第48話 コラム① ~フレーバーテキストとステータス~
※鑑定魔法ではなく、鑑定眼による解析結果を想定した詳しい情報。
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【森羅に抱かれし、聖乳の石】
推定A+ランク
詳細情報:神殿の聖櫃を守護する百戦錬磨の勇士のために、聖女の魔力によって清められた魔精鋼の剣。だが数え切れぬ年月が過ぎ、祝福はいつしか呪いへと転じた。染みたるは嬲穢の涙。やがて死せる者達の怨念がその身を蝕むだろう。
ステータス:武器攻撃力333、魔法攻撃力100、悪霊系魔物への特効属性
特殊効果:全能力値+100、アーツ発動時に能力上昇補正、
アーツの発動毎に現在のHP残量の10%が奪われる呪い系効果、
状態異常汚染耐性-30%、自然毒耐性-30%、部分変態耐性減少、
精神汚染カルマ
固有スキル:サクリファイス・ギガレイズ
現在のHP残量が最大値の10%以下の時にのみ発動可能。現在のHP残量の99%を消費し、使用者に2秒間の高速移動状態を付与。斬撃属性の極大上昇。真覚醒状態へ移行。
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☆クライシスの戦闘狂育成講座☆彡
「こんにちはペペさん。今日は皆さんと一緒に、実際の戦闘に役立つ豆知識を学んでいきましょうね」
「よろしくお願いします。マスター! ところで…… 皆さんっていうのは、一体誰のことを言ってるんです?」
「ぺぺ、細かいことは気にしなくていいのです。さてッ、では早速始めましょうか」
~チャラララー(番組開始のBGM)
「な、なにこの音???」
「さあ、今週もはじまりましたクライシスの戦闘狂育成講座。今回のテーマは、ズバリこれです!」
~デーデンッ(テロップが表示される)
「え~と、ステータス。ですか?」
「そうです。一応作品の冒頭から薄っすらとステータスの概念自体は登場していたのですよ。でも今回フォレストライオターダムドとの戦いで、明確に数値としてのステータスが登場してしまったので、この辺りで改めて解説してしまおうという作者の魂胆らしいです」
「はぁ……そ、そうなんですね?」
「フフフ、だいじょうぶですよ。ちゃんと戦闘に役立つ情報をかいつまんでお教えしますから」
「えへへ、ありがとうございます! えへっえへ……」
(これってつまり、マスターから手取り足し取り教えてもらえるってことだよね??あんなことや、こんなことまでっ……!)
「ぐふっぐふふ」
「あっそうそう。あとでペペさんには確認のペーパーテストを行うので、ちゃんと聞いておいてくださいね?」
「……ほぇ?」
「ではまずは、こちらを見ていただけますか?」
「えっ、あッ!?」
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フォレストライオター ダムド
(ステータス)
HP13008
STR442
INT164
DEF360
MDF258
AGE85
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「……これは、エルダーツリーダンジョンにいたボスのステータスですよね?」
「その通りです。通常個体から何らかの原因で変異種になっているんですね~。なので、ステータスも上がっているようです」
「でもですよ、クライシス様っ。私は鑑定魔法を使えないから、あまりステータスって見る事がないんですけど、これって実際にどのくらい強いんですか? やっぱりダンジョンボスっていうくらいだから、そこら辺のドラゴンとかより強いのかなぁ……?」
「そうですよね。比較対象がないといまいち分かりにくいですよねぇ? ……そこでッ。ワタシ様はこんなものを用意してみました。はい、ドン!」
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10式戦車
(ステータス)
HP18000
STR1000
INT0
DEF600
MDF0
AGE80
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「っ……てッ なんなんですかぁコレぇ!!? こんなの聞いてないんですけドぉぉ??!?」
「まあまあ、細かいことは気にせずに。 ここ、テストに出ますからねー」
「うう、そんなぁ。いじわるですよ。マスターぁ……」
「これは10式戦車が単機でレッサードラゴンと戦ったときに、勝率が五分になることを想定した場合のステータスになっているんです」
「へぇー、ぜんぜん意味わかんないですね。 (戦車って何ぃ?)」
「それでは一旦、数値に注目してみましょう。戦車は魔法が使えないのでINTは0。おそらくMPも0です。この世界の物質でもないので魔法への抵抗もない。MDFも0でしょう。それと自〇隊公式によると、10式の最高時速は70㎞で、フォレストライオターの通常種よりも遅いですが、ダムドよりも若干速いとされていますね」
「えっ、じゃあ、どうしてダムドの方がAGEが高いんですか? 戦車の方が速いんなら、そっちの方が数値が高くないとおかしいじゃないですか」
「この戦車というのは、平たんな直線でのみスピードを出すことが出来る巨大な機械なのです。鬱蒼とした森の中でも俊敏に動けるフォレストライオターの方が、機動性では上回っているというのは、数値を見るより明らかですよね?」
「なるほど……!たしかにそうですねっ」
「ええ。……このように、数値だけでは相手の性能は完全に測れないことがあります。AGE85とAGE80でも、両者の行動パターンはだいぶ異なっていますからね」
「ふむふむ…」
「なので接敵した際には、目や耳などの五感を使ってしっかり観察することが大事になるのです。逆に、外見だけでは鈍そうだと判断できる魔物に対しても、鑑定魔法で数値を見ると実は意外な素早さを隠していた。などと分かることもあるんですね」
「勉強になります! 戦闘に勝つには、情報が大事なんですよねっ」
「その通りです!」
~キンコンカンコーン……
「おや。どうやら時間が来てしまったようですね」
「残念です。もっとマスターとお勉強したかったのになっ。えへ、例えば戦闘のことだけじゃなくて、肌と肌を擦り合わせたりとか…… ごにょごにょ」
「心配無用ですよ。ペペさんにはこのあと、みっちり補講をして差し上げますからね」
「…………やっぱり遠慮しときます!」
「フフフ、では締めの挨拶と行きましょうか。ペペさんも一緒におねがいします」
「了解ですっ」
「行きますよ。せーのっ!」
「「今日から君も、戦闘狂!!!」」




