表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/37

008 帰りたい 2005年 春/中部

創作料理のお店?


「このお店入ってみたかったの。

 色々食べてみたいけど、私さん、そんなに食べないよね」

「好きなの食べていいよ。お任せで」


あれがいいとか、これがいいとか言いながら楽しそうに選んでいた。

『私』は生ビールを飲む。


「最近チャット来てくれなかったよね。なにかあったのかなって思ってたの」


「急に中部へ応援に行くことになったから、部屋の契約とか大変だったんだ。

 おまけに仕事うまくいってなくてね。疲れてたしごめんね」


「会えたからもういいの。中部に転勤になったの?」


「まだ決まっていないけど、しばらくいるよ。

 一緒にいたいって言ってくれたら、転勤願い出てもいいけど」


「そうなんだ。考えとくね」


「まだ時間あるから考えといて。それと、知ってる人『彼女』しかいないんだ。

 暇なときでいいからデートしようよ」


「長時間は無理だけど、近場だったら良いよ。行きたいお店いっぱいあるの」


そんな事を話していた。



急に逢うことにしたので駅の近くでホテルを探した。

そして立派なホテルへ入った。


「ここもすごく綺麗でいいね」


3万円を渡した。


「ありがとう」


シャワーから出ると、彼女はなぜか焦っているように見えた。


「何かあるの?」

「時間遅くなったからちょっと急ぎたいの」

「そうだね。そうしようか」



疲れているのか、いつもより時間がかかる。



『彼女』は突然『私』を押しのけた。

そして大きな声で言いはじめた。


「帰りたい!帰りたい!」


そのまま体も拭かないで急いで服を着はじめる。

何が起きたのか理解できない。


「どうしたの?」


「帰りたい!帰りたいの!」


顔つきが変わっている。

あわてて『私』も服を着はじめる。


「ちょっと落ち着こう。嫌なことがあったなら話してほしい」



服を着た『彼女』は、荷物を持ってドアへ駆け出した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ