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2、うちのオカン。それはよく分からない擬音を使う人間である。
中條は缶ジュースを飲み終え、テーブルに置いていた。
オ「あ、ピポピポ外しとって」
中「ピポピポ?」
オ「ほら、それよ。ピポピポ」
オカンは缶ジュースに指を差す。
中「まさかプルタブのこと?」
オ「ピポピポ言うやろ?」
中「言わんよ」
中條は「ピポピポ言う」というのはまさか「ピポピポって名前やろ」ということではなく「ピポピポって音鳴るやろ」という意味なのかと思ってプルタブを外す。
しかし、ただの摩擦音しかしない。お世辞にもピポピポとは呼べない。
オ「向こうのテーブルにそのピポ置いて、缶は流しに置いといて」
ピポってなんやねん、略すなや、と思いつつ中條はプルタブことピポを向こうのテーブルに置いて缶を流しに置きましたとさ。
めでたしめでたし。
関西弁全開なので「この部分はどういう意味だろう?」と思った方は気軽にお問い合わせください。