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虹色の泥  作者: 悠ノ夜な
3/6

意識

 百花さんは、漫画のコーナーにいた。

 『漫画とか読むんだ。意外だな。』とふと頭の中で思いながらどんな漫画読んだりするんだろうか気になってしまう。

 でも声をかける勇気など僕には無く離れたところから遠目で見ようとする。

 かろうじて見えたのが僕も大好きな漫画を手に取って見ている所だった。


 いっときするとクラスの人たちが百花さんに声をかけてから話をしていたので僕は結局声をかけずに終わった。


 そして僕は本来の目的を忘れてそのまま家に帰っていった。


 家に着くと「ただいまー」と言いながら玄関のドアを開ける。

 家の中で僕の声だけが響く。

 今日も家には誰もいなかった。

 いつもの事なのでもう慣れたのだけれどやはり1人だとどこか寂しい。いや、本当はもう寂しくなんか無く只寂しいと思う事で自分を保っていたいだけなのかもしれない。そんなこと考える。


 とりあえずお風呂場に行き服を着替えた。そこから僕の寝室に行きスマホでTwitterやらニコニコのボカロを見ていた。そうこうしているとあっという間に時間が過ぎてゆき時計を見ると19時を過ぎていた。


 お腹が空いたので台所に向かう。冷蔵庫の中をのぞいてみる。飲み物以外何も無い。

 昨日までの僕はなぜ食料を買ってないんだ!と1人思いながら部屋に戻った。

 服を着替え財布とスマホを持って玄関に行く。

 玄関から出ると外は真っ暗だった。


 夜の田んぼ道を歩いて行く。

 イヤホンをつけて音楽を聴きながらコンビニに向かう。

 コンビニまでは歩いて20分くらいだ。


 歩きながら今日の出来事を思い出す。

 百花さんはただクラスの人たち1人1人に挨拶がわりに声をかけていただけなのかもしれない。

 だけれども僕にとっては[話しかけてくれた]その事実だけで嬉しかった。だから余計にうまくコミュニケーションが取れていなかったことを後悔した。あの時すぐに返事をして話を広げられたら少しは今日話ができたのかなと思った。

 だから明日は[ちゃんと話をしたい]そう決意した。


 そうこう考えているうちにコンビニについた。


 店の中に入ると真っ先に雑誌コーナーのところを見る。

 一通り見渡して、今週のジャンプ本屋で買うのを忘れていたので買い物カゴに入れる。

 そして弁当や麺類の棚を見て食べたいものをカゴに入れる。

 レジに向かい会計を済ませるとお金がちょうど無くなった。


 店の外に出た後ホッとした。お金足りてよかった……


 帰り道では何て話かれればいいのか分からずにずっと悩んでいた。



 家に着くと真っ直ぐ私室に行きテレビをつけた。

 最近はテレビを見ながらご飯を食べている。

 昨日撮ったアニメを見ながらさっき買ったパスタを開ける。今日はナスのボロネーゼというやつにしてみた。

 食べながらアニメを見終わる頃には9時前くらいになっていた。


 急いでお風呂を沸かし、入浴した後すぐに部屋に戻りそのまま寝落ちした。



6時30分


 目覚ましのアラーム音で僕は飛び起きた。

 結局昨日の夜は百花さんと話すための方法を何も考えることができなかった……

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