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その11 ハイ・ラゥ・シュリップ編

長編恋愛ファンタジー DESTINYに出てくる、元魔王による口説き文句です。

挿絵(By みてみん)

■キーワード1 『雪』

「身にしみる寒さ、外へは出たくない。暖炉に薪を絶やさず、暖かな飲み物と毛布、そしてアサギ。

 微笑んでいてくれれば、私はまどろみ常に極楽に居るような気分だよ。冬ということなど忘れてしまいそうだ」



■キーワード2 『月』

「空を見上げるたびに、色が変わる。金色なのか銀色なのか、月の輝きとは曖昧だな。太陽と違い、一定ではない。不安を時に感じてしまう。

 アサギ、その笑顔がふと消える時……私は酷く不安になるよ」



■キーワード3 『花』

「何より美しい花を、と言われたら私は迷わずアサギ、君を指すだろう。芳醇な香り、見ていて飽きない姿、愛らしい仕草、か弱い身体……。全てにおいて優先し守り抜きたい、愛でたい」



■キーワード4 『鳥』

「鳥は求愛する際、面白い行動を取るようだが。私はどうすれば良いのだろう、何をすればアサギの気を惹けるのだろう? 鳥に学びたいものだ……」



■キーワード5 『風』

「私が風になったら。アサギの頬を撫で、泣いていたら涙を飛ばし、花びらを舞わせて愉しませる。

 ……悲しまないでくれ、アサギ。私は、幸せだった。君に出会えて」



■キーワード6 『無』

「空虚な毎日、何故生きているのか、何故魔王と呼ばれる羽目になったのか。

 そんな時にアサギが現れた、神に感謝した。私の命は無駄ではなかった、生きていて良かったと、心底思えた。だから、感謝している。……愛しているよりも、感謝のほうが大きいのだろうか」



■キーワード7 『光』

「私にとっては光そのもの、触れてみてその眩さに私が焼かれてしまおうとも、触れてみたい。だが、アサギの光は生きるものには傷をつけることがない。柔らかく包み込んでくれるのだ、このように罪深い私ですら、な。そして周囲をも変えていく、本当に……不思議な娘だ」



■キーワード8 『水』

「以前、泉に落ちただろう? 笑いながら立ち上がって、水しぶきを身体中に真珠のように舞わせて。無邪気ながらに、胸が高鳴った。水は、狂気だ。……艶めくな」



■キーワード9 『火』

「アサギ、火は危ない。その柔らかな肌に醜い痕を残してしまうから近づいてはならないよ?

 あぁ、大丈夫だろうか。あまりの美しさに火ですら避けてしまう、傷つけたくなくて、恐れ多くてひれ伏すように」



■キーワード10 『時』

「……私がいない間に何があった? 出来ることならばアサギ、傍にいたかった。もしくは……今私が息をしているこの世界など、虚しくて生きていても仕方がないと思い、無に帰りたいよ。

 だがアサギがそれを許さないというのなら、無限に思える時の中を生きていこう。

 また、何処かで逢える日を焦がれて」

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