ラーメン屋での出会いは異世界の扉
(*-ω-)ドキドキ
「腹へった」
やっとのことで大学の講義が終わり、やっと帰れる。
「おーい、博今日サークルよるか?」
「いいや、バイトあるし帰るよ」
「そうか、じゃーな」
あいつは走って出てってしまった。
いいやつだよな。鬼の千束 博と呼ばれるほど顔つきが悪いってのに話しかけてくれる。
ほとんどのやつが逃げるってのに・・・
後輩の女の子に落し物渡したら、一万差し出されたときは、夜な夜な泣いた。
いや忘れて、いつものラーメン屋に行こう。
泣いてなんかないやい!!
「おやっさん、いつものやつね」
「あいよ、混んでるから奥のテーブル相席な」
「はいよ」
黒ずくめの服を着たおじさんが手招きしていた。
「ありがとうございます、失礼しますね」
俺は軽く会釈しながら座った。
「いえいえ、混んでますからね」
好々爺そうなおじさんが、苦笑しながら答えてくれた。
「少しお話してもいいかな?」
「はい、なんですか?」
「君は神はいると思うかい?」
「へっ?」
何言ってるんだこのじいさん・・・
宗教勧誘か?
「あの宗教には興味ないですよ」
「いやいや、そうじゃなくて研究のためのアンケートじゃ」
じいさんは名刺を渡してきた。
確かに教授と書いてある。
大丈夫か?
「で、どう思う?」
「まぁ、いるんじゃないっすか?」
「なぜ」
「見えなかったり、存在が確認出来ないくても、判断するのは結局その人の主観でしょ?」
このじいさん嬉しそうな顔してやがんな
「では、魂に重さがあるかな?」
またよくわからんことを聞く。
「あるんじゃないですか?悲しくなったら重くなるし、興奮したら軽くなるし熱くもなる」
「いいね、いいね気に入った?」
「はぁ」
よくわからんじいさんだな。
大学の研究者っておかしい人が多いのかな?
「合格だ、では行きたまえ」
じいさんが箸でコップを叩いた瞬間、世界が闇に包まれた。