守人
2019/7/24/19:54
一年一組の教室。
その中では、図体のでかいあの男がキララを脅迫していた。前に一緒にいた男二人はいない。帰宅したようだった。
「僕と付き合ってくれよ~」
「嫌よ」
キララは自分の席について足を組み、堂々とした態度で会話している。
「じゃないとシクラくんを殺しちゃうよ~」
「やってみなさいよ」
「本当に殺しちゃうよ~」
「だから、やってみなさいってば!」
「嘘だよ~。殺さないよ~。そんなことしたら、俺が警察に捕まっちゃうじゃないか~。ねえ~、付き合っておくれよ~」
「だから、嫌だってば」
そんなやり取りがどれくらい続いていたのだろうか。
キララの顔には疲れの色が見て取れた。
男はにやにやと笑っている。
僕は教室のど真ん中に忽然と現れた。バチバチと電気が起こり空間に歪みが生じる。
「誰を殺すんですか?」
「は?」
「え?」
男とキララは同時にこちらを振り向いた。
「こんにちは、シクラです」
「シ、ク、ラ?」
「シクラくん?」
僕は男に向けて手を伸ばす。そして唱えた。
「スタンガン!」
魔法である。
強圧の電流が空気中を走り、男のクビを襲った。
「ガッ!」
男は感電し体が震えた。バチバチと電気が起こり、制服の焼け焦げた臭いが室内に漂う。彼は床に倒れた。びくびくと痙攣し動かなくなる。
「シクラくん!?」
「こんにちは、シクラです。キララさん、ただいま参りました」
「どうしたの? 今の? 魔法よね?」
「魔法、知っていらっしゃるのですか?」
「知っているも何も、この町で知らない人はいないと思うけど」
僕は首をかしげた。しかしすぐに思い直す。
「キララさん」
「は、はい」
「貴方を、お守りします」
「は、はぁ」
「好きです」
「はい」
彼女はしゃんとして居住まいを正した。
「それでは、失礼いたします」
僕は右手を上げた。自身の体がまた電気に包まれ透明化する。
僕は消えた。
「なんなのよ、今の。シクラくん?」
行き当たりばったり感、半端ないですね~。
どうも、ショウです。今日のお昼に書き始めたばかりですが、なんとアクセス数が100を超えました。うれしいことですね。読者さま本当にありがとうございます。そして、部数は10行きましたかね。
まだ続くと思いますが、今夜は続きを書こうかどうか、いま思案中です。もし無くともがっかりしないでくださいね。今日は頑張った方です^^