第2章までの主な登場人物
カーク
名前はギリシャ神話の炎の怪物から。
マギアレクの弟子の一人。少し思い込みが強く、乱暴ではあるが、まっすぐな少年。ソルより半年下。跳ね回った赤髪と、鋭い目付きで誤解(?)されることも。
魔術に才能があり、明るい赤の魔力を持つ。炎の特性と、なにかと突っ掛かる所が、ソルに嫌われている。
エアル
名前は東風の聖霊エネモスから。
マギアレクの弟子の一人でカークの弟。大人しい少年でカークの二年下。緑色の髪で、柔和な見た目。
優しい青緑の魔力を持っている。年少で成長の余地が多い事と、誠実で真面目な性格から、期待される魔術師の卵。水の特性は薄めだが、バランスが良い。
ミダロス・セメリアス
名前はギリシャ神話で金色の王様のミダスから。
マギアレクの養子。落ち着いた人物で、ソルより二年上。長い髪を後ろで縛った、長身の青年。
金色の魔力と、理論をあっという間に理解する頭脳を持っており、セメリアスの名を継ぐに恥じないように努力する。
マギアレク・セメリアス
名前はギリシャ語で魔法を意味するマギアから。
探求心の塊で、真新しい物に目がない子供っぽいじいさん。
悪魔を観察して魔法陣から魔方陣を作った天才でもあり元は考古学者。養子はいても子供はいない。
エミオールとはかつて同じ村で保護された仲。研究が人心地ついたら合流すると言い、塔を拠点に放浪していた。
良いものを探しに、悪魔や、悪魔と繋がりのある者に開かれる闇オークションに度々潜り込んでいた。その過去から、魔界での活動に詳しい。
ストラティ・アルキゴス
名前は、ギリシャ語で戦士を意味するストラティオティスと将軍を意味するアルキゴスから。
生粋の武人で自他共に厳しい性格からあまり一般市民には好かれない。ハルバードをメインに使い、場所によって騎士剣も使う。エミオールが村を起こす際に雇われた傭兵で、建国してからは騎士として支えている。
ポイエン・エルガオン
名前は、ギリシャ語で作るを意味するポイエインと道具を意味するエルガレイオンから。
道具や薬等を作る手腕に長けた女性。少しマッド。熱中すると視野が狭まり、驚異的な集中力と危うさを発揮する。エミオールを保護した村で修理や発明、薬売りで生活していた。悪魔に襲撃された時に、エミオールに誘われ村を出た。
エミオール・テオリューシア
名前はギリシャ語の創造を意味するディミオルゴ、革命を意味するエパナスタスィから。
建国の王。紺碧の双眸と淡い金の髪を持った美形の人物。
悪魔達の戯れにより滅ぼされた周辺国の一つの末裔でもあり、その際に視力を失う。元は位の低い貴族。しかし、才覚に優れており立派に国を建てる人物。建国の際にマギアレク、ストラティ、ポイエンにそれぞれ名を与え、三大侯爵とした。
虚無の悪魔・ティポタスと契約(?)している。力は目の前の物や範囲を無くす力。代償は国が安定し、今後とも永く続く様になったとき、自らの全てを持って彼を満たす事。ちなみにギリシャ語で無をティポタという。
エクシノ
ギリシャ語の賢さを意味するエクシプノから。
クレフ率いる盗賊団のまとめ役。四十後半と年配だが、体力の衰えを感じさせない頼れる兄貴分。西の地方の出身で、三十年ほど前に、ティポタスに故郷を消された過去がある。
クレフは亡き息子の様に思い、稀に優しく、時に厳しく、時に冷徹に支え導く。
ノエルマフ・プネレウマス
ギリシャ語で恩恵を意味するノエーマと、霊魂を意味するプネウマから。
ケントロン王国からきた監視役。子爵家の四男で、半ば厄介払いで西に送られた。イエレアス家とは旧知の仲で、大司教だったディケイオスの関係で信心深い。国教の救心教の信者。
名目上は、新興国への支援なので、ケントロンの歴史ある知識を携えている。テオリューシアの王城にて政治に協力する。
ティポタスとの契約で、死者を見る眼と語らう力を得る。代償は関わった霊の怨みや未練を背負い続ける事。