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ダイアモンドクラス  作者: 優里
ダイアモンドラウンジ

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49/96

嫉妬と焦燥の罠



宝来優里と山下遥香、

そして二人の間に芽生え始めた複雑な感情を、

まるで試すかのように、

鳳凰学園に避けようのない定期テストの時期が訪れた。



学園全体の空気が一変し、生徒たちは皆、

テスト勉強に追われる日々を送っていた。


成績が絶対的な評価基準となるこの学園において、

定期テストは生徒たちの運命を左右する重大なイベントだ。


特にブロンズである優里にとっては、

これまでの努力の全てが問われる正念場であり、

ダイアモンドの生徒たちにとっても、

その地位を維持するための重要な関門だった。




優里は、いじめや様々な出来事の中で

遅れを取り戻すため、

必死に勉強に打ち込んだ。


図書館にこもり、教科書を読み込み、

ノートを何度も見返した。


彼女の頭の中は、

知識の詰め込みと問題演習でいっぱいで、

遥香への複雑な感情や、

篠原悠が指摘した「恋心」のことなど、

考える余裕は全くなかった。



彼女にとって今は、

目の前のテストを乗り越え、

学園で生き抜くこと、

そして遥香の隣に立つ資格を得るために、

成績を上げることが最優先事項だった。




一方の遥香もまた、

女王としての完璧さを維持するため、

一切の妥協を許さず勉強に没頭していた。


ダイアモンドのトップである彼女に、

成績を落とすという選択肢はない。


彼女の思考は、問題の解答、

完璧な回答の作成、

そして自身の地位を盤石にすることに集中していた。


優里への募る感情も、

自身の心に芽生えた「恋心」への戸惑いも、

今は完璧な女王の仮面の下に押し込めていた。


テストという現実的な壁の前では、感情など二の次だったのだ。


ダイアモンドラウンジで優里と二人きりになる時間も減り、

会話はもっぱらテスト範囲や問題の傾向についてになった。


悠は、そんな二人の様子を離れた場所から見守り、

苦笑いを浮かべていた。


(全く……ここにきて、そんな壁が立ちはだかるとはな)


悠は、感情の機微を操ることはできても、

学園の規則や学業という現実的な要素を

コントロールすることはできなかった。



優里と遥香は、それぞれが抱える個人的な感情を

一旦脇に置き、

目の前の「テスト」という

共通の試練に立ち向かっていた。



彼らの関係の進展は、

一時的に停滞せざるを得なかったのだ。





定期テスト期間中、

宝来優里は必死に勉強に食らいついていたが、

その努力には限界があった。


彼女はこれまで、学園で常にいじめの標的とされてきた。


授業中に教科書を隠されるのは日常茶飯事、

ノートに落書きされたりすることもあった。


まともに授業を受けられる環境ではなかったのだ。


そのため、優里は根本的に勉強についていけていないという、

深刻な問題に直面していた。


参考書を読み込んでも、教科書を必死に暗記しても、

授業中に解説された肝心な部分が頭に入っていないため、

問題の意図を正確に掴むことができない。

過去問を解いても、まるで歯が立たない。


夜遅くまで机に向かい、

何度も問題集を解き、頭を抱える。


しかし、焦れば焦るほど、知識は頭に入ってこない。


(このままじゃ……)


優里の脳裏に浮かんだのは、

「ゼロ点」という最悪の二文字だった。



学園のブロンズは、成績が悪ければ

容赦なく退学させられる。



遥香の傍にいたい、

悠との約束を果たす、

遥香の孤独を救う。


その全てが、このテストの結果にかかっていた。


身体は疲労困憊で、精神的にも追い詰められていた。


しかし、優里は、ここで諦めるわけにはいかなかった。


遥香や悠の顔が脳裏に浮かび、

彼女は再び、震える手で参考書を広げた。






定期テスト期間中、宝来優里は、

医務室での手当て以来、

すっかり定位置となったダイアモンドラウンジの一角で、

必死に教科書と問題集に向き合っていた。



ラウンジの豪華な調度品とは不釣り合いなほど、

彼女の周囲だけが切迫した空気に包まれている。



眉間に深いしわを寄せ、

参考書に食い入るように目を凝らすが、

焦れば焦るほど、知識は頭に入ってこない。




彼女は、自分が

根本的に授業についていけていないことを痛感していた。



これまでのいじめで、

まともに授業を受けられなかったツケが、

今、重くのしかかっている。



頭の中には「ゼロ点」の文字がちらつき、

その度に鉛のような不安が優里の心を支配した。


そんな優里の姿を、

ラウンジにいるダイアモンドメンバーたちは、

時折、冷めた視線で眺めていた。


「おい、あいつ、勉強についていけてるのか?」


向井渉が、優里から少し離れた場所で、

嘲るような声で日向朔也に囁いた。


優里が悠の隣にいることが気に入らない向井にとって、

彼女の苦悩は愉快なものに映った。


朔也は、ちらりと優里に目をやり、小さく息を吐いた。


「なわけないだろ」


彼の言葉には、同情の色はなかったが、

現実を突きつける冷静さがあった。


学園の授業についていくことが、

どれほど大変かを、彼は知っていた。


ましてや、優里のように

常に妨害を受けていた生徒であれば、

なおさらだ。


「やっぱりか」


向井は、愉快そうにニヤリと笑った。


「どうすんだ? 悠の彼女、最下位かもよ?」


彼らの会話は、優里の耳には届いていないようだった。


優里は、自分の目の前の問題に必死で、

周囲の雑音すら意識していなかった。


しかし、彼女の周囲に漂う絶望的な雰囲気は、

ダイアモンドメンバーたちにも伝わっていた。


鷹城玲司は、そんな彼らの会話を黙って聞いていた。



彼の視線は、優里の細い背中に向けられている。


悠が優里に目をかけ、遥香もまた彼女を気にかけ始めている。


その優里が、このテストで失敗すれば、

学園のヒエラルキーが再び大きく揺らぐ。


玲司は、この状況が、

新たな混乱の引き金になる可能性を冷静に分析していた。


優里の孤独な戦いは、周囲の憶測と、

彼女自身の不安の中で、静かに進行していた。





宝来優里の絶望的な勉強風景と、

それに対する向井渉たちの心ない会話を聞いていた

鷹城玲司は、静かに、しかし深い危機感を抱いていた。


(篠原が、あれほどまでに執着するブロンズが、学年最下位で退学などとなれば……)


玲司は、悠の行動の裏にある、

歪んだ忠誠心やゲームの真意をある程度理解していた。


そして、悠が庇護している優里が学園を去ることは、

単に一人の生徒が退学する以上の意味を持つと悟っていた。


それは、篠原悠というダイアモンドの「ブランド」に、

大きな傷をつけることになる。


ひいては、学園のヒエラルキー、

そしてダイアモンドクラス全体の

威信にも関わる問題だった。



玲司は、冷静に事態を分析し、最適な解決策を見出した。


そして、迷うことなく山下遥香の元へと向かった。


「遥香」


玲司の真剣な声に、遥香は視線を向けた。


「宝来優里の件だが、このままでは学年で最下位になる可能性が高い」


玲司は、率直に告げた。


「そうなれば、篠原の威信にも関わるし、ひいてはダイアモンドのブランドイメージにも傷がつく」


遥香は、玲司の言葉に表情を硬くした。


優里の窮地は知っていたが、

玲司が「ダイアモンドのブランド」という言葉を使ったことに、

女王としての責任感を刺激された。


「そこで、提案がある」


玲司は、遥香の目を見つめた。


「遥香が、宝来優里に直接勉強を教えて差し上げてはどうか」


玲司の言葉は、遥香の胸に、大きな波紋を広げた。


優里に勉強を教える?


それは、これまで遥香が

特定の生徒に対して行ったことのない、

個人的な行為だった。


しかし、玲司は、それが最も効率的で、

かつダイアモンドの利益にも適う策だと

見抜いていたのだ。



玲司の提案は、

すぐに他のダイアモンドメンバーの耳にも入った。


「なんだと!? 女王様が、あんなブロンズに勉強を教えるだと!?」


向井渉が、怒りを露わにして反発した。


彼にとって、遥香の完璧さは絶対的なものであり、

優里のようなブロンズに直接手を貸すことは、

遥香の品格を貶める行為だと感じたのだ。


「冗談じゃねぇ! そんなこと、女王様のプライドが許すはずがない!」


しかし、その場にいた篠原悠は、

向井の反発など全く気にも留めない様子で、

玲司の提案を聞いて大喜びしていた。


(玲司、よくやった……!)


悠は、遥香と優里の関係をどう進展させるか、

そして優里の無自覚な恋心をどう自覚させるか、

手を焼いていたところだった。


遥香が優里に勉強を教えるという行為は、

二人の間に、これまで以上に密接な個人的な接触を生み出す。


それは、遥香が優里への感情を、

そして優里が遥香への恋心を、

より深く自覚する絶好の機会となるだろう。


悠は、口元に静かな笑みを浮かべ、

その後の展開を心待ちにしていた。



向井渉は、鷹城玲司の提案に激しく反発した。


「そんなこと、認められないぞ! あんなブロンズに、直接手を貸すなんて、品位を損なうだろ! 学園の秩序にも反す!」


向井は、遥香の前に立ちはだかり、声を荒げた。


彼の表情は、侮蔑と焦燥に歪んでいた。


優里を徹底的に排除しようとする彼の執着は、

遥香への忠誠心と歪んだ優越感に根差している。


遥香が優里に関わることは、彼にとって耐え難い屈辱だった。


しかし、遥香の瞳は、微塵も揺るがなかった。


彼女は、向井の反発など、

最初から想定していたかのように、

静かに、有無を言わさぬ声で告げた。


「向井」


その声に、向井は思わずたじろいだ。


遥香は、まっすぐに彼の目を見据え、

氷のような冷たさを込めた声で続けた。


「私の行動は、私が決める」


遥香の言葉は、簡潔だが、

絶対的な女王の権威を帯びていた。



彼女の意志は、もはや向井ごときが覆せるものではなかった。


優里への恋心を自覚し始めた遥香にとって、

優里の窮地は、もはや「ダイアモンドのブランド」のためだけではない。


自身の感情が、彼女を動かしていた。


「それに、今回の件は、宝来悠斗が学園の秩序を乱した結果でもある。この状況を放置すれば、学園全体の規律が揺らぐ。」


遥香は、あくまで「学園のため」という大義名分を掲げた。


これで、向井はこれ以上、反発することができなくなった。


女王の命令は絶対であり、

ましてや学園の秩序という名目の前では、

彼にできることは何もなかった。



向井は、悔しそうに顔を歪ませたが、

それ以上は何も言えなかった。


彼の背後で、篠原悠が、満足げな表情で

鷹城玲司と目を合わせ、小さく頷くのが見えた。



悠の描いた新たな筋書きは、

遥香の決断によって、着実に進み始めていた。



遥香は、向井から優里へと視線を移した。


優里は、遥香の隣に座り、

その言葉を不安げに聞いていたが、

遥香の目が自分を捉えると、安堵の表情を見せた。


「優里。今日から、私があなたに勉強を教える」


遥香の言葉は、優里の耳に、希望の光のように響いた。


それは、女王からの、

そして彼女が恋心を抱き始めた相手からの、

最も温かい救いの手だった。



その日から、二人きりの勉強会が始まった。


場所は、ダイアモンドラウンジの奥にある、小さな個室。


そこは、普段は遥香が思索に耽ったり、

重要な書類を閲覧したりする際に使われる、

静かで閉ざされた空間だった。


遥香の勉強の教え方は、超絶優しかった。


彼女は、鳳凰学園のトップに立つだけあって、

知識が豊富で、どんな難問でも瞬時に理解し、

簡潔に解説することができた。


しかし、その教え方は、決して上から目線ではなく、

優里の理解度に寄り添うものだった。



「ここは、こう。この公式を応用するの」


遥香の声は、静かで澄んでいて、

優里の心にすんなりと染み渡った。


優里が難しい顔をしていると、

遥香はすぐにそれに気づき、

別の角度から、あるいは具体例を交えながら、

根気強く説明を繰り返した。


「焦らなくていいよ。ゆっくりで大丈夫」


優里が間違えても、何度同じ質問をしても、

遥香が責めることは絶対にない。


彼女は一度も優里を叱ったり、

呆れたりする素振りを見せなかった。


むしろ、優里が理解できた瞬間には、

まるで自分のことのように嬉しそうな、

柔らかな微笑みを浮かべた。


その微笑みを見るたびに、

優里の心は温かくなり、勉強に対する意欲も湧いてきた。


優里は、遥香の隣に座り、

生まれて初めて、学ぶことの楽しさを知った。





そんな二人の様子を、ダイアモンドラウンジの陰から、

向井渉は複雑な表情で眺めていた。


彼は、遥香が優里に勉強を教えていることに

激しく反発していたが、遥香の命令には逆らえなかった。


向井は、遙香が優里に向ける優しさに、

胸の奥で煮えくり返るような嫉妬を感じていた。


(なぜ、あんなブロンズに、女王様がそこまで……!)


遥香は、自分たちダイアモンドメンバーには、

決して見せないような優しい眼差しで優里を見ていた。


そして、優里が何度も同じ間違いをしても、

決して怒ることなく、忍耐強く教えている。


その教え方は、かつて自分たちが

遥香に教えを請うた時とは、

あまりにも違いすぎた。



向井は、遥香が自分たちには向けない

特別な優しさを優里に見せていることに、

言いようのない屈辱を感じた。


遥香を崇拝し、彼女の隣に立つことを望んでいた向井にとって、

優里の存在は、常に自分の立ち位置を脅かすものだった。


遥香と優里の間に育まれる絆は、

向井の嫉妬の炎をさらに煽り立てていた。




向井渉の胸中では、遥香が優里に示すあまりに優しい教え方、

そして遥香自身が優里に心を開き始めている現実に、

嫉妬と焦燥が渦巻いていた。


悠の存在はもとより、遥香の心を奪われることだけは、

向井にとって断じて許せないことだった。


(このままでは、あのブロンズが女王様の隣に居座ってしまう……!)


向井は、優里を排除するためならば、

どんな手段も厭わないと決意した。


彼は、優里を単なるいじめの対象としてではなく、

遥香の心を奪おうとする「脅威」と見なし、

より巧妙で、かつ決定的な罠を仕掛けることを企んだ。


向井は、ダイアモンドメンバーである

日向朔也と鷹城玲司に、

あることを提案した。


「おい、今回のテストで、あのブロンズを確実に落とす方法がある」


向井の言葉に、朔也は顔をしかめた。


「あまりやりすぎるなよ。学園の根幹を揺るがしかねない」


朔也は、いくら優里が気に入らないとはいえ、

学園のシステムを直接操作することには抵抗があった。


しかし、向井は耳を貸さない。


「やりすぎ? お前、分かってないのか? あのブロンズは、女王様の隣にまで食い込もうとしているんだぞ! 今回のテストで、あいつが赤点ギリギリだったとしても、女王様が手を差し伸べれば、また生き残る。だが、もしゼロ点だったとしたらどうだ?」


向井の提案は、優里を確実に退学に追い込む、

極めて悪質なものだった。


ゼロ点であれば、いかなる女王の温情も及ばず、

優里は学園を去るしかなくなる。


それは、遥香の女王としての立場を守りながら、

優里を排除できる唯一の方法だと、向井は考えていた。


「もしゼロ点であれば、誰も文句は言えまい。女王様も、さすがにそこまで手を貸せまい」


向井の顔には、邪悪な笑みが浮かんでいた。


「これで、あのブロンズは確実に学園から消える。そして、女王様の隣には、誰も立つことはできなくなる」


玲司は、向井の提案を冷静に聞いていた。


彼の瞳は、向井の感情的な暴走と、

その背後にある深い嫉妬を見抜いていた。


玲司は、悠と遥香の関係性、

そして優里がその二人に与える影響を理解していたため、

この提案がもたらす波紋の大きさを測っていた。


「……賢明ではないな」


玲司は、静かに呟いた。


「だが、お前の提案は、確かに最も確実だ」


玲司は、明確な賛同は示さなかったものの、

向井の提案を否定することもなかった。


彼の態度は、この事態を静観し、

その結果が学園のパワーバランスに

どのような影響を与えるかを見極めようとしているかのようだった。



向井の策略は、優里の学園での立場だけでなく、

遥香と優里、そして悠の関係性にも、

決定的な亀裂を入れる可能性を秘めていた。





向井は、優里の実際の学力レベルが

授業についていけていないことを知っていたため、

彼女の答案が芳しくないことは容易に想像できた。


彼は、優里がどれだけ必死に勉強しても、

これまでの授業の遅れを数日で取り戻すことなど

不可能だと確信していたのだ。



テストを目前に控えた放課後、

優里がダイアモンドラウンジで参考書を閉じた時、

向井は彼女の前に立ちはだかった。


その顔には、勝利を確信したような、

冷酷な笑みが浮かんでいた。


「おい、ブロンズ」


向井の声に、優里はびくりと肩を震わせた。


遥香の助けを得て、

少しずつ自信を取り戻していた優里だが、

向井の冷たい視線と敵意に、

やはり恐怖を感じずにはいられなかった。


「もうすぐテストだな。お前は、このテストで何点取れると思ってるんだ?」


向井の言葉は、嘲るような響きを持っていた。


優里は、答えに詰まった。


自分では精一杯努力しているつもりだが、

結果が見えない不安が、優里の心を蝕んでいた。


「フン、そんな顔をしているってことは、自信がないってことだな」


向井は、優里の顔を覗き込むようにして言った。


そして、決定的な一言を、優里の耳元に囁くように告げた。


「いいか、ブロンズ。今回のテストで、お前の結果が俺より低かったら……この学園から出て行け。それが、お前が女王様の隣に居座ろうとした罰だ」


その言葉は、優里の心を凍り付かせた。



向井渉は、学年トップクラスの成績を誇る生徒だ。


彼よりも高得点を取るなど、

今の優里にとっては、到底不可能なことだった。


それは、事実上の「退学宣告」に他ならなかった。


向井は、優里の絶望的な顔を見て、

満足そうにフンと鼻を鳴らし、その場を去っていった。


彼の残した言葉は、優里の心に重くのしかかり、

テストへの重圧を、さらに絶望的なものへと変えた。


優里は、ただ立ち尽くすしかなかった。


遥香の優しさ、悠の支え、

そして遥香の孤独を救いたいという自身の願い。


その全てが、この向井の卑劣な策略によって、

今、崖っぷちに立たされたのだった。




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