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禁忌×戦闘ディストーション  作者: Riviy
第二章 戦闘支部第十部隊『神樂』
22/85

Mission22.臣下組のお茶会なう!


灯茉はクッキーを摘み、正面に座るツルギに唐突に言った。


〈んで、お主は鶴姫の何処を好いておるんじゃ?〉

〈ぶっ?!〉


来るとは分かっていたが突然来るか!!とツルギは含んだお茶を少し噴き出した。正面にいた灯茉にお茶が飛ばないよう、向きは変えていたので大丈夫だった。少し咳き込んだ後、ツルギは怒鳴るように言った。


〈突然来るか!?〉

〈あら〜ツルギったら…それを灯茉に言っちゃあダメよ!〉


ツルギが反論すると彼の隣の椅子に立て掛けられた大斧、亜矢都がケラケラ笑いながら言う。灯茉の隣の椅子には〈ZZZZ…〉と小さく寝息を立てる剣、アイリスが立てかけており、その手前のテーブルにはシルクが小さな口と小さな手を使ってマカロンを器用に食べている。


〈……そんなに俺、分かり易いか?〉

〈分かり易いのぉ〉

〈分かり易いわね〉

〈失礼ですが本日初見の私でも分かりました〉


初めて会ったばっかりのシルクにも言われ、ツルギは恥ずかしさのあまりに机に突っ伏した。


〈うっわ……姫様には…〉

〈んー微妙なところねぇ。ねぇシルク。アナタからはつるちゃん、きづいてると思う?〉


ツルギの問いに曖昧な言葉を返すと亜矢都はシルクにその問いを放り投げた。


〈え、私から、ですか。…申し訳ありません、私はそういうのに疎いものでして。我が主ならば分かると思うのですが〉


シルクがちらりと別のテーブルにいる主組を見た。それに全員がそちらを見る。ちらりと鶴姫と光希、弐薙がこちらを見た気がした。心無しか、鶴姫の耳の先が熱が引いた頬に代わって少し赤い気がした。


〈……いちちゃんに聞かなくても分かりそうよシルク〉

〈……そうですね〉

〈悪いがお主ら。ツルギは突っ伏したままじゃ〉

〈〈え〉〉


亜矢都とシルクがツルギに目を向けると灯茉の言う通り、ツルギは今だ突っ伏していた。多分、先ほどの鶴姫を見ていない。シルクは呆れたように〈いつまで突っ伏しているんですか〉と手でツルギの頭を叩いた。ツルギは顔のみをあげるとテーブルの中央に置かれたお菓子が入った包みに手を伸ばした。シルクはそのまま定位置に戻りながら今度はプチシュークリームを持って行った。


〈…まっ、こやつらの行き先を見るのも楽しそうじゃ〉

〈そうね灯茉!〉

〈………………遊ぶな馬鹿者〉

〈抑揚がないから余計に楽しみね〜〉


楽しそうに笑う灯茉と亜矢都にツルギはなるべく恋路には関わらないでくれと視線を投げた。2人(うち1人は大斧)に伝わったと信じてマフィンを口にした。


〈そういえば、になちゃんの臣下ってシルクの知り合い?〉

〈もぐっ……なにを突然…まぁ知り合いと言うかなんと言うか〉


亜矢都の質問に一瞬、シルクは食べていたマフィンを詰まらせたが飲み込んでから少々考え込んだ。


〈なんじゃ?〉

〈知り合いですけれども、あいつとはあまり関わりたくないのです…あ、これ、我が主や弐薙様に言わないでくださいね、絶対。灯茉様と亜矢都様は特にお願いします〉


困ったように笑ってシルクがすぐに喋ってしまいそうな灯茉や亜矢都に釘を刺す。シルクの反応に亜矢都は〈ごめんなさいね〉と謝った。シルクは〈いえいえ〉と残りのマフィンを食べた。話題が尽きた。沈黙が彼らを支配した。向こうから主組の楽しそうな笑い声が響く。

と、ツルギが〈そういえば〉と前置きをし、お茶を飲んだ。新たな話題だと灯茉とシルクは目を輝かせ、亜矢都は〈早く早く!なになに?〉と声からして急かしているのが分かるくらいにテンションが急激に上昇している。


〈灯茉に聞きたいことがあったんだ〉

〈?妾か?〉

〈嗚呼。お前の第一人称ってさ、普通、女が使うもんじゃないのか?〉


その問いに灯茉は袖口で口元を隠して笑う。


〈まぁ、ツルギの言う事は合うておる。簡潔に言えば、たまたまじゃ〉

〈たまたま…?〉


ツルギとシルクが首を傾げる。灯茉はそうだと頷いた。


〈大昔に、妾と共に行動しておった神がいてな。そやつの第一人称が「妾」で、たまたまうつってしまったのじゃ〉

〈なんか意外ねぇ〉


亜矢都がそう声を上げる。それにツルギとシルクが頷いたが灯茉はその話題を打ち切りたいようで袖口で口元を隠したまま、違う話題を切り出した。


〈そういえばのぉ〉


亜矢都とツルギ、シルクは灯茉の気持ちを察して彼が話題にあげた、主自慢をし始めた。

その後、主自慢が白熱してしまい、顔を真っ赤にした彼らに止められたが。


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