表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/2

(第一部 あらすじ)

気がつくと、5歳の僕は調整池と呼ばれるところに浮かんでいた。外から緩やかに光が射し込む中、福音者に僕は導かれ、僕が生きていた世界のこと、僕の手を静かに引いてくれていたモトコのことを思い出した。福音者は、次の世で生きるために必要なことを教えてくれた。そして、ルカの福音の恵みを受け、ネオガリア連侯国に転生した。

 

 その地で僕ははじめて家族というものを知った。思慮深い騎士であるカリスト父上が家長のラディール家。ラディール家は、リヒタイン侯爵様より騎士爵家を任じられていた。僕は家の第九子のカンデ・ラディールだった。家族というものを知らなかった僕は、ラディール家ではじめて父の優しさというものを知った。

 しかし、僕が10歳となった時、父上は隣国との戦の場で裏切りにより、亡くなってしまう。ラディール家に残された11人の家族に危機が迫る。おそらくは裏切りに加担していた男爵家の男たちが家に訪れ、喪葬の儀の中の姉たちを値踏みするようにねめまわすように見ていった。

 あわやという家族の危機の中、10歳となった子の定めである降霊の儀の場に僕は導かれ、最幸の降霊書を手にする。僕がバードとして記憶していた光る鳥の精霊が、僕と妹の肩に止まった。バードに宿る大精霊マリンは、ラディール家の守り手となった。

 

 そして、僕はリヒタイン侯爵領の南部にある連侯国学院に入学し、妹と共に精霊使いを目指すことになる。学院では、僕は、静やかに生きる道を選ぶ。『異界への門をくぐった先のどこかの地に、モトコが転移している。』、という福音者の言葉を、僕は信じる。学院で学び、この地で精霊使いとして力を蓄え、僕は異界の地に挑むことを決意する。僕はどこに異界の門があるのかも知らずに、そう思っていただけなののだったが。

 

 しかし、僕が連侯国学院の最上級生への進学を前にした春の日、突然に異界の門が開いた。門から出てきた異獣により、多くの騎士や民が犠牲になる中、僕たち、学院の精霊使い見習いは、異獣に戦いを挑むことになる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ