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〜エピローグ・自慢の仲間たち〜

〜エピローグ・自慢の仲間たち〜

 

 きんちょるそんは数年前に滅びた隣の小国で育ち、冒険者としての日々を満喫していた。

 

 この国とは違い、危険モンスターが少ない小国では護衛クエストや、探索、調査、採取クエストといった比較的危険が少ないクエストが多かった。

 当時の彼は戦闘特化というスタイルではなく、護衛や調査といったクエストを得意としていて、特に目立った成績や討伐記録も残したりしていなかったが、人柄も良く周りの冒険者たちから好かれる普通の冒険者だった。

 

 きんちょるそんは同じ冒険者の女性と結婚し、若くして子供も二人作り、幸せな家庭を築いていた。

 子供が二人出来てから、きんちょるそんはソロでクエストをこなして家庭を支えていた。

 冒険者の給料は他の仕事と比べかなり収入が多い、きんちょるそんの家庭は特にお金にも困らず絵に描いたような幸せな家庭だったのだ。

 

 そんな彼らは周りの冒険者からも羨ましがられ、楽しい毎日を送っていた。

 子供が大きくなり始めた頃、近くの森で両断蟷螂コプマットの卵が発見されたと言う話が出た。

 当時のきんちょるそんは特に気にもせず、いつも通り護衛や調査といった他のクエストをこなしていた。

 無論他の冒険者も卵発見という話を重く捉えず、見つけた卵を破壊し、そのままなんの対処もせず放置してしまっていた。

 

 危険モンスターが少ない小国では、両断蟷螂が持つ繁殖力の脅威が分からなかったのだ。

 そうして卵が発見された森林エリアは放置され、冒険者たちはいつも通りの安全なクエストばかりこなしていた。

 両断蟷螂の卵を放置する事は、国が滅びる災悪になるとも考えずに………

 

 破壊された卵以外に複数存在していた卵が全て孵化すると、恐ろしい速さで両断蟷螂は数を増やした。

 あっという間に増殖した両断蟷螂たちは、森の木々を切り尽くし、餌を求めて小国全土にあっという間に散らばった。

 

 森の木々が切り倒された事で、怒り狂った上級モンスターまでもが現れ、小国だけでは対応しきれない規模の大災害となった。

 ものすごい勢いで近隣の村が滅び、小国の城にも両断蟷螂の群れが流れ込む。

 無論、きんちょるそんが暮らす村にも、両断蟷螂の群れは襲い掛かった。

 

 現役冒険者だったきんちょるそんは、家族を守るため必死に両断蟷螂の群れと戦ったが、当時の彼は戦闘に特化した能力はあまりなく、防戦一方だった。

 仕留めきれずにもたついていると、両断蟷螂の鎌が家を切り裂き、きんちょるそんは瓦礫の下敷きとなった。

 必死に瓦礫から出ようと踏ん張ったが、体も瓦礫も全然動かなかった。

 

 家族を守るため、両断蟷螂を仕留めなければならない。

 だと言うのに、必死に瓦礫を持ち上げようとしても、びくとも動かない。

 瓦礫の下敷きになったきんちょるそんは両断蟷螂の攻撃対象から外れ、変わりに逃げ遅れた他の村人たちが狙われ始めた。

 無論、逃げ遅れた村人たちの中にはきんちょるそんの家族も含まれた。

 

 正確に言えば、きんちょるそんの家族は逃げていなかった。

 一人残ったきんちょるそんを心配した家族たちは、逃げずに彼が帰ってくるのを待ってしまった。

 不幸にも、きんちょるそんの帰りを待っていた家族は、倒しきれなかった両断蟷螂の攻撃対象となってしまう。

 

 村人たちの断末魔が響く中、聴き慣れた叫び声が聞こえてくる。

 聞き間違えようがない、きんちょるそんを必死に探しながら、助けを呼ぶ子供達の声だった。

 子供たちの悲鳴を聞きながら、きんちょるそんは血涙を流す。

 

 

 

 ———俺がもっと足腰を強くしていれば、こんな瓦礫に足止めは食らわなかった。

 奥さんが必死に子供たちを逃がそうと叫んでいるのが聞こえる。

 

 ———そもそも、俺がもっと強ければ。

 子供たちや奥さんが、必死にきんちょるそんを探して助けを求め、声を枯らして叫んでいる。

 

 ———両断蟷螂の危険性をもっと知っていれば、卵発見の報告を聞かないフリしなければ。

 後悔ばかりが脳裏をよぎり、悔しさのあまり血涙を流しながら下唇を噛みちぎる。

 

 最後の最後まできんちょるそんは諦めなかった、二度と体が動かなくなろうと助けてみせる。 そう覚悟して必死に瓦礫を持ち上げようとした。

 

 しかし、瓦礫は全く動かなかった。

 聞こえてくるのは愛すべき家族の断末魔。

 

 ———何も出来なかった。

 

 無力感に駆られる。

 

 ———俺は冒険者失格だ。

 

 ———大切なものを守ることもできない。

 

 ———ただの役立たずだ。

 

 ———冒険者にも関わらず、家族を守る義務を果たせなかった。

 ———冒険者にも関わらず、両断蟷螂の危険性を甘く見た。

 ———冒険者にも関わらず、何もすることができなかった。

 

 心の底から、沸々と煮えたぎるような、どろどろとした悪感情が込み上がってくる。

 

 ———憎い、家族を奪った虫共が。

 ———憎い、幸せを奪ったこの理不尽が

 ———憎い、何も出来なかった自分自身が!

 

 瓦礫の下敷きになっていたきんちょるそんが救い出されたのは、他の国から救援に駆けつけた冒険者たちが来てからだった。

 救援が来たのは、村の人々が一人残らず肉片になった後。

 両断蟷螂に食いちぎられた村人たちの残骸を見て、胃の中のものが無くなるまで吐いた。

 

 不思議なことに、涙は出なかった。

 正確に言えば、何も考えることができなかった。

 ただ跪き、地面をボーッと眺めることしかできなかった。

 

 冷たい雨に打たれながら、無力感に駆られた。

 

 一人だけ生き残った。

 その後、帰る場所を失ったきんちょるそんは、この国の冒険者協会に保護された。

 これからの人生、何も無くなった世界を生きなければならないと思ったら………絶望しかなかった。

 それと同時に、きんちょるそんの心の中では、復讐の炎だけが燃え(たぎ)った。

 

 ———俺に残されたのは、復讐の炎だけ。

 

 『生き残った自分が、無責任に自害するなど家族に合わせる顔もない。

 何も出来なかった自分が、何もしないまま死ぬなど許されない。

 このまま死ねば、子供達も妻も………何も出来なかった自分を許せるわけがない。

 だから、強くなり、虫共をこの世から消す事を誓った。

 馬鹿げた話だとは思っている、けれど俺にできるのはそれだけだと思った。

 何も出来なかった男のまま死ぬわけにはいかない。

 強くなって、虫を殺して殺して殺して殺して殺し尽くす。

 一体残らずこの世から、駆除する』

 

 

 

 そう誓ったきんちょるそんは、冒険者として一から学び直す事を選んだ。

 冒険者育成学校で虫系モンスターの生態を調べ尽くした。

 唯一適性のあった火属性の魔法は虫どもの苦手とする属性、虫系モンスターを狩るためにこの力を最善の方法で使うと決めた。

 元々魔法が得意だったわけでもないし、魔力量が少ないきんちょるそんんは火を巧みに操って武器の形にしたり、できるだけ早く移動する方法を考えた。

 

 森林エリアで闘う際、木々に火が移らないように操作する方法も練習した。

 そしてきんちょるそんは新たな冒険者人生を歩むこととなった。

 この世の虫系モンスターを抹消するため。

 二度と自分のような人間を出さないため………

 

 

 

 「だから俺はとっとと鋼ランクになって森林エリアに一人で入りたい。 俺のランクアップはまだか? お前を担当にすれば早くランクアップできると思ったのだが?」

 

 きんちょるそんは、昔話を長々と語ったかと思えば、急にメルに文句を言い始める。

 急に文句を言われたメルはキョトンとした顔をする。

 

 「え? ランクアップだったらセリナの方が早いと思いますけど? 彼女は頭もいいし実際担当冒険者は最速で銀ランクになった人も………」

 「あいつはダメだ、話に聞くと綿密に作戦を練ってぐちぐち命令するタイプだろう? 俺は好かん。 虫は見つけたら速攻駆除だ、作戦をいちいち練る時間が惜しい! それに比べ、おまえは前線の冒険者と共に戦うし、戦闘中は素晴らしい立ち回りをする。 戦いながら相手の対策を考えるタイプだ。 だからお前を選んだ。 だから早くランクアップさせろ。 それに………」

 

 きんちょるそんは突然俯き、口ごもり始めた。

 そんな彼を、訝しんだ顔で覗き込むメル。

 

 「きんちょるそんさん? 突然どうしたんです?」

 「いや、そのなんだ。 おまえの戦闘スタイルというか、指示の出し方は………昔のあいつに似てるんだ」

 

 きんちょるそんは、儚げな顔で拠点の外に目を向ける。

 すでに夜になった拠点の外は暗く、綺麗な星々が輝いていた。

 メルもなんとなく言いたい事が分かったのだろう、何も言わずにきんちょるそんと共に夜空を見上げた。

 

 「ま、今回討伐したのは宝石ランクモンスターですし。 あなたの腕ならすぐ鋼ランクになれると思いますよ?」

 

 メルは小さく息を吐きながら、夜空を見上げた。

 

 「そうか、じゃあ早くランクアップを………」

 「でももう少し肩の力抜かないと! 私も昔、担当冒険者が亡くなってしまって塞ぎ込んだことがありましたが、そんな時後輩に言われてしまったんです。 『イキイキとしている私と仕事がしたい、笑いながら一緒に高め合っていきたい』って。 私も忘れてしまっていました、本来冒険って楽しむものなんですよ?」

 

 きんちょるそんの言葉を遮り、メルは微笑みながら優しく語りかけた。

 

 「あなたは今回のクエスト、きつい戦いだったにも関わらず楽しそうだったじゃないですか。 この国で冒険者になってから、仲間と一緒に戦うのは初めてだったんじゃないですか? 別にあなたの覚悟に文句を言うつもりはありません。 むしろ私が同じ立場なら、きっとめげてしまっていた。 私は担当冒険者が亡くなったショックで、一年間無駄にしたほどメンタル弱いですから。 だけどあなたはめげずに、自分一人のちからで立ち上がったんです。 そんなすごい方が、鋼ランクになれないわけないじゃないですか?」

 

 無言で話を聞くきんちょるそん。

 

 「だから強くなって虫系モンスターを倒すだけじゃなくて、復讐以外にもやるべきことがあるはずですよ? ………ご家族に、素晴らしい仲間ができたって報告をしても、きっと喜んでもらえると思うんです」

 

 きんちょるそんは、素早く顔を伏せた。

 そんなきんちょるそんを見て、メルもさりげなく背を向ける。

 

 「………すまんが、帰る前に寄り道してもいいか? 行きたいところがある」

 「いいですけど、できれば私も連れていって欲しいです! 理由は聞かないでください!」

 

 メルは背を向けたまま声をかけると、きんちょるそんは鼻を鳴らす。

 

 「まったく………この国の王都には、いい冒険者といい受付嬢しかいないのか?」

 「当たり前じゃないですか! この王都には優秀な冒険者や受付嬢が集まってるんですから!」

 

 小さく息を吐きながら立ち上がるきんちょるそん。

 しかしそんな彼にべろべろになった冒険者たちが千鳥足で寄ってくる。

 

 「お〜いおい〜! こんなところですかしてんなよ〜きんちょるそ〜ん! お前もこっちで飲むでごわす!」

 「きんちょるそんさん! 宴会中に小難しい顔をしているなんて………私は悲しい! ささシュプリムさん! こちらのビールをお納め下さい!」

 

 ベロベロの二人がきんちょるそんに近づいていき、ビール瓶を渡されたシュプリムがニヤニヤしながらきんちょるそんの肩に腕を回す。

 

 「おい、やめろ! 酒臭いぞシュトリーム! おいこら! ビールを背中に流すな! 冷たい! やめろ! やめろと言っているだろぉぉぉ!」

 

 シュプリムにビールをかけられ、すこし嬉しそうな顔で追いかけ回すきんちょるそん。

 

 「おい! このバカども! 拠点の中は走るな! 他の冒険者たちの迷惑になるだろう!」

 

 走り回る二人にガルシアはガヤガヤと説教を始めている。

 メルは誰もいなくなった拠点の端から、そんな彼らを嬉しそうに微笑みながら見守っていた。

 

 「ふふ、すきやりでやんす!」

 「ちょっと! 冷たいですよ! お化粧落ちちゃうじゃないですか!」

 

 急に現れた鬼羅姫螺星に頭からビールをかけられて、慌ててその場を離れるメル。

 

 「ははは! こんなところでカッコつけてるからでやんす!」

 「おまえ勇気あるな殺し屋くん! まさか女の子の頭からビールぶっかけるとは………君! モテないでしょ?」

 

 凪燕にからかわれた鬼羅姫螺星が、顔を真っ赤にしながら怒り出す。

 

 「酒は静かに飲むものじゃ、まったく。 若人は下品な飲み方しかできんのなぁ?」

 

 静かに酒を嗜んでいる朧三日月はため息混じりに、てんやわんや状態の拠点内を寂しそうな目で眺めていた。

 

 「おじいちゃん! 仲間に入れてもらいたいならそう言わないと! カッコつけててもビールかけてもらえないよ!」

 「やっかましいわこの道化小僧! 別にわしも混ざりたいだなんて………思ってないんじゃからな! じゃからな!」

 

 顔を真っ赤にしながら騒ぎ始める朧三日月の背後に、鬼羅姫螺星がぬっと現れる。

 

 「ふふふ、またもやすきやりでやんす!」

 「ぬわぁぁぁ! やりおったな暗殺小僧! 覚悟しおれ!」

 

 嬉しそうな顔でビール瓶を開けて鬼羅姫螺星を追いかけ始める朧三日月。

 一方、頭からビールをかけられたメルは、テーブルの影に隠れて悪戯な笑みを浮かべながらバケツにビールを大量に注ぎ込んでいる。

 メルの足元に転がった三本のビール瓶をたまたま発見し、顔を青ざめさせる虞離瀬凛。

 

 「あの、メルさん? 流石に限度というものがあると思います。 栄養も摂り過ぎればよくないものもありますし………ほら! 糖分とかも摂りすぎは———」

 「仕返しですよ! うりゃぁぁぁぁぁ!」

 

 バケツに大量に入れたビールをぶちまけたメルを見て、冒険者たちは悲鳴を上げながら逃げ回った。

 

 

 ☆

 翌朝、吸血蟲ヴァンペクト討伐戦を終え、きんちょるそんとメルはすぐにどこかに向かう準備を始めていた。

 しかしそんな二人を呼び止める冒険者たち。

 

 「おいおい、仲間に何も言わずにどっか行くのか? あ、ごわす。 やっぱ今日は『ござる』にすっかな?」

 「水臭いぞきんちょるそん! 私たちも連れて行け! 一人で色々と抱え込むと、ストレスでビタミン_C_が不足するぞ? ほら、レモン食え!」

 

 驚いた顔で振り向くきんちょるそんの前には、顎をさするシュプリムや、レモンを差し出してくる虞離瀬凛だけでなく、クエストに参加した冒険者たちがにっこり笑いながら立っていた。

 

 「私は悲しい! いつも除け者にばかりされてしまうのだから!」

 「どいつもこいつもうるさい奴らだ。 まったく、まともなのは俺しかいないのか?」

 

 シクシクと肩を揺らす神怒狼夢シンドロームに、呆れたような目を向けるガルシア。

 

 「おじいちゃん! 果ての荒野に帰る前に俺たちもついて行こうよ!」

 「そうじゃのう。 何となくメル殿から事情は聞いておるからなぁ? 人数は多い方がいいじゃろうて」

 

 吸血蟲討伐に参加したメンバーたちが、きんちょるそんに言葉をかけていくと、呆れたような顔で肩を窄めるきんちょるそん。

 

 「まったく、すぐに出るから早く用意しろ」

 「つれない男でやんすねぇ? もっと感動してお涙ポロリしてもいいでやんすのに」

 

 きんちょるそんの背後に突然現れた鬼羅姫螺星に、全員が驚いて後ずさった。

 一拍遅れて腹を抱えて笑い出す冒険者たち。

 

 「きんちょるそんさん! お仲間、たくさんご紹介できそうですね!」

 

 メルは満面の笑みをきんちょるそんに向ける。

 するときんちょるそんは、ほんのり口角を上げながらそっぽを向いた。

 

 「花を買っていくから………早く準備しろ。 それと、ありがとう」

 

 馬車にせっせと歩いて行ってしまうきんちょるそんを見て、全員が顔をニンマリとさせながら後を追いかけた。

 

 

 ☆

 その後、かつて滅びた小国の小さな村の跡地には、たくさんの花が飾られるようになり、時折冒険者たちがその花を手入れしに訪れる機会が増えていった。

 小国は滅んだ後この国の領土となったが、誰も手入れをしていなかったため荒れ地になてしまっていた。

 

 しかし、冒険者達が足を運ぶようになってから、徐々に緑を取り戻していった。

 すでに誰も住むことはなくなり、何もなかったはずの荒れ地に、一本、また一本と色とりどりの花が咲いていく。

 

 この場所が、見渡す限りきれいな花畑になり、この国でも人気の観光スポットになるのは数年後のことである。

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