49 部室での交流②
「その前に、そこの子たちー。 こっちにおいでー」
梓部長が次の話題に切り替える前に、二学年の部員であろう人たちにこっちに来るように呼び掛けた。
部長の呼びかけに三人がこっちに来た。
「さて、桐生君はゲームやアニメのジャンルの好き嫌いが激しいって言ってたね」
「はい」
「なので、まだ交流のない子たちの為にもお互いの好きなジャンルとに苦手なジャンルを言い合おうと思うよ」
なるほど。
一応、梓部長や冬先輩辺りは知っているが、他の部員たちは知らないだろう。
自己紹介も程々に終わっちゃったしね。
なので、まだ交流のない部員も交えて、みんなの好きなゲームやアニメのジャンル、ならびに苦手なゲームやアニメのジャンルを言い合おうという部長の考えである。
「まずは言い出しっぺの私だね。 私の好きなゲームジャンルはアクションとRPGだよ。 シューティングやレースもそこそこやるけどね。 で、苦手なゲームジャンルはシミュレーションとパズルだね」
「パズルゲームかぁ……。 ボクはどっちかというと得意な方かも」
「僕は……苦手なほうですね」
「私もですね。 桐生さんは?」
「俺は……好きな方だな」
部長のジャンルの好き嫌いな内容の暴露を皮切りに、部長の苦手だと告げたパズルゲームについて盛り上がった。
僕と桃花さんは部長と同じくパズルゲームが苦手だが、冬先輩と桐生君は得意らしい。
呼び出された三人の先輩部員もパズルは苦手らしい。
「RPGは僕は好きですけどね」
「私もですよ。 兄のサークルの影響で」
「俺もですね」
で、RPGについては呼び出された三人を含めて、ほぼみんなが好きなジャンルだという。
やっぱり一人でじっくりやるゲームが至高なんだろう。
「あ、そういえばこの中で私のようにホラーが苦手な人っています?」
「あ、ボクが苦手だよ。 疎遠になった中学生の友人に無理やりやらされた際には怖くて漏らしたくらいだしね」
「マジですか……」
桃花さんから切り出したホラーが苦手な人はいるのかという話に、冬先輩が食いついた。
しかし、冬先輩のホラー嫌いの裏でそんなエピソードがあるとは……。
昔の友人に無理やりやらされたとは……しかも漏らすほどに怖いゲームをやらされてたとは。
僕もそうだが、桐生君も苦手らしいが、梓部長や三人の先輩部員は平気らしい。
ただ、苦手なジャンルを押し付ける気はないと梓部長。
そこは安心かな?
「それで一学年の君達は格闘ゲームは好きなのかな?」
「あ、えーっと……私は苦手です」
「僕は得意な方ですね。 好きってわけではないですが」
「ボクと一緒に対戦格闘した際に難易度の高い投げ技でフルボッコにしたくせにぃ」
「あれは投げ間合いが広い技だったから何とかなったんですよ。 桐生君はどうなんだ?」
「俺は得意な方だな。 特に投げ技キャラが」
「ぬわーーーっ!!」
「ちょっと冬せんぱーい!?」
投げキャラにトラウマを持ってしまったのか、桐生君が投げキャラなら得意という発言に、冬先輩がもう一つの有名RPGに出てくる父親の絶命する際の断末魔を上げて倒れた。
桃花さんが慌てて彼女を起こしたのはいうまでもないが。
そんな感じで色々な話を部活が終わる時間まで盛り上がったのだった。
桐生君にとってもこれで素敵な部活初日を迎えられたはずだ。
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