10 冬先輩と連絡先を交換しました
「あ、ボクの家はこの先だね。 小さい交差点を右折した先」
ゲームのジャンルについての話が盛り上がっていると、住宅街に着いた。
そこからもう少し歩くと冬先輩が立ち止まり、この小さな交差点を右折した先が冬先輩の家だと言う。
「なるほど、その辺りなんですね。 僕の家はもう少し真っすぐ行った先なので」
「うん。 一緒に話しながら帰るとすぐに着いちゃうね。 あ、そうだ」
「冬先輩?」
僕の家はもう少し真っすぐに歩くので、ここで冬先輩と別れるのだ。
あの【清光の三女神】の一人と楽しく話せたので名残惜しいなぁと思ったところ、冬先輩はスマホを取り出してきた。
「せっかくだから、連絡先を交換しようじゃないか」
「え? 連絡先を?」
まさかの提案。
冬先輩と連絡先を交換しようというのだ。
彼女も僕の事を気に入っているのだろうか?
「これからもボクはキミと話したり、遊んだりしたいからね。 ボクがゆーくんの傍にいる時は奴らからも守れるしね」
「そうですね。 って『ゆーくん』?」
「優真くんだから、『ゆーくん』って今後呼びたいんだよ。 それだけボクはキミの事が気に入ったんだ。 ダメかな?」
「いえいえ、滅相もない!」
「なら良かったよ。 じゃあ早速交換しようじゃないか」
「は、はい!」
テンションが上がってるのか混乱してるのかは自分自身分からない。
でも、冬先輩は僕の事を『ゆーくん』と呼んできた辺り、気に入って貰えたようだ。
ぶっちゃけ、彼女から押される形ではあるが、連絡先の交換はせっかくだからやっておこうと思う。
電話番号と各種メールアドレスを交換し、お互い通話確認したりメールを送りあったりして間違いがないかをチェックした。
「うん、オッケー。 ちゃんと届いてる。 そっちはどうかな?」
「こっちも大丈夫です。 無事に届いてます」
「これで連絡先の交換は完了だね」
お互いの連絡先の交換を終えたので、冬先輩は今度こそ自分の家に向かって歩き出す。
「そうだ、明日一緒に登校しよう。 ここを待ち合わせにして。 もっとキミと話したいしね。 ゲームや漫画の話題で」
「いいですね。 そうしましょう」
「やった♪ じゃあ、明日の朝にこの場所で待ち合わせだね」
「はい。 それでは……」
「うん、また明日ね、ゆーくん♪」
そして、明日も一緒に登校しようと約束を交わした後で、冬先輩と別れた。
スキップしながら自宅に向かう冬先輩が何とも可愛い。
さらに大きい白衣を羽織ってるため、萌え袖になってる手をブンブン振っていたからね。
「さて、明日の朝は楽しみだね」
そう嘆きながら僕は自分の家へと向かったのだった。
そして、自宅に帰った後にスマホを見ると、冬先輩からのメールが早速来た。
内容は悪崎と取り巻き達の処遇と奴らを入学させた教師の処遇が書かれていたようだ。
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