『マジョリティ』
「か…勘違いしないでよ…⁉
べ…別に…そんなんじゃないんだからね…!」
ツンデレは文化だ!
もはやツンデレはマイノリティではなくマジョリティなのだ!
そうボクは最近有名なツンデレアニメを見ながら、ほくそ笑んだ。
「あ…アンタがバカでバカでバカで…。
どうしょうもないバカで…。
ど…どうしても…か…勘違いするっていうなら…。
そ…その…し…仕方ないから…。
か…勘違いされてやるけど…。」
と…ヒロインが…顔を赤らめ…主人公に言いながら。
「で…でも!
調子に乗るんじゃないわよ…!」
と、弱かった語気を強め直し、
ヒロインが主人公に指を突き詰めて言う!
「フフ。大丈夫だよ。
でも…ありがとうね!
オマエがそう言ってくれるから…。
ボクは…前を向ける…。
まだ…道のりは遠く厳しいけど…。
ボク…頑張ってみるよ…。
オマエの為にも…!」
と、主人公が、はにかんでヒロインに言う!
「ば…バッカじゃないの…⁉
わ…私の為…な…なんかじゃなくて…!
じ…自分の為に頑張りなさいよ…!
そ…そんな考えで…が…頑張られたら…!
わ…私が…その…あの…。」
と、怒鳴り声からの消え入りそうな声のヒロイン…。
「フフ。
オマエのそういう素直じゃないところ、
ボクは好きだよ?」
そう言って主人公がヒロインを抱きしめ。
「でも、今は、素直で居て欲しい。
ボクの想いを…。感じて欲しい…。
他の誰でもなく…。オマエだけには…。」
と、ヒロインの頬にキスをする。
「な…ななな…ッ⁉」
その行為にヒロインが壮大に慄き!
「ば…ばば…!
バッカじゃないの…ッ⁉」
と、凄まじい盛大な大声で、そう喚くが、
その頬は…とても鮮やかな桃色に染まっていて…!
「好きだよ!
何よりも! 誰よりも!
ボクは…オマエだけが好きだ…!
だから…大好きなオマエを守る為にも…!
ボクを行かせて欲しい…!」
と、そう言って、
抱きしめていたヒロインから身体を離す主人公。
「ほ…ホント…!
ホント…バカなんだから…!」
と、主人公の胸を叩いてから…。
「行ってきて!
でも…でも…!
必ず…! 必ず…帰って来るのよ…?
じゃないと…一生…!
一生…恨むからね…ッ‼」
そう言って主人公を涙目で送り出すヒロイン…!
そのTVのヒロインのツンデレっぷりに釘付けのボク!
くぅ~!
やっぱりツンデレアニメのヒロインはこうでなくっちゃ…ッ‼
未だにツンデレに理解の無い人たちが多いけど!
これでもツンデレはマイノリティ?
いや! やっぱし!
どう見てもマジョリティでしょ?