用語解説:祝福 ジョブ 魔法の種類
念のため。
ネタバレ注意です。
『祝福』について…
祝福とは神により与えられる叡智、才、能力を指す。教会はこの神を信仰し、逆らうものは皆殺しにし、世界を侵略しようとしている。事実、祝福は教会でしか行われない。それは数百年前の神との契約により決定されたことであった。これにより、教会は祝福を与えることが唯一できる機関となっている。
『ジョブ』について…
神が与えた力。それらを人間の手によりわかりやすく具現化されたもの。持つべきものは持ち、出ないものには手に入らない力。その力を人間がどのように使おうが神は手を出さないために悪事を行う人間が続出してしまう羽目になった。
第一次勇魔大戦時、横行した盗賊団はこの力を悪用した例として扱われている。
この世界には「火」「水」「雷」「土」「風」「光」「闇」「天」「地」の9属性の魔力からなる、『魔法』という術が存在する。それぞれが互いに反発し合い、また合わさることにより世界が形成されている。
「火」…熱エネルギーの象徴となる魔力。薪に火をつけたり、湯を沸かしたりする程度の火から、山を一つ丸ごと灰燼に帰すような、強大な力を誇るエネルギー。
「水」…氷結と流体の象徴となる魔力。蒸発、融解、凝縮、凝固、昇華の五つの現象を起こすエネルギーでもあり、生活用水などもこの魔法で作られることが多い。しかし燃費が悪く、一人で作れる水は一人分が限界。『祝福・大魔法使い』のジョブ『賢者』であれば、街を飲み込む濁流を生み出すことが可能。
「雷」…電気エネルギーの象徴となる魔力。子供が使う場合は軽い静電気が起きるレベルで、いたずらレベルの魔法となるが、『賢者』が使えば大軍を一掃する雷雲を呼ぶことが可能。「水」と同じように燃費が悪い。一般的には敵をスタンさせるための魔法で、脳の電気信号を弄ることもできるため、ある種殺傷能力で言えば最強である。
「土」…建築などをするために開発された魔法で、9属性の中で唯一の『人工魔法』である。石材などの移動が可能であり、一見最弱の魔法だが、使用者の魔力によって上昇する最大重量により、半径100ⅿほどの大きな岩を凄まじい速度で飛ばすことも可能。とある戦争では、一人の魔法使いが敵城に岩を飛ばして、僅か50秒で終戦したという事例が存在する。
「風」…気体を象徴する魔力。酸素、窒素、二酸化炭素などの気体の濃度をある程度弄ることが可能。しかし、それぞれの倍率が崩れないために気体を移動するだけの魔法のため、随分地味ではあるものの、風力をほぼ自在に操れるために風の刃を作り出して切り刻んだり、風で矢を弾き返したりといった芸当も可能。『結界魔法』とは異なる。
「光」…光エネルギーの象徴となる魔力、…とはいうものの目くらまし、照明としての用途など、実際は夜に活動するために必要な魔法。それに僅かに治癒能力を持っており、掠り傷から、古傷までは治せる。臓器、手足の損傷などは治せない。『火』の魔力と合わせると【熱線照射】という攻撃魔法になる。
「闇」…暗闇を作り出したり、精神干渉を主とする属性。『即死魔法』もここに分類される。『催眠』や『誘惑』、『洗脳』などがこの魔法では行える。これ等は禁術とされているが、『契約』は奴隷の主従契約、テイマーの『テイミング』という魔法が当てはまり、これ等は合法である。
「天」…高度な治癒魔法、加護や付与を与える『エンチャンター』、『勇者』や『聖女』の固有能力の魔法がこれらに当たる。腕などが損傷した場合でも治癒できるが、細胞を強制的に分裂させて治癒する魔法もあるため、被術者の寿命が縮んでしまう可能性も存在する。魔力で肉体を狩りに形成などをする治癒が一般的であるが、それでも腕一本が限界という現状がある。『結界魔法』はここに分類され、如何なる厄災からも人類を守る盾となる。また、何故かこの属性を持つ人間は美形になると言われているが、定かではない。
「地」…創造魔法、復元魔法という、『天』に似た特性を持つものの全く別の、対立しあう属性である。『死神』というジョブはこの属性の魔力と『闇』の魔力を持つ。神話まで遡り、やっと解明できると言われている謎多き魔力。神話上の『剣』として扱われるものだが、それらを知るものは天上の神だけである。