79 早紀ちゃん家族、三度(みたび)①
さて、期末テストに差し掛かる週末。
土曜日と日曜日は学校が休みだが、みんなはテスト勉強で追い込みをかけている時期だろう。
しかし、冬先輩曰く根詰め過ぎも良くないと言うことなので、この週末はゆっくりしていこうと思った次第だ。
丁度、この週末に早紀ちゃん家族が来訪するので、早紀ちゃんと遊んで癒そうと思う。
あと、冬先輩も今日遊びに来る。
確認を取ったところ、冬先輩も早紀ちゃんと触れ合ってもいいと言って貰えたので、安心した。
まぁ、ゴールデンウィークに少し触れ合っているので問題はないと思っての事だろう。
「おはよ、ゆーくん。 早紀ちゃん家族はまだかな?」
「おはようございます、先輩。 もうすぐ来ますよ。 さっき父さんへ連絡があったようなので」
「いらっしゃい冬ちゃん。 ささ、上がって」
「今日は早紀ちゃん家族も来るから、触れ合ってあげてな」
「もちろん、そのつもりです。 お邪魔します」
早紀ちゃん家族より先に冬先輩が遊びに来た。
もちろん、メインは早紀ちゃんとの触れ合いだが、その間は少し雑談でもしようかと思っていた。
「お、来たみたいだぞ」
父さんがインターホンの音に気付いた。
冬先輩が僕の家に来てから数分後だ。
僕と冬先輩は、父さんと母さんの後についていく。
「おはようございます、兄さん。 お邪魔しますね」
「お、冬ちゃんがいるな。 おはよう」
「あー、あー、にんに、にんに」
「おはようございます」
玄関で早紀ちゃん家族を出迎える。
その際に早紀ちゃんは僕に向かって手を前に出していた。
「早紀ちゃん、おはよう♪」
「早速抱っこか。 よしよし」
「あー♪」
冬先輩が早紀ちゃんに挨拶をし、僕は早紀ちゃんを抱っこする。
僕に抱っこされた早紀ちゃんは嬉しそうな声を上げる。
「今日はお姉ちゃんも来てるぞー、早紀ちゃん」
「あーうー、ねぇねねぇね」
「そうだよ、お姉ちゃんだよー」
早紀ちゃんが冬先輩をお姉ちゃんと認識してるのか、『ねぇね』と喋った。
冬先輩が優しく撫でながら、お姉ちゃんだよーと話す。
ほんわかするなぁ、この光景。
「冬先輩、早紀ちゃん抱っこします?」
「そうだね。 早紀ちゃん、抱っこするからねー」
「あーうー♪」
僕から冬先輩に早紀ちゃんを託し、抱っこをさせた。
「よしよし、可愛いねー」
「あー♪」
冬先輩の優しそうな笑顔に早紀ちゃんも満面の笑顔だ。
「やれやれ、優真君も冬ちゃんも早紀にぞっこんだなぁ」
「可愛いからな、仕方がない」
「そうねぇ」
そんな僕達の様子を両親や早紀ちゃんの両親が見ていた事に、全く気付いていなかった。
母さんの掛け声で我に返った僕と冬先輩は、早紀ちゃんを抱っこしたままリビングに向かうのであった。
次回は明日の昼に更新します。
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