実家に到着
走る馬車のに飽きた頃、ようやくキョウ帝国に入る。
途中ゴブリンの掃除しながらの道のりだったが、キョウ帝国に入ってからゴブリンは出てこない。
そして、ようやくドラクロア領に入る。
「まずは実家に顔をだすか。」
エリックが言うと、
「私はどうしたらいい?」
ティスティアが聞くので、
「一緒に来ればいいよ。宿探すのも金要るし。」
と言うことで、2人して実家に戻る事になる。
魔道具でもうすぐ家に到着すると兄に連絡を入れると、
「わかった、寄り道せず来いよ!」
と、短めの返事。
家の門の前に立って門兵に帰ったと告げる。
最近雇った門兵なのか、知らない顔であった。
門兵は中に入ってから暫くすると、慌てて出て来た。
門を開け、仰々しくお辞儀をされる。
入ると脇に大きな馬車が二台。
見覚えのある紋章が刻まれている。
「ヤバっ!帝の馬車じゃん!急ぐぞ!」
ティスティアに告げ、歩幅を大きくする。
玄関を開けると、両親と兄が今か今かと待ち構えていた。
「ただいま!」
そう声を発するやいなや、横から猛タックルをくらう。
「ゴフッッ!」
思わずの横からの攻撃に、息を詰まらせるエリック。
「遅い!半年に一度は顔出す約束でしょ!忘れてたでしょ?忘れてたよね?私との約束忘れるなんて!」
剣幕の主は、真っ赤な髪の毛を立てロールに巻き、真紅の瞳を煌めかせ、真っ赤なドレスに身を包むが、胸の辺りの大きなメロンを2つ隠したかのような双丘は、隠せるはずもなく、ティスティアの目線はそこの双丘と自分の胸とを見比べ、溜息を飲み込む。
「エリー!忘れてたわけじゃなく、月日が思ったより早くてな。」
訳の分からぬ言い訳をするエリック。
「とりあえず食堂に、そこのエルフのお嬢さんも一緒にどうぞ。」
兄が、この場をおさめる。
食堂の扉を開けると、奥に神々しく座る1人の女性。
「皇帝陛下!」
エリックが呟く。
そう、紛れもなくキョウ帝国の皇帝にして、母親の従姉妹である、エリーザ-フォウ-ミヤーコ皇帝が座っていた。
「エリック、おかえり。いや、エリーが待ってられないとゴネてね。ここまで出向いたのよ。元気そうでなによりね。」
「申し訳ありません。忙しくて月日を忘れてました。」
「ゴネてない!」
頬を膨らませて叫ぶエリー。
「とりあえず座ろうか。」
父が言うので、皆、席に着く。
右にティスティア、左にエリーが座る。
ハーレムにするか、しないか。
悩むところですね。




