どんぐりダンジョン地獄
れんも担当のはずがかなり僕が書いたような…
本編お楽しみください
第1章 第3話
何故かノアさんと一緒に温泉に入ることになった。ノアさんと何かする時の理由がいつも分からないのは多分いつのまにか入る事になっているからだと思う。
そしていつの間にかノアさんとどっちの方が長く息が続くかという勝負を始めていた。
中々僅差で僕が勝ったのではないだろうか、
ほぼ同時に顔を出すと温泉に入ろうとしている金髪の命の恩人である少女が居た。
そしてその少女は温泉に落ちて水柱を立てた。
昨日の時のように。
軽い会話を交わして僕らは彼女の部屋に行くことになった。
「えっと、さっきはごめんなさい…
私はエイリリア・スカーレット、です。」
「こっちこそ、驚かせてすいません、
僕はエイダートです、それで、この人はノアさんです」
「この流れは自分で言う感じじゃないですか、自己紹介を取らないでください!」
ノアさんがズドンと床を叩いてそう言った。
おかしいな、僕より年上の筈なのに子供みたいだ
「お2人は仲が良いんですね」
にこにこしながらそう言ってくる。
やだこの子可愛い。
「こう見えて僕らが出会ったの結構最近なんですけどね」
苦笑いしながら僕はそう言う。
「あ、2人とも私に敬語は付けなくていいですよ」
そう言われたので敬語は使わないでおこう。
「分かった。エイリリアのことはなんて呼べば良い?」
「お好きなように呼んでください。」
なんて呼ぼう。なんか良い呼び名を思い付くまでは普通にエイリリアと呼んでおこう
「分かったよ、とりあえず今はエイリリアって呼ぶね」
やっぱりタメ口は苦手だ、
今までタメ口で話した事なんてないからな……
「分かりました!ところで…明日の予定は…?」
「えっと…」
僕はノアさんの方を見た。
しかしそこにノアさんは居なかった。
周りを見てみると僕の後ろにいたムーンハインドと戯れていたらしい。
「ノアさん、明日はどうする?」
「明日もダンジョンに行きます!!!」
自信満々に言った。
「らしいです」
「それなら、私も連れてってくれませんか!?」
「勿論!着いて来てくれた方がありがたいし」
「あ、ありがとうございます!」
そんなわけで 僕達は明日のダンジョン討伐に備えて エイリリアさ…エイリリア、ノアさんと1度別れて、眠る事にした
決して間違えてさん付けしそうになった訳では無い、決して
*
とは言っても 眠れない…
理由は簡単、エイリリアのあだ名をずっと考えているだけである。
ノアさんに関しては、本人が気にしてなさそうなのでそのまま突き通すが、エイリリアには可愛らしいあだ名を付けてあげたい
ちなみに候補は
「リア」
「エイ」
「リリア」
「エリア」
どれも著作権に引っかかりそうで怖い
それ以前に著作権ってなんだよどっからきたこんな言葉
そう思いながら気付けば日が昇っていた、
どうやら寝れなかったらしい
嘘だろ?
ダンジョン討伐中に寝てしまったりしまわないだろうか…
うん、多分無いし大丈夫だ。
取り敢えず僕は眠気を覚ますために、顔を洗う
…隈が酷いな、ノアさん達に何か言われたら面倒だ。
まぁダンジョンは暗いし、そんな目元を集中的に見られる訳でも無いし、別にいっか。
そんなわけでダンジョン討伐に出発だ__!
*
何故だ。
こんな暗闇の中、何故僕は土下座されてるんだ。
「…夜更かしはいけませんよ、エイダートさん。」
何故バレたッ_!?
「な、なんの事か僕には分からないですね…」
ノアさんは千里眼でも持っているのだろうか
「隠しても意味はありません、エイダートさんも子供ですねぇ…」
お菓子バクバク食べる食べ盛りの娘に言われたくない言葉1位だな。
「エイダート…30分そこで正座ね?」
エイリリアにそんな恐ろしいことを言われた
嘘だと言って欲しい
不味い。いよいよ不味い。
足が痺れてきた。
ジリジリしてきた。
まだ10分、辛いです本当に
モンスター様お願いします今すぐ来てください
その願いが届いたこのようにスターハインドの群れがやってきた
え?群れ?
僕らは一切の会話を交えずに同時に走り出した
ただし僕は足が痺れ過ぎて途中で転んだ、
どうやら今日が僕の命日らしい
「エイダートっ!!」
エイリリアが走って僕の方に来た、
それと同時に2匹のスターハインドがこちらに飛び掛ってくる
エイリリアは間に合わなさそうだ…
そして死を覚悟して瞼を閉じ……
あ、そういえば僕、魔法使えんじゃん
「イグニート!イグニート!」
2匹のスターハインドに向かって火の玉を飛ばした。それは見事にあたって___
何も起きなかった、真っ黒な毛皮が思いっきり燃え上がったがスターハインドの勢いは止まらず、僕に襲いかかって来た
と思ったら僕に触れる寸前に灰になって僕の服とかを思いっきり汚した
生き延びたのはいいがこれはちょっと酷すぎる
もう帰りたい
しかし残りのスターハインド達がそうさせてくれない、
「エイリリア、ノアさん、やりましょう!」
「「はい!」」
「ワン!!」
ムーンハインドの鳴き声ってワンなんだ
新たな知識を獲得しつつ1番近くのスターハインドに斬りかかった
が、刃が一切通らず頑丈そうには見えない毛皮に弾かれた、魔法は使い過ぎるとぶっ倒れるから使いたくないが仕方ない、
「イグニート!」
僕は剣を抜刀しながら火を付与した、
今更なのだがこれは本当に着火魔法なのだろうか、
そんな疑問を抱きつつ炎の剣を両手で持って群れの中を思いっきり駆け回った
ある程度駆け回って立ち止まってみると丁度炎の効果が切れてただの剣に戻ってしまった、
どんな感じか気になって群れの方を見ると、
モンスターの核となる魔石と魔石を砕かれてもなぜか残る強い部位だけが残って、他は全て灰になっていた、
着火魔法恐るべし____
いつもダンジョンで少し暴れたらすぐ戻っている気がする。
「エイダートさん、罠です」
「私も罠だと思う」
帰りの道中、宝箱があったので開けようとしたのだが…
「わ、罠じゃないかどうかは開けてみないと分からないじゃん?」
我ながら頭の悪い発言だと思う、
それでも開けたいッ!男として一攫千金を狙うのはロマンなのだ
僕が開けようと宝箱の蓋に手をかざそうとした瞬間、小石がとんできた、
そして小石は宝箱の蓋に当たることなく…
「グシャァッッッ」
キモイ鳴き声?と共に宝箱に喰われた
「あ、あはは…」
思わず苦笑してしまう、罠よりも凶悪なミミックが宝箱に擬態していたのだ、
危うく死ぬところでした。
「エイダートさん…?命拾いしましたね?」
「えっとその、なんというか、ありがとうございます、おかげで助かりました」
ノアさん笑顔でそんな物騒なこと言わないでよ怖いから本当に
再び歩き出してすぐに宝箱があったが僕らはスルーした、もうあんな思いはしたくない
落とし穴の罠宝箱とミミックを思い出しながら僕はそう思ってしまった。
そしてダンジョンの出口があるエントランスのように大きく彫られた空間に到着し、階段からは見えなくなっている出口の方を見て、僕らは唖然とした、
なぜならダンジョンの壁が崩れたかのように出入口が塞がれていたからだ_____
最後まで読んで頂きありがとうございます、
くろぱんです、失踪してません、れんもが失踪しかけてただけです