筋肉の町1
23話
筋肉の村 ビセプス
それは罪人達が働く鉱山の目の前に罪人達の手で作られた村であり、この村に住む村人達は皆、鉱山で働いているため昼になると村の警備、女性以外には誰も居なくなる。男達は鉱山で働き、女性達も昼に一度帰ってくる男達のために食事の準備に取り掛かる。
ここ1年で作られた罪人の村ビセプスの日常の風景である。
1年前にはこのような村は存在せず、罪人達が男女関係なく強制労働させられ食事は1日1回、常に鞭の音がなり悲鳴が聞こえる鉱山しかなかった。そう、この鉱山にある男が現れるまで(ムキッ)
鉱山採掘場前
マッスル温泉(源泉かけ流し)
「看守長、今日も平和ですねぇ〜」
「だなぁ〜、まさか朝っぱらから風呂に入って酒飲みながらのんびり出来るとは去年まで考えられなかったなァ〜。今の俺たちって毎日がバカンスみたいなもんだよな、俺の鞭さ、昨日見たら埃被ってたよ。」
「え?看守長、まだ鞭持ってたんですか?僕は既にマッスルさんに靴に加工して貰いましたよ。すごい足にフィットして歩きやすいのでオススメですよ。」
「え⁈俺も作って貰おうかな。」
「じゃあ、僕からマッスルさんに伝えておきますね。」
「よろしく。」
「ククク」
「ん?どうした?いきなり笑い始めて」
「いや、僕達が鞭を振るって無理矢理働かせるた時は鞭を振る事が当たり前で罪人は人では無いとか思ってましたけど、今ならあの時の自分が恥ずかしく思えますね。」
「そうだな。今じゃ、送られてくる罪人達も1週間ここで働くだけで率先して働き始めるし、みんなの表情も明るいしな、そこらの農村より活気があるんじゃねえかな。それにうちの鉱山ってさ、周りの鉱山より、労働時間は短いし食料費も掛かってはいるけど、利益は周りの3倍らしいぞ、この前、報告書送ったらボーナスがでるらしいぞ。」
「まじっすか。村のみんなでパッと宴会しましょうよ。」
「だな。」
「そう言えば、最近、セラさんとはどこまで行ったんです?」
「ぶっ⁉︎お、お前、俺とセラとはそんな関係ではな、無いからな⁈」
半年前、無理矢理、罪を被せられ連れて来られた罪人として連れて来られた娘であり、看守長が気付かれていないと思っているだけで、2人が付き合っている事は村人全員が知っている。
この、2年後、2人がめでたくゴールインするのはまた、別の話である。
「しっかし、こんな話が出来るのもマッスルさんが来てくれたおかげですね。」
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次回、遂に奴が起動する(ムキッ)
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