現実には絶対ない部活
というわけで俺は今、部室のドアの前に来ている。
部室は、体育館のような広い空間になっていてものなどは特に置かれていない。何故、広い空間になっているかというと部活で魔法を使用するため周りの物を壊しかねないからである。
俺は、部室のドアを盛大に開けた。スパァン!!という音が部室中に響いた。あ、どうやらやり過ぎてしまったようだ。
部室に入ると、先に来ていた萌咲と彩加が練習を始めていた。しかし、萌咲は俺を確認するや否や
「遅い!何してたわけ!?」
いつもよりちょっとのんびり来ただけなんですけど。というか、俺が何しててもお前には関係無いだろ。とか言ったら魔法で攻撃されかねないので言わないことにした。
「ちょっとのんびり来てただけだよ」
「あら、そう。ならよかったわ。彼女でもできたのかとゴニョゴニョ」
何がいいのか全く分からん。てか、最後の方ゴニョゴニョいってて何言ってるのかわからなかったし。そして、さりげなく何事もなかったかのように練習再開しないでよ!?
まあちょうどいいから魔法について少し詳しく説明しておこう。
魔法は魔法科○校の劣等生みたいにデバイス使えばパァーって使えるわけではなく魔法陣を書いて発動する場合と魔法具を使って呪文を唱えて発動する場合のふたつがある。
今、萌咲が練習しているのが魔法陣を書いて発動する魔法で植物を地面から瞬時的に生やすことが可能だ。魔法陣は、書くのに少し時間がかかるが規模が大きかったり威力が強かったりする。また、慣れれば早く書けるようになる。
そして、彩加が練習しているのが魔法具を使って呪文を唱えて発動する魔法だ。魔法具は、その魔法に合った魔法具を使用しないと発動しない。
例えば、拘束系統の魔法なら魔法具の鎖を使用することによって遠距離からの拘束が可能になる。
そういえばこの間、彩加拘束系統の魔法使われて危うく童貞が無理矢理奪われる寸前だったような気がする。あのとき萌咲が乱入してこなければ祝★童貞卒業になっているところだった。
おっと、彩加が助けてくださいみたいな目で見つめてきているので魔法の説明はここまでにしておこう。
「どうした。彩加?」
「山崎クン。私大会で使う桜を舞わせる魔法がなかなかうまくいかなくて」
魔法がうまくいかない原因はいくつか存在する。
「私に色々お・し・え・て♡」
「教えるのって魔法だけだよね!?」
耳元で囁かれるとゾクゾクするのでやめてほしい。
俺が思うに魔法具の方に問題があるのではと考えている。多分、使っている魔法具が桜の花の枝の一部だけなので魔法を発動しても十分な威力を発揮できていないのだろう。
「これはあくまでも推測だが魔法具に問題があるんじゃないか?」
「なるほど。山崎クンの言う通りこれじゃ魔法具が小さいきがするわね」
どうやら、原因は魔法具で間違いないらしい。となると、明日にでも魔法具を扱っている店に行って魔法具を買いに行くことになる。
「山崎クンは明日暇かなぁ?」
明日は、学生にとってとてもありがたい休日の土曜日である。そして、俺は休日にすることといえばアニメ鑑賞かゲームぐらいしかないので断る理由は無い。
「特に用は無いよ」
「じゃあ明日の朝10時、この近くの魔法具の店に集合ね」
「分かったよ」
そう言うと彩加は嬉しそうな顔で
「じゃあそこからデートしましょう!」
え?魔法具買うのが目的だろ?なんでデートなんだよ。とか思っていたら
「私も行く!!」
「お前ついてくる必要なくない!?」
「部活のメンバーの一員としてよ!決して明日暇過ぎてとかそういうわけじゃないから!」
あ、そう。なんでここまで分かりやすいツンデレキャラなのこいつ。
そんなほのぼのした会話をしていたらあっという間に部活の時間は終わってしまった。今日の成果、全く進歩なし。
というわけで今は帰り道。辺りはすっかり日が暮れて真っ暗になっている。右に萌咲、左に彩加という一見ハーレムみたいな状態だがそうでもない。
「山崎クン明日楽しみだねぇ」
「ああ。そうだな」
「私もいることを忘れないでほしいんだけど?」
萌咲が彩加を睨みながら言う。そんなに睨まなくても…。
「もちろん忘れてはいないわよ。萌咲サン」
「ふんっ」
なんでこんなにツンデレとヤンデレって仲悪いかな。ニ○コイとかでも初め仲悪かったし。
「じゃあここから別々のルートだな」
「あんた明日忘れてたとか言うんじゃないわよ。」
「またねぇ山崎クン」
この後、家に帰って眠気に襲われた俺はすぐにベットに横たわり寝た。
どうも、tomakunです。
今回は、魔法についての説明をメインに書かせていただきました。
皆さんに少し聞きたいのですが次に追加するならどんな性格のキャラがいいですかね?(キャラの性格がなかなか決まらないだけ)