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27 どこの馬の骨とも分からんヤツに大事な娘をやれるかっ

 

 

 大公陛下はティータイムがお好きだ。


 10数年に、当時の王妃殿下を亡くされてからは一層傾倒されるようになったそうだ。止める者が居なくなったから思う存分、ということなのかもしれない。そんな陛下程に詳しくはないけれど私も同じくらい紅茶が好きなので、最近では多くの時間を2人でお茶会をして過ごしている。


 最初はメイドがお茶を淹れてくれていたのだが、今ではそれは私の役目。近頃では陛下にも腕前を褒められるようになってきた。こう見えても私は褒められて伸びる子なのだよ。立ち上るほのかな紅茶の香りが私たちを包み込み、私の心は落ち着き寛いでいく。これはアレクと過ごすの次に、私の大好きで大切な時間だ。



 春は近いが今はまだ冬なので、屋外での茶会を行うには少々寒い。私は魔神なので灼熱だろうと極寒であろうとも大丈夫だけど、陛下に風邪を引かせてしまう訳にはいかない。今日は庭に面した大きな窓辺でのお茶会である。柔らかな陽射しの中、いつもの2人でいつものようにゆっくりとした時間を過ごしていた。


「リュシオール嬢~……本当に行ってしまうのか。俺の養女として、この街で静かに暮らすのもいいと思うぞ?」

「勿体無い御言葉です。私も陛下を父と御慕い申し上げますが……私の居場所はアレクですから」

「アイツなぁ………そんなに惚れておるのかね」

「はい、惚れております」


 素直にそう言えるようになった自分に少し驚いた。私が変わったのか、陛下がそう言わせるのか。なんとなく、この人には正直な自分の気持ちを打ち明けたくなってしまうのだ。それほど今の私にとって居心地の良い存在なのだろう。


「あまり本人には言うなよ。アイツは調子に乗りやすい。つけ上がるぞ」


 違うのです、陛下。調子の乗りやすいのも、舞い上がってるのも私の方なんです。アレクに出会って以来、1000年分の幸せが纏めて届いたような気分なのだから。

 それに加えて大公陛下の存在。私は魔神なだけに、父も母も神族だ。いわゆる普通の家庭、というものを経験したことはない。アムブロシアの迷宮を出て大公陛下の元に身を寄せ、私は初めて父を……家族というものを理解できたような気がする。…………まぁ生物学的には私の方が1000歳以上、年上なのだけれども。そこは無視しましょう、ね?


 しばらく、私たちの間を心地よい沈黙が支配した。

 私は饒舌な方ではない。

 陛下は……どうなんだろう。


 しきりに話しかけてくる、というようなことはしない。不思議と2人で居るときの沈黙は全く苦でもない。そのくせ、もしここに陛下が居なかったら私はきっと凄く寂しいと思ってしまうに違いない。陛下も同じ様に思ってくださるだろうか……アレクなら何を考えているか、すぐわかるんだけどなぁ。


 そんな陛下だが、さっきから少し様子が変わった。なんというか……いつもと違う。今日の陛下は陛下らしくない。妙に落ち着きがなく何度も座りなおしている。

 私が……また、なにかしちゃったかな?この大公邸へ来て直後の頃は、現在の社会での生活にも不慣れで随分と迷惑をかけてしまった。だって1000年前とは国も文化も何もかもが違うんだもの。

 アレクには「国や文化もそうだけど、お貴族様の生活なんて俺達庶民のと全然違うんだからな」と言われた。確かに、そうなのかもしれない。特殊な事情の私が特殊な環境の館に特殊な人と住んでいるのだから、実にややこしい話だ。

 ここ最近の自分の行動で、陛下を困らせるような事……していたかな。最近、陛下はケーキを食べ過ぎだから1日1個まで、とストップをかけたせいかな。運動不足だから散歩をしましょうと無理矢理外に誘いだした件かな。それとも大掃除をしましょうと陛下に窓拭きと草むしりをさせた件かも。あれ?身に覚えが………結構あるぞ。そっと紅茶を飲みながら最近の出来事を頭の中で色々思い出していた。うん、反省しなきゃかも。


「えーとだな。まぁ……なんというか……旅立つと言うのなら、俺からの餞別だ」


 そう言いながら、陛下は執事を呼んで1本の剣を持ってこさせた。


 驚いた。この人は……照れていたのだ!なんてかわいらしい人だろう!私はその事実がなんとも嬉しくて、笑顔で「ありがとうございます」と返した。

 

「この流星剣を持って行くといい。ここに刻まれてるのは俺の紋章だ、行く先で役に立つこともあるだろう。今後は、いつどこであっても俺の娘と名乗ってよい。この俺が……レイモン・アルベルト・ラフォルグが許す」


 これは……隕石の鉄から作り出した剣、かな。隕鉄から打ち出した流星刀ならぬ流星剣かぁ……剣というか短剣ほどの長さだが鞘の部分に黄金で紋章が施されている。強い魔力を感じるので、こう見えても魔剣なのだろう。しかし、どんな魔剣が目の前にあったとしても今の私には目に入らない。聞きましたか?今の言葉。


 ……娘、だって。


 まるで父の様に居てくれるだけでも私は幸せだったのに……本当に私の父になってくれるんだって。信じられない。この方は、なんと優しくて愛おしい方なのだろう。ここは……やはり私には居心地が良すぎる。


「いけません。こう見えても……私は1000年以上生きているバケモノですよ。陛下の名声に傷が付きます」

「バケモノってのは、例えば逆恨みで魔物を大勢引き連れて街を襲ってきた人間の事か?それとも、その魔物から必死でこの街の者を、そして孫達を護ってくれた俺の愛娘の事かね。どっちが本当のバケモノかくらい、皆わかっとるよ」

「……………ありがとうございます」


 やめて。それ以上近づかないで。

 泣いちゃった事がアレクにバレたら、また怒られてしまう。

 私の涙はアレク以外には見せてあげないんだ。

 今だけは、見て見ぬふりをしてください。

 ……それは娘からの最初のお願いです。









「それではお父様には、今朝の市場で手に入れたバニラビーンズで極上のアイスクリームをお作り致しましょうか」

「お。いいな、その響き。これからはお父様と呼ばんと返事せんからな」

「わかりました、お父様。では私も、これからはリュシオール嬢では返事しませんよ?」

「む。それもそうだな。では……リュシオール」

「お父様には言いますが、それは言わば姓のようなものです。そうだ、お父様。私に名前もください」

「名か。名前なぁ……う~ん………………そうだな。ではレティシア、はどうだ?」


 これで名前を貰うのは3度目。

 私が神として産まれた時に天上の父から授かった名前、リュシオール。

 誰よりも愛するメルヴィルから貰った名前、ルー。

 そして今、敬愛する優しい人間の父から頂いた名前、レティシア。

 全て私の大切な宝物だ。


「では、私の名はルー・レティシア・リュシオールとなりますね」

「なんだ。名前、あるんじゃないか」

「この名前はアレクだけが呼んでよい名前です。お父様でもダメですよ」


 数少ない、メルヴィルが私に遺してくれたものだから。

 この名前を拠り所にして、私は1000年の孤独を耐えたのだ。

 この名前は、私とアレクだけの特別なもの。

 でも、お父様だけには教えてあげる。

 この世界で私が真名を名乗った、二人目の人だ。

 ああ、私ってやっぱりファザコンだったんだなぁ……。



「アレクシスのぅ。あいつは本当にバカだがな……レティシア。お前は男を見る目があるな」

「ええ。お父様の娘ですから」


 茶番かもしれない。

 でも今、私は本当に幸せだ。

 このままの生活がいつまでも続けば、と思うほどに。

 正直に言えば、ずっとここに居たい気持ちは、ある。

 でも、私がアレクから離れるなんて考えられない。

 この方はそこまでも見抜いてくれているのだろう。

 ならば、とことん甘えさせていただこう。

 私は、我儘なのだ。












          ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆











「するってぇと何かい。俺は御老公に娘さんをください、とか言わないといけないのかい」

「ここは日本じゃないからそんな風習は、ないよ」



 ほのかにコーヒーの香りが漂ってきた。どこからだろう。どっちかっつーと俺は紅茶派なんだけど、コーヒーもいい香りだよな。色々な出来事が片付いて、今日は港の市場でルーとのんびりショッピング中だよ。

 デートと言えなくもないが、まぁ……荷物持ちだよ。わかってるんだから言わせんなよ。俺より力持ちの、しかも収納魔法使いを相手に荷物持ちもないが、バカヤロウ。そこは心粋だよ。こういう時、彼女の荷物を持ってやるのが男だろうよ。ここは少しでも力持ちをアピールしようじゃないか。

 あわよくば……な展開が待ってるかもしれないじゃないか。待ってないか。多分待ってはないだろうが、それでも奇跡を信じようよ。


 今日はカレーの香辛料を探すのが主目的だから相変わらず色気は無いんだけどさ。ここからホテルまで持っていくトーク術なんて俺にはないよ。あったら日本でもっと暴れん坊してましたわ。俺の暴れん坊が暴れん坊将軍になってましたわ。



「でもさ、ルーは言って欲しいと思ってるんでしょ?」

「うん。そして、どこの馬の骨とも分からんヤツに大事な娘をやれるかっ!なんて言われて、ちゃぶ台をひっくり返されて欲しいとも思ってるよ」


 そんな風習、日本にもねぇよ。何のドラマの影響だよ。多分、昭和でもそんな光景、なかなか無いと思うよ。だいたい、どこの馬の骨って俺と御老公とは幼少の頃からの顔見知りですよ。期待に満ちた笑顔で言ってるけど……いや、本当にやりませんからね?ちゃぶ台ひっくり返されて、2人して手に手を取って駆け落ちするの?なんで?どこへ?


「あった、コリアンダーはこれだ。お母さん、これはいくらですか?」

「サリネスを一袋だね、3500(ガル)だよ。アンタ達は新婚さんかい?」

「わかりますか?はい、3500Gちょうどです」


 ………楽しそうで何より。てゆーか、それを言われたくて、さっきからお店を何軒も回ってるんじゃないでしょうね?俺も楽しいからいいんだけどさ。


「今日の夜、大公邸に来なさい」

「……本当に娘さんをください、をやれっての?」

「それも期待したいけど、早速カレーを作るから食べに来なさいという話だよ。セシルとクリスも呼んであるんだ。何カレーが食べたい?チキンが良い?ポーク?それともビーフ?」


 もちろん、実際にチキンやビーフという訳ではなく、チキンのような鳥肉や牛肉のような肉を使うってことだ。異世界なので詳しい生物学的な差異は俺には分からん。

 えー、悩むなぁ。どうする?何を食べたい?何カレーの気分?ここが海辺の街だけにシーフードもありかなぁ?うーん、日本で美味いシーフードカレーに出会わなかったせいか、俺の中でシーフードカレーってカレーの中でも1ランク落ちるんだよ。うん、偏見ですね。いやシーフードは好きだよ。でもさぁ……カレーに合わなくない?本当に美味しいシーフードカレーを食べたら変わるのかな。どこかの新聞社に勤めてるグータラ社員が「明日、もう一度ここへ来てください。本当に美味いシーフードカレーを食わせてあげますよ!」なんて言ってくれないかな。今からでも誰か教えてくれ。それを心の糧に日本に戻るから。

 しかし、本当に何カレーにしよう。最初は王道かなぁ。肉か。肉だよな。前世の母親が関西出身だったからカレーの肉といえばビーフなんだよね。ビーフカレーをリクエストしようか。あ、ご飯は?ナンで食うの?日本のカレーと言ったらライスじゃないかな?ナンも好きだけど。


「ふふふ……迷宮(ダンジョン)から出て数か月。私が今までカレーを作らなかった理由は米が確保できなかったからだ。つまり今夜は米が手に入ったからこその、カレーだっ!」


 おおおおおおおおおおおぉぉぉぉ…!

 俺の脳内で大歓声が上がる!ビバ!カレー!

 この世界に生まれ育つこと16年、ついに米が!


 俺はそこまで熱心な米派でもないが、流石に何年も米無し生活だと米が恋しくなってくる。そんな米をついに手に入れたんだな!大した執念だよ。


「これでクミン、ターメリック、パプリカ、カイエンペッパー、黒胡椒、シナモンにクローブ、カルダモン、コリアンダーが手に入った。これだけあれば、いけるはずだ!まずはガラムマサラの配合から…!」


 今更だけどね、これらの香辛料を俺が一人で見分けて買うとか無理だよ。説明されながら見てもサッパリわからん。どれがどれだか今、言われたばっかなのに既にわからん。ルーはルーで、長い間我慢していた反動なのかカレーにめっちゃ燃えている。何年も何年もお預けをくらってたからからなぁ。そう思うと不憫な子だ……ああ、ホロリと涙が……ルーの満面の笑みが眩いよ。


「カレー粉が完成したら俺にも少し分けてよ。作りたいカレーがあるんだ」

「いいよ。私も君のカレーを食べてみたい。どれを作るの?キーマカレー?無水カレー?」


 むむ。そうか、俺の記憶を見られただけに手の内は知られてるな。俺が一人暮らしで何度も試行錯誤して辿り着いた俺なりの理想のカレーですよ。

 カレー粉は太陽&鳥に限る。なんてったって元々スパイスの会社でカレー粉の元祖とも言われていたからな。あそこが個人的には最強と思うけど、ここは異世界なので、今はカレー粉も一から作るしかない。確かに野菜と肉たっぷりのキーマカレーは美味いんだよなぁ。無水カレーは水分を逃さない密閉する鍋が必要だから、今は無理だね。

 とりあえず、カレー粉を作らないと始まらない。今夜カレーを食べに来なさいと言われたが、カレー粉作りにも興味があったから荷物持ちついでにそのまま大公邸まで一緒に帰った。さぁキッチンでレッツクッキングだ。


 まずは、スパイスを少量ずつオーブンで熱する。焙煎?って言うの?すこし油が出るくらい、と言われたがよくわからん。次に加熱したスパイスをすりこぎで粉末にするよ。わかんねぇよ、「コリアンダーを大匙一杯…」とか言われても。無いっすよ大匙なんて。えーと、大匙って15ccだったっけ。だいたいだよ、目分量。クミン、シナモン、カルダモン、クローブは少量で……すり潰したこれらにコリアンダーを加えてガラムマサラの完成!しばらく熟成させた方がより美味しいらしいけど、今日はこのまま使うよ。更にターメリックを多めにして胡椒と唐辛子も粉末にして………………奮闘すること、約1時間。


 ついに出来た!カレー粉、ここに誕生!


 漂うスパイスの香りがもう懐かしいカレーの香り。やっぱり食欲が掻き立てられるわぁ。しかし、まだだ。カレー粉は所詮材料の一つ。ここからだ。さぁ、久々にカレーを作ろう。

 役割分担で、俺はお米を研いで炊く炊飯係。カレー係のルーは肉と野菜を炒めて、同時にカレールゥを作成。ルーが作って、これは本当のカレールーだよな……くだらなさ過ぎるか。ちょっと量が多いなと思ったら、2種類のカレーを作るそうだ。定番のノーマルなカレーとフルーツを多めに加えた甘口カレーだって。確かにセシルやクリスや御老公にとっては初のカレーだしね。本格的なカレーは刺激が強すぎるかもしれない。流石、俺の嫁って気が利きますねぇ。
















「お~……これがニホンのカレー!さすが師匠、美味しいよ!」


 うむ、セシル。手に入ったお米は実は長粒種で、いわゆるインディカ米ってやつだ。美味しいが日本のカレーと言われると微妙にややこしい。もちろん美味いけどな。湯取り法って言うそうだけど日本の米と炊き方が全然違うんで俺も随分と戸惑った。それでも割と上手に炊けたと思う。


「先生、これは…こうやって……少しずつ絡めて食べる、でいいんですね?」


 うむ、クリス。

 別にいいんだが……なぜ俺に聞かない?

 俺が唯一のカレー経験者だぞ。


「レティシア、カレーは確かに美味いが……俺には少々辛いな」

「ではお父様、こちらを召し上がってください。辛さを控えめに調整してあります」


 甘党には甘口カレー。そして辛さ対策に牛乳も用意してある。実に用意周到だ。つーか、このカレーは中辛レベルだよ。そんなに辛くないよ。ぷぷぷ!賢狼、舌はおこちゃまなんですね!


「御祖父様、レティシアというのは先生のことですか?それにお父様って…?」

「ああ。王都へ行く前にな、餞別代りに俺の娘として名を送ったのだ」


 事前に聞いてた俺はともかく、セシルもクリスも相当に驚いた様子だ。そりゃ驚くわな。いきなり王族の一員になるわけだもんな。大公と言えど、それってどうなんだろうか。そんな簡単に養子にしちゃっていいものなんだろうか。正確に言うと養子じゃなく猶子(ゆうし)ってやつだ。猶、子の如し。姓が変わるわけでもないし相続権もない………ないよね?わからんぞ、このエロジジイならありえるかもしれない。


「今の私の名前はレティシア・リュシオールだよ。2人とも、改めてよろしく」

「素敵な名前ですね。ではレティシア先生とお呼びせねば」

「レティシア師匠…!綺麗な名前だよね、アレク」


 わざと聞こえないふりしてるのに俺にその話題をふるか。その名前を決めたのはこのエロジジイだぞ。褒めるのもムカつくが、でもルーの名前だからなぁ……って所まで俺の考えを読んでるあのジジイのニタニタ顔が!コノヤロウ……ぶん殴りたいランキング、邪神の1位を奪還する気か。

 よかろう。ジジイめ、終生俺がぶん殴りたい王として殿堂入り決定だ。いつかチャンスあったらおもくそ、いくぞ。それとも今からいっとく?さすがに食事中はやめとくか。


「まぁ……良い名前だと思うよ」


 ほら、あのジジイのドヤ顔を見ろ!俺の方からちゃぶ台をひっくり返してやりたいわ。お前みたいな奴を父親とは認めんっ!とか言ってな。無いのか、ちゃぶ台は。どうやって作ればいいんだ。今こそ異世界チートを発揮する時だろう。


「お前達、王都行きの準備は出来たのか?クリスは知ってるが……セシルは欲しいものないのか?」

「お爺ちゃんはボクを甘やかしすぎだよ。もう大丈夫。お小遣いもたくさん頂きました」


 本当だよ。ジジイは目の中に入れても痛くないってレベルでセシルを可愛がってる。本当の孫よりも可愛がっているんだから。すっかりセシルはお爺ちゃん子だよ。ってお小遣いも貰ってるの?やっぱりパパ活じゃねーか。


「アレクシスは欲しいものは無いのか?」


 はい、貴方のぶん殴り許可証が欲しいです。

 それ以外だと………あれ?武器はあるし愛馬もいる。

 お金くらいだろうか。

 王都に行って住む場所を確保するには金が必要だろう。

 最初は安宿暮らしになるのかな。

 お金……な。しかし俺にも意地がある。

 特に、このジジイ相手なら尚更だ。


「欲しいモノは己で手に入れますから、ご心配なく」

「意地と矜恃、似て非なるものと覚えておけ……お前の意地は嫌いじゃないがな」

「……ルー、カレーのおかわりください。その子供向けじゃない方、うん、そっちの美味しい方を」


 ああー、久しぶりのカレーが美味しい。つい、苦しくなるまで食ってしまうよな。俺は激辛苦手だけど、それでもある程度は辛くないとカレーはカレーじゃないよな!甘々なカレーなんてカレーじゃないよ!


「レティシア、俺はそのバカみたいに辛い方じゃなくて、こっちの美味い方のカレーをくれ」

「はいはい。お父様もアレクも仲良くしなさい」


 仲良く、ですか。このジジイと?

 それは随分と無理難題を言うねぇ……。


拙い小説ですが読んでくださり、ありがとうございます。


この小説を読んで少しでも面白いと思ってくれた、貴方or貴女!


是非とも感想、レビュー、ブックマーク、評価を頂ければこれに勝る幸せは御座いません。

(人>ω•*)お願いします。

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