第3章の主な登場人物
孤独の魔人・モナクスタロ(No.7705)
札を反対に読まれSOLL→ソルと名付けられる。濃い紫の髪と紫と水色の目の少年。
孤独の悪魔・モナクスタロとの魔人生成実験の末に捨てられた。不完全ながら統合を果たし、完成形に近づいたからか、魔力量、操作精度は急激に成長を見せた。角、右腕と悪魔の印象を持ち、少し腹立たしく思っている。
己の喪失のきっかけとなったアラストールが、再び奪って行くのを危惧し、成長する前に滅ぼそうと再び旅に出た。
シラルーナ
白い忌み子で犬の半獣人の少女。小柄だが器用。
白い体質は魔力を受け入れやすく、悪魔に好かれた為、悪魔を呼び込む忌子として追い出される。獣人の国で自信を付け、ケントロン王国では度胸も。憧れに並ぶため、強くなる心を持った。
フラフラと消えそうなソルの、帰る場所で待つ……という選択ができるほどには強くなく。心配と不安に勝つ術はなく、ソルの旅にくっついて南をめざす。
絶望の魔人・アルスィア
左の額から長い一本の黒角が伸びる、長い黒髪の目付きの鋭い男。不機嫌そうな表情が基本だが、端正な顔立ち。無論、赤い瞳。
名持ちになった魔人。嫉妬の魔獣から取り出した嗜虐を取り込み成長したが、不安定になった存在を保つために、已む無く肉体を得た。その際に風の特性も入手する。
しかし、尽きぬ絶望は人の富んだ感情を得た彼には、不快なものであり。悪魔であることに嫌気が差し、より一層と「進化」を求めて彷徨っている。人間の技術と文化は悪魔の頃には力に出来なかったものも多く、手の届く範囲にあるものに執着を見せることも。
リツ
ケントロンの大崩壊により、全てを失った……ように見える少女。記憶はぼんやりとだが戻っており、アルスィアの正体にもなんとなく気づいている。
勝気で明るく、素直で真面目。アルスィアのことは、放っておけない人、と認識している。危なっかしく、寂しそうで、怖がりで……でも頼りになる、今まで見たことの無い大人。
なんの力も持たない少女だが、豊かな感情と愛は絶望の魔人の欲望を満たすに足りる。
恐怖の悪魔
みすぼらしささえ感じる、朽ちた獣の死体のような四肢と体表を持つ悪魔。
固有魔法の【戦々恐々】は、引き伸ばされた水子のような細くテラテラとした腕を召喚して操る。これは掴んだ生き物の恐怖心を引きずり出し、心肺停止になるほどのショックを与える。近づくだけでも恐怖心が湧き上がる。
影の特性を持つ悪魔で、炎の魔術も収めている。固有魔法も使い、何本も【剣となる影】を用いる戦い方を得意とするが、とにかく威圧を求めるため、派手な魔法ならなんでも好んで使う