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八話 やっぱりテンプレ

中に入ると入り口の鈴が鳴って中の騒々しさに消えていった。冒険者達はさまざまなタイプがいた。明らかに冒険者です、みたいなゴリラみたいな男…ゴリラにも勝りそうなゴリラ。戦略タイプのメガネ。乙女戦のヒロイン系戦士…女騎士。勇者パーティの聖女様みたいな女神。とか。テンプレ過ぎん?


「あの」


 俺は冒険者達の間を縫って歩く。受付嬢はスラッとしていて眼鏡をかけていた。インテリ系お姉さんとでも呼ばせてもらおう。(インテリ=眼鏡は馬鹿の方程式だが)


「はい。あなたは…」

「冒険者登録しに」

「あら、すでに冒険者の方かと…」


 多分服装だと思う。明らかに冒険者だもんな、この格好。今の見た目はすでに成人済みのモブ騎士さんに別の髪色を付けている。体格も良い方に見えるだろう。しかし実際は受付台の上を見るのも苦労している。


「いや“登録は”してない。」

「そうですか?」

「あと買い取り」

「分かりました。この書類に名前を書いて頂けますか?それとこのカードに魔力を流して下さい。もし出来なければやりますが…」

「大丈夫だ」


そして、俺はさっさと登録をすます。


「“カイジ”さんでよろしいですか?」

「あぁ。」

「では買い取りはこちらで」

「待て。どれくらいなら買い取れる」

「どれくらいとは…」

「今持っているのが結構量があってな。ここだと」

「外にあるのですか?」

「いや、今持っている」

「その袋以外何も…もしかしてその袋は“インベントリ”ですか?」

「その袋が…?」

「えぇ。収納機能を付与してある袋をインベントリというのです」


付与してある袋をインベントリか。実際はその魔法自体がインベントリだが何らかの理由で“袋が”とされている可能性がある。


「…あぁ。そうだ。これはインベントリだ。」

「そうでしたか。無粋なことを聞いて申し訳ありません。」

「それで買い取りは」

「いえこちらで大丈夫です」


きっとこのインテリ系お姉さんはそこまでの量を持ってこないと思っているのだろう。


「では」


そう言って俺はいかにも袋から出したようにするため袋を腰から外し、逆さまにしてドドドド〜〜!と中身をひっくり返す。

 その中からは、ホーンラビットの角約100個。ロックベアの牙約20個。ゴブリンの耳約500個。オークの耳約10個。さらにあの時の猪の牙を出した。

 個体のまま出てこず、解体してあった。俺のインベントリは解体したいと思って出したら自動解体してくれるらしい。こいつらの肉や今の買い取りに必要ないものは別でしまってあった。


「え、えぇ!?ちょ、ちょっとカイジさん!今すぐもう一度閉まって下さい!私が悪かったですから!」


そう言うので俺はささっとしまってインテリ系お姉さんを見る。


「あ、案内しますね。私のことはリリムとお呼び下さい。ちょっとあなたここ代わってくれる?あと、そっちの君、ギルド長呼んで。流石の私にもあの量の値踏みは無理だわ。」



やっぱギルド長出てくるかぁww転生ってやべぇ。テンプレじゃぁぁん。


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