乗ってた方が楽だなーって思った』


 帰り道、紅葉さんに頼んでクロっちとソラちんの鳥コンビに部長を運んでもらったのだ。

 二羽には部長の体重が重すぎたようで、下降したり上昇したりと大変そうだったのを覚えている。運ばれた本人は飛びたいという願望が叶えられたからか、割と満足してくれた様子。

 クロっち達にはお礼として、釣りで余っていた魚をあげたらかなり喜んでくれた。彼等の好物も知る事ができたし、装備の依頼で今度会う時にでも魚を買って行こうと思う。


『ダリアはどうだった? ああ、お腹空いちゃったか?』


『うん 帰ったら お肉食べたい』


 元気にはしゃぐアルデと、ゆっくり登る部長の両方を見失わないよう気を配っていたダリアも、途中で見つけた野花や虫を捕まえ――俺のアイテムボックスに収まっているが――自然を堪能し、思い出したかのようにお腹を鳴らしている。

 イベントもそろそろ終わりだろうし、ログアウトする前に連れて行ってあげようと思う。


『青吉ぃー、お前も楽しかったか? 拙者はすごく楽しかったぞ!』


『青吉も、きっと楽しかったと思うぞ。後で何か食べさせてやろうな』


『うん!』


 頂上での会話は、離れた場所でレイと遊んでいたアルデには聞こえないよう配慮してある。

 もし、港さんが見つけてきてくれた情報……もとい写真が雪の町で撮られた物であるなら、近い未来に行く事になるだろう。それまでは、いたずらに不安にさせる必要もない。


 ――昔のアルデと似た風貌の民。


 単なる偶然なのか、それとも……



「はい、お待たせ致しました! 皆様、私たちのイベントに最終日までお付き合いいただき、本当にありがとうございました! 最後とはなりますが、イベントを締めくくるための“モノ”をここに用意致しました!」


 マイクならぬ、木の棒をそれっぽく持つ紅葉さんが癒しの風の斜め前に建つ形で設置された何かを指差し、それを待ってたとばかりに葉月さんが掛けられていた布を取り払う。


「えっと、何だあれ?」

「木の板じゃなくて、掲示板じゃない?」

「割と大きいな。というか、何に使うんだろ」


 現れたのは、何も貼られていない木製の掲示板らしき板だった。

 周りにいるプレイヤーも、それが何を意味しているのか分かっていないらしく、口々に予想を立てているのが聞こえる。


「今日という日を、記憶だけじゃなく記録にも残したくて、この“思い出掲示板”を作りました。有名な生産職(クラフター)であるB.B様に依頼していた物で、この特殊な紙を使えば文字や写真が消えること無く掲示板に保存されます」


 試しにやってみましょう。と、葉月さんは手に持っていたB5サイズの紙を空中に固定するようにして置き、足元にいたマオとシルクを抱き上げ紙に細工を施していく。

 一度紙を眺め、満足そうに頷く葉月さんは、紙をそのまま思い出掲示板に貼り付けた。


 皆の視線が、掲示板へと向けられる。


 釣られるように視線を移すと、思い出掲示板に貼られた紙には、笑顔で写る葉月さんと白と黒の猫――二匹の肉球だろうか、スタンプらしき物まで付いていた。

 写真の下には小さく《最高の家族と》と、可愛い字で書かれており、今日の日付が刻まれている。


「こんな風に、皆様も召喚獣達と、魔獣達と、友達と、家族と一緒に写った写真も添えて、思い出掲示板へ貼ってみてください! 紙は沢山あるので、こちらから取っていってください!」


「おお、なんか楽しそう!」

「私も葉月さんみたいに、召喚獣達と一緒に写った写真付けようかな!」

「あの、一人の場合は……」

「すごい、重ならないように上手く調整されてる! 過去のデータも遡って見られるとか流石B.B姐さん!」


 時刻は20時36分。


 イベントの盛り上がりは、このタイミングで最高潮に達した。


 みるみるうちに、思い出掲示板は紙で埋め尽くされていく。葉月さんがやったように、召喚獣の手形を残すプレイヤーは多く、持ち帰ってホームに飾ると語っている人も居るようだった。

 たちまち、ぎゅうぎゅうとなる思い出掲示板前の状態を眺めながら俺達はどう残そうかと考えていると、二枚の紙を手に持ったケンヤがボロボロになりながら帰ってくるのが見える。


「まるでバーゲンだな……っと、これがダイキの分で、これはクリンの分だ」


 ぶっきらぼうに言うケンヤは、俺とクリンさんに紙をそれぞれ渡していく。


「わざわざありがとな。というか、ケンヤの分はどうしたんだよ?」


「俺は、他のギルド員に紅葉さんを含めたメンバーで、ギルド加入記念として残してくる予定。お前らはお前らで、気にせず残すといい」


 じゃあ、俺らはあっちで一度集まるから――と言い残し、再び人混みの中へと消えていくケンヤ。

 いちいち気の利く同僚に感謝しつつ、隣に立つクリンさんへと視線を移す。


「クリンさんは、召喚獣達の仲直り記念として残せますね」


 ぼんやりと紙を眺めていたクリンさんに、なるべく優しい声を掛ける。

 二匹の肉球でも並べて押せば、この上ない記念になるだろう。


「写真、撮ってあげましょうか? すごく仲良くしている写真が合うと思うので」


「は、はい!」




*****




 イベントは無事終了し、風の町へと集まっていたプレイヤー達は満足した様子で帰路に就いた。

 数十分も経てばその人数は半数近くにまで減少し、俺たちはある程度空いた思い出掲示板の前へと足を進めていく。


 この二日間、ただのリフレッシュ休暇というだけでなく、様々なことを知る事ができた実入りのいいイベントだった。企画者の紅葉さん、葉月さんには後で改めてお礼をしたい。

 装備が揃えば、いよいよストーリークエストの攻略へと意識を向けていかなければならない。そして、順調に親密度が上がれば真名解放クエストの事も考えていかなければならない。

 明日から忙しくなるぞ――と、心の中でふんどしを締めつつ、掲示板に並ぶ写真達を再度眺めていく。


「クリンさん達、幸せそうに写ってるじゃないか。他の人達の写真も、いい笑顔ばかりだ」


 まだまだ仲良しとはいかないまでも、クリンさんに抱きしめられまんざらでもない顔で写る金太郎丸とガブ丸。写真の下には二匹の肉球が判子みたいに押されている。

 他にも、大勢の男性アバターに寄り添われるようにして写る、困り顔の青年召喚獣の写真や、大蛇とマングースという宿敵のコンビが仲良さそうに写っている写真などなど、見ていて飽きない量の紙が思い出掲示板にびっしり貼られていた。

 中でも、皆で撮った集合写真は、こっそり持って帰りたいくらいのクオリティである。ともあれ、よく撮れてる写真は頼んで何枚か貰っているのだが。


『これ 家を作ったら 飾ろう』


『ホームか? いやいや、ちょっとお財布と相談……』


『部屋ほしいー。おもちゃ飾るー』

『拙者も部屋欲しいぞ! 青吉と一緒に寝る!』


 スライドさせていた写真群を覗き込んでいたダリアの発言により、三姉妹が“家欲しい”の大合唱。

 確かに、素敵な写真は沢山あれど飾る所が無いのは少し寂しい気がしないでもないが……この娘達の装備を揃えて、家を建てるとなるといよいよお金が……


『その前に ごはん』


 そんな事知ったこっちゃないと言わんばかりに、ごはんを催促する長女。

 金稼ぎは永遠の課題だなとしみじみ思いつつ、俺たちは食事処へ向かうべく、風の町を後にするのだった。

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