表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/37

037 知人 2006年 秋/関東

「これからも中部に住むんだよね」


「そのつもりだけど」


「関東と中部、離れるから裁判は多分手伝えない」


「電話やメールじゃダメかな?」


「弁護士じゃないから、その情報だと無理だと思う。

 会って色々話さないと、会社側の出方が解らない。

 それに、正解がなにかも解らない」

「それよりも一番重要なのは、ただの知人に頼むことだよ」


「あなただけしかいないのに、だめなの?」


「話は聞いてあげるよ。だけど力にはなれないと思う。

 ここからは、弁護士や両親、兄弟に頼るべきだよ」


「弁護士に頼むお金なんかないよ。両親や妹とも疎遠なの」


「弁護士は無料相談やってるから、そこを頼ろう。

 両親や妹との仲は、なんとか改善して行こうよ。

 私が出来る事は、多分ここまでしかない」

「力が足りなくて、ごめんね」


「あやまらないで。……わたしが全部悪いの。……えっえっ」


「……あなたにすれば良かった。……えっえっ」


「…………」



「被害届の件は、まだ面倒見れると思うから。

 明日、会社に電話したら話した内容教えてくれる?」


「……分かった。……ありがとう」





次の日、電話やメールも来なかった。


翌週メールが来た。


「被害届はお互い出さない事になりました。

 だけど、パワハラの裁判は続けます。 

 これまで色々ありがとう。

 感謝しています。

 あなたはただの知人じゃないよ。

 あなたはわたしの特別な人なの」


別れのメールだろう?


返事は出せなかった。



しばらく時が流れても、連絡はなかった。



ここまで読んで頂きありがとうございました。

思い立って、初めて書いた処女作となります。

楽しく、辛く、時間はあっと言う間に過ぎました。

気が熟したら続きを書くかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ