71 体育祭が終わって
「あっという間に終わったね」
「そうですね」
体育祭の閉会式も終わり、僕達は着替えてから下校している。
雨が降ることはなく、無事に終われてよかったと思う。
「明日は特別に休みになるし、ゆーくんの家でゲームでもする?」
「そうですね。 両親も明日は仕事なので家にいませんし」
体育祭の翌日になる明日は、特別に学校がお休みだ。
なので、明日は冬先輩と僕の家でゲームをやろうと考えている。
冬先輩も同じ考えだったし、明日は両親が仕事で家にはいないし、親戚の早紀ちゃん一家も来ないからね。
連休とかでないと来れないのだろうか、早紀ちゃんと触れ合えないのは寂しい感じだけど。
「そういえば、後片付けって実行委員会がやってるのですか?」
「実行委員会だけでなく、生徒会もかな? 後は自称陽キャグループも後片付けさせられてるね」
「まぁ、最初の競技辺りで一度下の順位になっただけで、あそこまでいちゃもん付けられたらなぁ。 陰キャは運動もしちゃいけないってのかよって思いましたよ」
「確かにね。 未だにあいつらにとっての『陰キャ』はゲームやアニメが趣味の奴って事だろうし。 不快だよね、ああいうの」
「そうですね」
退学になった悪崎の意思を継いだ自称陽キャグループは、生徒会や体育祭実行委員会と一緒に後片付けをしているようだ。
自称陽キャグループに関しては相変わらず多数の教師の見張りの下でだが。
さぼって、僕達に襲撃しないようにという事だろう。
「まぁ、一学期は体育祭が終わったら、後は期末テストかな? ゆーくんは勉強の方はどうかな?」
「ああ、数学だけは苦手ですかね」
「じゃあ、週末の休みにテスト範囲を教えてくれれば、ボクが教えてあげるよ」
「週末限定の家庭教師になるんですか? 冬先輩は大丈夫なんですか?」
「もちろん! ボクは基本的に勉強も出来るからね。 順位も上位に入る程に成績もいいから」
「マジですか……」
何て羨ましい!
冬先輩は、武術を嗜みつつ料理も出来て、運動も勉強も出来るだと……!?
小柄なのにハイスペックすぎる!!
とにかく、期末テストが迫った時は、冬先輩が数学を教えてくれるという事になったようだ。
自分のテストの事もあるのに、申し訳がないけど。
「あれ? お父さんとお母さんからのメールが」
色々話していると、冬先輩の両親からのメールが来たようだ。
冬先輩はすぐにメールの内容を見る。
「あー、そういう事かぁ」
「どうしました?」
「どうもボクの両親が、仕事の関係で一泊しないといけないらしく、今日は帰れないんだって」
「じゃあ、冬先輩の両親は明日の夕方に?」
「そうみたい」
あちゃー。
まさかの冬先輩の両親が仕事の関係で一泊するらしく、明日の夕方まで帰れないようだ。
つまり、今日の夜は冬先輩一人になる。
「で、メールの続きなんだけどね」
「ん?」
冬先輩がこっちを見ながら何か言おうとしている。
まさかだと思うが……?
「お父さんが春日井家に泊るようにって書かれている。 内容からみてゆーくんの家に」
「ファッ!?」
まさか、冬先輩のお父さんは冬先輩を僕の家に泊らせるつもりなのか……。
というか、冬先輩のお父さんは僕と冬先輩が付き合っているのを知っているのだろうか?
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