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3話
視界が歪み身体が回る感覚に襲われ、私は瞼を閉じた
次に目を開けた時、そこは明らかに私が先程まで見ていた骨の平原とは違い、何か壁に囲まれた閉鎖的な空間だった
「ふむ…」
薄暗く周りを見渡すことは出来ない。明かりをつけるとしよう
「松明」
そう呟くと周りに青色の炎が浮遊し、近くにある松明、シャンデリアへと炎が燃え移ってゆく
すると部屋が次第に明るくなり見渡すことが出来るようになってきた
部屋の隅には、蜘蛛の巣が張り、ネズミが走り回っている
どうやら、この場所は廃墟のようだ
誰にも見られなくて済むならばそれが1番だが…
「解除」
顔の皮がパリパリと音をたて剥がれ落ちていき、骨が顕になってくる
「やはりこの方が軽くて動きやすいな」
少しずつ動くのにも慣れてきた…
これだけ大きな舘だ。この世界のことが知る事の出来る書物のようなものもあるだろう、
散策に出かけるとしよう