表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/24

風呂とパンツ

9話

ベッドが一つだけある小さい部屋だが掃除は行き届いているようだ。シーツもきちんと洗濯されている。

俺は風呂に行くためにパンツからタオルを取り出す。嬉しくてたまらない。4日ぶりの風呂。

この宿屋は風呂屋と後ろで繋がっており宿屋に泊まるとタダで風呂に入れるらしい。

今、俺は脱衣所でパンツと格闘している。なんと、パンツが脱げない⁉︎

なんで?ステータスに書いてあったじゃん。パンツが脱げるって。

①パンツに手をかける。

②下に降ろす

③パンツが消える?

④①に戻る

今このセット×1000。

うおーぬぬぬげげげねねね〜〜〜

くっそ、脱げねぇ。

さっきから、周りの目が痛え。

みんな、何やってんのこいつ、みたいな顔してる。そらそうだ、脱衣所でパンツを脱ぎ続ける人って変な人すぎるだろ。

このまま脱げねえと一生パンツと一緒なんて絶対嫌だぞ。膝まで降ろす分には大丈夫なのに膝から下に入った瞬間に消える。

もしや、俺が自分で降ろすからダメなのか?よし、恥を忍んで頼もう。丁度、後ろに人がいるみたいだ。

「すまない。」

「なっ、何だ?」

「俺のパンツを降ろしてくれないか?」

「は?何言ってんだ?」

「俺のパンツは呪われていてな。自分じゃ脱げねえんだ。」

俺は目の前で脱いで見せる。

「お、おい、お前何やってるんだ?」

俺のパンツが膝の下まで行きパンツが消える。俺は黙ってしまった。俺は後ろを向いた状態なのでよくわからないが驚いているのだろう。

「チッ、しょうがねえな、いくぞ。」

①パンツに手をかける。

②下に降ろす

③パンツが消える?

④①に戻る (×20)

「くっそぉ〜」

男は悔しそうな声を上げながらどこかに行ってしまった。俺は振り返って、パンツが膝の少し上にある状態で男の背中をただ眺めた。

諦めた。このまま風呂場に入っちゃえ。

ガラララ

ヒュッ⁉︎パンツが消えた。

脱衣所に戻る。

ヒュッ⁉︎パンツが戻る。

風呂場に入る。

ヒュッ、パンツが消える。

脱衣所に戻る。

ヒュッ、パンツが戻る。

脱衣所と風呂場の間で反復横跳び。

パンツが消える。パンツが戻る。パンツが消える。パンツが戻る。パンツが消える。パンツが戻る。(×1000)パンツが戻る。パンツが消えない。

ふっ、俺はパンツに勝った(ムキッ)

さー、風呂に、、、、orz

俺はもう一度反復横跳びをする事になった。

風呂なにそれ?周りの目が痛くてすぐ出てきたよorz

気を取り直して飯にするか。

飯は結構美味しかった。味付けは塩と胡椒ばかりであったが肉は柔らかく、口に入れた瞬間、溶けて無くなった。

肉はオークの肉を使っているらしい。

この宿屋は料理が美味しいことで有名らしく、俺が晩飯を食べに行くとすでに多くの客で賑わっていた。

俺が宿屋の料理に舌鼓を売っていると後ろから誰かが声をかけてきた。

「おい、あんた何で服着てないんだ?」

後ろを向くと後ろには黒髪黒目の冒険者の様な風貌をした男が1人いた。

俺は取り敢えず

アブドノミナル アンド サイ‼︎

「筋肉の邪魔になるからだー(ムキッ)」

「お前か〜〜‼︎」

「ん?、どこかであったか?」

「・・・はぁ〜あんた、さっき俺にパンツを降ろしてくれって頼んだだろ」

「ああ!さっきはすまんな。」

「仮一つだぞ。」

これがいずれ共に長い旅をする事になる仲間との初めての出会いだとは今はまだ誰も知らない。




**************

感想ありがとうございます‼︎

ユニークユーザ数も100人を超えていてびっくりしました。

これからも応援よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ