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雪山のゴゴティ―

作者: グミさん

俺は自称登山家だ。土日限定のクライマー。

今高尾山を制覇した。

これで一端の登山家と言える。

ウォーミングアップも終えたし目当ての山へ。


御轟山。ごごうさん。

日本百名山に数えられる忘れ去られた山。

一時期ブームになり多くの登山客が訪れゴミ問題や自然破壊が問題になった。


はあはあ。息が苦しい。さすがに無理があった。

冬山にはどれだけ装備をしっかりしても限界がある。

寒さはマックス。感覚も徐々に失われていく。

これはまずい。低体温症になっている。

すぐにでも体を温めなくては命の危機。

最悪なことに吹雪いて視界が失われていく。

まずい急がなくては。あったあれだ。


五合目には山小屋がある。

俺は知っていた。ここは初めてじゃない。

前回は二年前。奴が無理矢理俺を連れて来た。

初心者の俺を連れて行くほど危険なことはないが人手が欲しかったらしい。

秘密を守る助手タイプが選ばれた理由。


冬山とは言え三合目までは比較的登りやすい。

雪が降ることも稀。ただ四合目からは恐ろしく難易度が上がる。

今日は天気も穏やかで四合目も雪がちらつく程度。

ただ五合目に差しかかると天気は急変。猛吹雪に。

もし冷静さを失えば道に迷い命を落とすだろう。

俺は前回の感覚と詳細な地図を頼りにどうにか山小屋付近まで辿り着いた。


山小屋に入り毛布で体を温める。

これで体力は回復するだろう。

腹を満たし山小屋の裏に。

線香に火を点け友と語り合う。

久しぶりだな。もうあれから二年か?

お前がここから滑落してそんなに経つとはな。早いものだ。

安心してくれ俺がお前の遺志を引き継ぐよ。だから見ていてくれ。

線香の火はあっと言う間に消える。


ドンドン

ドンドン

夜、外から音がする。もちろん風ではない。二年前と同じなら……

扉を開けると怪物が入って来た。

おおゴゴティ―。大きくなって。

お目当ての怪物だ。

御轟山に因んで友がゴゴティーと命名。

こいつはまだ子供で身長を測ると178センチあった。

二年前は138センチだったので50センチ伸びたことになる。

まだ親の姿は見ていないが友の予想では体長三メートル以上らしい。

よく見ると後ろにもう一体。弟らしい。ついでに測る。

118センチ。この子はまだトウがないな。


いたずら好きのまだほんの子供。二年前も夜中に押し入って来た。

そこで悲劇が。驚いた彼が逃げ出しそのまま崖の下に。


お目当てのゴゴティ―だと言うのに残念だよ。

友よ心配するな。俺がゴゴティ―の研究を引き継ぐよ。


                  完

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