突然のシロネコ訪問。
今日、書こうと思い至りました。まだ二部しか出来てないですが、現在進行形で書いてます。
夜が朝に変わり窓のカーテンを開けた。
光がさす。
ベッドから起きがけのパジャマ姿のまま僕は窓に向かってつぶやいた。
「死のう」
別に本当に死のうと思っている訳ではない。ただ繰り返しの日常が今日も繰り返される憂鬱に対してそんな言葉を思いつかれただけだ。何の変哲も無い高校生活。代わり映えの無い景色。いつもと同じ人間関係が今日も繰り返されるのだろう。
窓の向こう。黒い屋根の上に小さな白いネコがいた。金色の瞳。僕と目が会う。シロネコは両足で器用に立っていた。そしてこれも器用なことに、片手にはメモ帳、もう片方の手にはボールペンを持っていた。猫は鳴いた。
「ニャンニャカニャーン!」
祝福を告げるような声。
僕はびっくりした。
後ずさり両足の力が抜けて尻餅ついた。やばいの来た。夢?
僕は四つん這いで動き、ベッドに入って布団を頭からかぶった。これはきっと悪い夢だ。目を覚まそう。そうすれば、またいつもと同じように目覚まし時計がうるさく起床時間を知らせてくれるはずだ。
「ニャンニャカニャーン! ニャンニャンニャンニャンニャカニャーン!」
鳴き声は室内で起こった。
僕は布団から顔を出す。シロネコは部屋の中心、絨毯の上に立っていた。
僕と目が合う。
シロネコは言った。
「おめでとうございますだニャ。死のうと思っている貴方に、ライトノベルツクールを届けに来たニャ」
ベッドの上、僕は壁際まで後ずさった。
「ゆ、夢?」
「夢じゃ無いニャ。良いかニャ? これは、ライトノベルだニャ」