第10話 ザッツ To・Do!その2
──次に精霊や神獣(霊獣)
精霊 この世界イリステリアに存在する世界の【理】の一つ。自然そのものが近い?かな。【魔法】はこの精霊に自身の魔素を渡して行使する。
精霊には、それを纏める存在【セレス・フィリア】がいる。精霊王とも言われて居て、エルフの里【ユーグドラシルの森】の最奥に存在するらしい【世界樹】にエルダーエルフと供に、暮らして居るとか、いないとか。
神獣(霊獣) ビーシアンの祖になったこの世界の始まりの獣。神が直接創造したので勿論、意思疎通出来る。姿形は様々だが、念話で会話でき、魔法も精霊を介さず行使できる。現在確認されているのは文献上、古龍ドラゴン、フェンリル、神龍、ベヒモスの4種。
──これが世界の人や種族についての大まかなところかな。
ふぅ、次は【魔術】と【魔法】と【スキル】について。
前提として、この世界には【マナ】と呼ばれる見えないエネルギーが存在する。コレをこの世界全ての生き物は体内に取り込み、自身の糧の一部としている。
魔術 先述の通り体内に取り込んだマナを魔素に変換し、【発呪】する事によって事象の変更を行う。事象変更の大小は使う魔素の大小で変化する。大別して火、水、風、土、無、空間(次元)、光、闇の8属性が有る。
無属性は全ての人にあり、大体は2~3属性を持つ。魔術の発動についてはイメージが大切な為、最初こそ呪文のようなものが要るが、自身でイメージ出来れば、詠唱などは必要なくなる。
つまり、発呪とは其の瞬間にイメージしたり、心で唱えることでも有る。
魔法 自身の魔素を精霊に与え、【魔術】より少ない魔素量でより大きな結果を齎す。
精霊も基礎8属性とより大きな派生属性がある。これらを使うにはその属性の精霊との契約が必要な為、精霊と親和性の高い者にしか出来ない。
更に魔法は発呪ではなく【発動】と言い【ワード】と呼ばれる言葉を精霊に伝えて行う。その為、全くの無詠唱と言う魔法は存在しない。
そしてスキルについて。神が与えたこの世界で生きるための祝福とも言われている。ベース、ユニーク、固有の3種類がある。
ベーススキル 総ての人が最低でも1つ以上は持っている。
ユニークスキル 自身の個性を強化又は精通する事によって開花、進化させたもの。
固有スキル 完全にオリジナル 神様からのマジギフト
ベーススキルや、ユニークスキルについては、後天的に追加が可能。それら個々のスキル名や、効果は多岐にわたり、又派生も多い。スキルには魔素の必要、不要も個別である。
ふぅ。まだまだ続くよ説明回…。
──えぇと次は、国家とお金についてかな。
この世界の大陸は幾つか在るみたいだが現在周辺は未開拓の為、中央大陸のみの分布
大陸の中央にはハマナス商業連邦国がある。これは周辺国同士の取り決めに依ってできた国。全ての国と国境が接している。代表は商業ギルドの本部マスターと各国の代表6人からなる総勢7人による合議制で成り立つ国家。
約千年以上前の神魔戦争の折、神プラス全人類で戦った決戦の地がこの中央部だった為、戦後の更地を全ての国で復興させた際、ココを商業の拠点にして全部の国で管理運営すればいんじゃね?でこうなった。
その際、各国で公平を保つために商業ギルドの本部も此処へ編入した。流通や貨幣等が均等化され、紙幣が存在する。現在、全ての国の品がココを通るので、管理も容易いらしい。
ハマナス商業連邦の北側には【還らずの森】と言う深い森が有り其の更に北は絶壁連山という標高八千m超の険しい山が連なり、そのまだ北に魔国が在るらしい。
ハマナスの北東部側はユーグドラシルの森。エルフの国家。
ハマナスの東にはガデスドワーフ国 ドワーフの洞窟国家。
ハマナスの南東側 エルデン・フリージア王国 ヒュームの国。
ハマナスの南側 シンデリス連邦共和国 ビーシアンの小国家群。
ハマナスの西側 ゼクス・ハイドン帝国 ヒュームの帝国 シンデリスとの国境には小さな山が連なり、深い渓谷がある。
ハマナスの北西部 ヒストレス教皇国 ヒュームの教皇制国家。所謂、宗教国家。ヒューム至上主義で面倒そうな国。
──お金について。
先述の通り、商業国家が中央に存在し、各国がここに所属しているため為替レートがほぼ共通していて安定している。
其のために基本的に各国家ごとに細かい部分の差異は在るが、中央発行の貨幣が世界で一般的に流通している。
貨幣はセム、ゼム、ゼルムと値が大きくなるにつれて呼び名が変わる。
一セムが小銅貨
十セムが銅貨
百セムが小銀貨
千ゼムから紙幣か銀貨
一万ゼルムから紙幣か小金貨
価値は日本円と同等。因みに最低貨幣は一セム=十円。
ふぅ、取敢えずはこんなところか。後はおいおい自分で処理して行けば良いよね。さて、大体の常識は整理出来た。ココからは、俺自身の事だよね。
──何が出来て、これからどうするのか。
冒険者で、最高ランクになってウハウハルートを目指すのか?それとも生産職で、金持ちルートでキャッキャウフフに溺れるか。
多分どっちも出来るだろうけど。中身がねぇ、初老のオッサンだからねぇ。精神的に挫折しそう。
でもスローライフで云々カンヌンってのはちょっと寂しい。適度に適当にそんでお気楽に、が一番イイなぁ。
なら、やっぱアレだな。能力は極力見せないようにしなきゃな。
~~スキル~~
ベーススキル
身体強化 鑑定(全) 錬金 吸魔素補正 全言語理解
ユニークスキル
全魔術適正 武術見取り 異界庫(制限無し)(時間停止可能)
固有スキル
メニュー 創造 空間(次元)
~~加護~~
イリス神
エリオス神
マリネラ神
ノード神
グスノフ神
エギル神
~~****~~
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う~ん。ベースはいい。ユニークも気を付ければ大丈夫。固有は、メニューと空間(次元)は判るけど、創造って……なにを? 魔術とか、スキルを創れるの? それってヤベェ感じしかしない。それに加護と、この文字化け。もうスルーしか無いよね。
ん~どうすっかなぁ。
考えすぎて疲れてしまい、ベッドに倒れてそのまま眠ってしまった。
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「街に着いたようですね」
「あぁ。まだ、着いただけじゃがな」
「色々、自分のことを整理してたね」
「ふんっ。やはり、あんな街近くじゃなく、もっと森のモンス──」
”バギャッ”
「ぐはぁぁぁぁぁ!」
吹っ飛ぶエリオス。
「まぁ。これからだな。創造か……。実に興味深い」
「ノート。あやつが、か」
ノードの呟きにイリスはチラとそちらを見たが、何も言わなかった。
「ノートくん。好きに生きていいからね」
誰にも聴こえないように小さく呟くマリネラ。
──イリスはただ、そっとその瞳を閉じるだけだった。
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