熱い抱擁
18話
「マスク外してから来いよ。後、殺気出てたぞ。そのせいで俺以外全員気絶したぞ。俺も一瞬、攻撃しかけた。」
「あっ、すまん。一応、盗賊がいないか確かめながら来たからな。外の盗賊はみんな仲良く伸びてるから縛っとくか。」
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「盗賊達は全員縛り終わったな」
「ああ、しかし、今は気絶してるが起きたらどうするんだ。奴隷の首輪を着けられてるから王都に連れて行っても勘違いされそうだな。マッスル、外せないか挑戦してみるか?魔法でも外せないからしいが。」
「フン‼︎(パキャ)。外せたぞ。」
「外れねえよなぁ〜って外れたのかよ。てか、これ外して大丈夫なのか?」
「我の筋肉の前にはこんな物、玩具である。」フロントバイセップス(ムキッ)
「まだ、気絶してるみたいだから分からんけど体には負担がないみたいだな。ちょっと待ってくれ、今ステータス確認する。」
「ムキッ?(無視?)」
「やばいな状態が奴隷のままだ。」
「状態?」
「この世界で奴隷ってのは状態異常に入ってるんだ。しかし、このままだと逃亡奴隷になっちまう。」
「ふむ、それなら、何とかなりそうだな。」
「奴隷の状態異常は専門の人じゃないと解除できないぞ。」
「まあ、見とけ。」
ガバッ、マッスルはいきなり気絶している少女を抱き締めた。
「おい‼︎何してるんだ?変態め、遂に本性を現したか‼︎いくら同郷とはいえ、許される事と許されない事ぐらいちゃんと線引きしろや‼︎このロリコンがぁ‼︎」
直人は、マッスルに殴りかかろうとして、マッスルに抱き締められている少女が目を覚ました事に気づき踏み止まる。
そして、叫び声を上げると思い身構える。しかし、いつまで待っても叫び声が来ない。恐る恐る様子を見ると少女の顔が少し赤くなっているが何処か安心した表情になっている。
「何故だ?」
直人は訳が分からず固まった。
「おい、直人、もう一度ステータスを見てくれ。」
直人がステータスを確認すると。
「状態異常がなくなった⁈」
マッスルは直人にステータスの説明をした。
「そういえば、マッスルのステータスって見えなかったから知らなかったな。」
直人はどこか納得したように頷く。
「よし、気絶しているうちに終わらせるか。」
マッスルは捕虜になっていた人達の状態異常を治す為にさっきから抱きしめている少女から体を離そうとして、、
マッスルが腕を解いても少女から抱きついている事に気づく。
『・・・・・』
マッスルは少女の頭を撫でる。
少女はハッとなって顔を赤くしながら体を離す。
マッスルはその後、全員の奴隷状態を解除した。
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洞窟の隅(マッスル&直人)
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「なあマッスル、そのスキルに魅了とかの効果はないんだよな。」
「ないな、、多分」
「じゃあなんで、お前が抱き締めた人全員が顔赤くなってんだ。」
「フッ、筋肉には人を安心させる力があるという事さ‼︎」
マッスルと直人が後ろを見ると顔を赤くした女性達がこちらをじっと見つめていた。若干1名、直人の方を見ている様たが。
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