第2幕の主要人物(ネタバレ注意)
ソル・モナクスタロ(No.7705)
札を反対に読まれSOLL→ソルと名付けられる。濃い紫の髪と紫と水色の目の少年。
孤独の悪魔・モナクスタロとの魔人生成実験の末に捨てられた。ちなみにギリシャ語で孤独をモナクスィア、結晶をクリスタロという。孤独の悪魔の力は【具現結晶】。結晶化することで硬くしたり、固定したり、頑丈にしたりする。
人間だった時に付与に関する魔力特性があったため、魔力特性はそれに引っ張られている。失敗した魔人なので、人間性が強く、感情は豊かであり悪感情から力を得ることは出来ない。
不完全ながら統合を果たし、完成形に近づいたからか、魔力量、操作精度は急激に成長を見せた。角、右腕と悪魔の印象を持ち、少し腹立たしく思っている。
シラルーナ
愛称シーナ。アルビノで犬の半獣人の少女。小柄だが器用。
色が欲しいと病的に願っていたが、ソルの圧倒的な力を持つ結晶に魅せられた事をきっかけに、徐々に自分を受け入れて貰う選択肢を知る。
アルビノは魔力を受け入れやすく、悪魔に好かれた為、悪魔を呼び込む忌子として追い出される。獣人の国で自信を付け、ケントロン王国では度胸もついた。憧れに並ぶため、強くなる心を持った。
ベルゴ
緑の髪の謎の青年。背は高いが、かなり細い。
面倒くさがりで基本的に動かない。その割には、寝ている時を除いておらず、いつの間にか仕事を終えていたりしており、スペックは高そう。甘いものが好きでよく購入しており、遠慮という物を知らない。
格好をつけたがり、甘やかされる事を要求する。道楽主義者の情報屋で、ソルの動向に興味を示す。
カーク
名前はギリシャ神話の炎の怪物から。
マギアレクの弟子の一人。少し思い込みが強く、乱暴ではあるが、まっすぐな少年。ソルより半年下。跳ね回った赤髪と、鋭い目付きで誤解(?)されることも。
魔術に才能があり、明るい赤の魔力を持つ。炎の特性と、なにかと突っ掛かる所が、ソルに嫌われている。
エアル
名前は東風の聖霊エネモスから。
マギアレクの弟子の一人でカークの弟。大人しい少年でカークの二年下。緑色の髪で、柔和な見た目。
優しい青緑の魔力を持っている。年少で成長の余地が多い事と、誠実で真面目な性格から、期待される魔術師の卵。水の特性は薄めだが、バランスが良い。
ミダロス・セメリアス
名前はギリシャ神話で金色の王様のミダスから。
マギアレクの養子。落ち着いた人物で、ソルより二年上。長い髪を後ろで縛った、長身の青年。
金色の魔力と、理論をあっという間に理解する頭脳を持っており、セメリアスの名を継ぐに恥じないように努力する。
マギアレク・セメリアス
名前はギリシャ語で魔法を意味するマギアから。
探求心の塊で、真新しい物に目がない子供っぽいじいさん。
悪魔を観察して魔法陣から魔方陣を作った天才でもあり元は考古学者。養子はいても子供はいない。
エミオールとはかつて同じ村で保護された仲。研究が人心地ついたら合流すると言い、塔を拠点に放浪していた。
良いものを探しに、悪魔や、悪魔と繋がりのある者に開かれる闇オークションに度々潜り込んでいた。その過去から、魔界での活動に詳しい。
ストラティ・アルキゴス
名前は、ギリシャ語で戦士を意味するストラティオティスと将軍を意味するアルキゴスから。
生粋の武人で自他共に厳しい性格からあまり一般市民には好かれない。ハルバードをメインに使い、場所によって騎士剣も使う。エミオールが村を起こす際に雇われた傭兵で、建国してからは騎士として支えている。
ポイエン・エルガオン
名前は、ギリシャ語で作るを意味するポイエインと道具を意味するエルガレイオンから。
道具や薬等を作る手腕に長けた女性。少しマッド。熱中すると視野が狭まり、驚異的な集中力と危うさを発揮する。エミオールを保護した村で修理や発明、薬売りで生活していた。悪魔に襲撃された時に、エミオールに誘われ村を出た。
エミオール・テオリューシア
名前はギリシャ語の創造を意味するディミオルゴ、革命を意味するエパナスタスィから。
建国の王。紺碧の双眸と淡い金の髪を持った美形の人物。
悪魔達の戯れにより滅ぼされた周辺国の一つの末裔でもあり、その際に視力を失う。元は位の低い貴族。しかし、才覚に優れており立派に国を建てる人物。建国の際にマギアレク、ストラティ、ポイエンにそれぞれ名を与え、三大侯爵とした。
虚無の悪魔・ティポタスと契約(?)している。力は目の前の物や範囲を無くす力。代償は国が安定し、今後とも永く続く様になったとき、自らの全てを持って彼を満たす事。ちなみにギリシャ語で無をティポタという。
拒絶の魔人
白い髪と肌、赤い瞳の少女。角も見あたらない。無表情で寡黙だが、可愛らしい顔立ち。
自分の望まない結果を否定し、受け付けない力【天衣無縫】をもつ。云わば無敵体質。ただし自分が起こした物は否定できず、否定出来るのは、自分の周囲から自分に向けての空間だけ。
完璧な魔人となった最初の成功例。ケントロンで右目の視力を失う。感情は希薄で、ソルとは違い周囲の悪感情の魔力から、力を得ることができる完全な魔人。
偽善の悪魔・ディケイオスから魔力と記憶を継承しており、名持ちに近い実力を持っている。かの悪魔の生き様から、魔人としての生き方を模索する。
絶望の魔人・アルスィア
ギリシャ語で絶望を意味するアペルピスィアから。
左の額から長い一本の黒角が伸びる、長い黒髪の目付きの鋭い男。不機嫌そうな表情が基本だが、端正な顔立ち。無論、赤い瞳。
名持ちになった魔人。嫉妬の魔獣から取り出した嗜虐を取り込み成長したが、不安定になった存在を保つために、已む無く肉体を得た。その際に風の特性も入手する。
固有魔法は【切望絶断】。物体や事象の接続を絶ち切る事が出来る。五感や記憶さえ当人と関係のない物にしてしまう力は、絶望を生み彼に更なる力を与える。
しかし、尽きぬ絶望は人の富んだ感情を得た彼には、より不快なものであり。ソル達の在り方を見た彼は、人の感情を学ぶ為に、孤児となった一人の少女と行動を共にする。