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深窓の歌姫  作者: なかの
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プリマヴェーラ公爵家。

そこは当主同様とても煌びやかで美しい邸であった。

今宵公爵家では貴族達が集いパーティーが開かれていた。



「プリマヴェーラ公爵。」

一人の青年が主催者である公爵に話しかけた。

「これはこれは、エヴァンス殿。今宵のご出席感謝致す。」

公爵は優雅に一礼をした。彼のハニーブラウンの髪がサラリと揺れる。

「いえ、こちらこそご招待頂きまことに光栄です。して公爵、リントレット嬢はいつデビューされるのですか?」

「リントレットはあと3ヵ月で16になるので、その翌月6月に開かれる王主催の舞踏会でデビューする予定だよ。」公爵は娘の名前に頬を緩ませて微笑む。

「リントレット嬢は公爵とルカ様に似て大変見目麗しいと聞き及んでおります。」

「リートはルカによく似ているからね。きっとデビューしたその日にはたくさんの者が寄り付くのだろうな。今から心配が絶えないよ。」

公爵は娘を愛称で呼びながら、さらに頬を緩ませる。

「それはそれは…私もぜひ、デビューした日にはリントレット嬢のダンスパートナーに立候補したいものです。」

「ははは、考えておくよ…。他のご令嬢には悪いがリートの愛らしさは世界一だからね…」

いつも通り公爵の、娘の自慢話はいつまでも続く。



――美しい公爵が溺愛する娘――

誰が彼女は世界一の美少女だと思わずにいられただろうか。



『プリマヴェーラ公爵令嬢は大変美しい』

実際彼女を見た者もいないのに、誰もが口を揃えて言う社交界では有名な噂話であった。

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