表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ホワイトな異世界  作者: tomsugar


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/77

45.孤立

私はアイリスに指示を出した後、システムルーム#1へ向かった。ケンに現状を伝えるためだ。


「ケン・オオタと通信したい」


コマンドを出す。しかし窓はモニターに切り替わらず、しばらくしてAIの音声が響いた。

「現在、街の外部との通信は一時的に途絶しています。リトライ中です」


「リトライは止めていいわ。代わりに、ほかの街へ向かうフェリーの状況を調べて」


しばらくして応答があった。

「到着予定だったフェリーは二時間遅れのまま、まだ入港しておりません。渡航先のポートとの連絡が取れないため、停泊中のフェリーも出発を見合わせています」


「……そう。つまり、この街は完全に孤立しているのね」


胸に冷たいものが走る。だが次の答えが、わずかに緊張を和らげた。

「街のエネルギーおよび食糧は、すべて自給自足で賄われています。現状では、これまでどおりの生活が可能です」

「そう……ひとまず安心ね」


その時、システムルームにアイリスが数体の自律ロボットを伴って入ってきた。

「工場で勤務しているロボットです。左から、カメリア、サファイア、アンバー、そしてヴィガ」

アイリスが紹介した。


彼らはみな、中性的な造形をしていた。

声も仕草も穏やかで、男性とも女性ともつかない――


「そう、よろしくね。みんな、椅子に座ってくれる?」

ロボットに疲労はないのだから座る必要はないのだろう。だが、私が落ち着かないので、彼らにも席に着いてもらった。


赤い瞳を持つカメリアが最初に口を開く。

「この工場での生産物は、街の外から毎日部品を入荷しています。入荷が滞れば、生産の継続は困難です」

「私も同意見です」サファイアが淡々と補足する。

アンバーとヴィガも無言で頷いた。


「……なるほど。では状況が戻るまで、この工場での部品生産は一時中止ということね」

「はい」全員が揃って答える。


私は次の問いを投げかけた。

「では、ChronoWorksの社員で、組織の意思決定権を持っている人は、今、この街にいる?」


「CEOは現在、この街には不在です。部長クラス以上の社員は28名。その中で最もランクが高いのは――フジワラさまです」


「えっ、私?この会社の運営なんて何も知らないけど……まぁいいわ」


(今は迷っている場合じゃない。今の危機を乗り越えるために、腹をくくろう)

あまりにも急な展開に、めまいがしそうになる。

私は深く息を吸い込み、意識を立て直した。


「会社の運営に必要な情報を、ざっと教えてくれる?」

「承知しました」


アイリスの説明を30分ほど聞いた後、私は指示を出した。

「会社の幹部をオンラインで、緊急招集して」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ