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徹夜明けの缶コーヒー

作者: 温故知新

 プシュ!



 誰もいないはずの会社の休憩室で、俺は自販機で買ったばかりの缶コーヒーを開けながら上り始めた朝日に目を細めると大きく溜息をついた。


「全く、あのクソ上司め」


 定時で帰ろうとした俺を捕まえて、いきなり『明日の会議は重要なやつだから、お前、明日の会議に使う資料を作れ』って丸投げしやがって!


 しかも、あの上司、部下に資料作り指示しただけで後は丸投げにして帰りやがったから、結局俺一人で資料室に行って会議に使えそうなものを調べて、そこから会議用の資料を作って必要分揃えた結果、そのまま会社に泊まり込んだじゃねぇかよ!



「あの上司、俺が作った資料に目を通すこと礼を言うこともないまま、まるで自分が作ったかのように上役達に言って配るんだろうな」



 上の者にはとことん媚びを売るクソ上司らしくていいけどな。

 でも、もし資料に何かしら不備があったらどうするんだろう?

 何せ、徹夜で作った資料だ。何かしら不備があってもおかしくない。

 そうなったら、俺の名前でも出すのだろうか……いや、そうなれば自分って作ってないことがバレるから言わないだろう。



「さて、仕事に戻りますか」



 あのクソ上司のことだ、きっと徹夜明けの俺を休みなんてしてくれない。

 どうせ『それは、お前が無能だからだろ』とか言って。


 小さく溜息をついた俺は、缶コーヒーの中身を一気飲みすると近くのゴミ箱に捨てて、会社近くのコンビニで朝飯と昼飯を買おうと休憩室を出た。




最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!


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