013 水族館 2005年 夏/中部
また2週間が過ぎた。
土曜日の午前中『彼女』のマンション近くのホテルへ向かった。
普通にデートしたいな。
水族館とかどうかな?
「あなた。こっち。どうしたの?」
「デートしたいなと思ってたんだ」
「ほんとに?」
「じゃあ入ろう」
手を繋いでホテルへ入った。
3万円を渡す。
「ありがとう」
抱き着いてきた。
『彼女』と長いキスをした。
シャワーを浴びてベッドに座った。
『彼女』が背中へ抱き着いてきた。
「まだつけるの?」
「つけるもん」
キスマークをつけはじめた。
二人でベットに横になって話していた。
「わたしのどこが好きなの?」
「気が強いところと話好きかな」
「他は?」
「……おしりが小さいとこかな」
「おしりなの?」
「そうだけど」
「胸は?」
「…………」
「ちいさい言うな。気にしてるのに」
「前よりちいさく」
「痛い、痛い、痛い、噛まないで」
また腕を噛まれた。
「ほんと失礼だよね」
「もうさ飼ってた猫そっくりだよ。血が出てない?」
「え? 痣になってる」
「あ~あ、Yシャツの袖まくれないや」
「ごめんなさい」
「気にしてないよ。猫が戻ってきたみたいで楽しいよ」
「もっと噛む?」
「他の男を……やめた、今のなし」
さらに腕を噛まれた。
前回と同じレストランに手を繋いで行った。
「今度さ水族館に行かない?」
「図書館行きたいから、今は無理かな」
「そうか。しかたないね」
時間はゆっくり過ぎて行った。