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龍騎士リョーガ

リョーガという名の男は、森の中に居た。

緑の頭髪の間から、ブレードのような角の伸びた端正な顔。

引き締まった体付きに、緑の瞳。

この世界、魔法の属性と髪の毛と瞳の色は関係している。

緑は風の属性だ。


「確かに報告どおり、この森には、奴らの気配がする」

男は呟いた。

奥に行くにつれ、気配は強くなる。

「居たな」

真っ直ぐ見つめるその先には、黒く異形の動くモノがあった。

「亜人風情が、我に何か用か?わざわざ食われにきたか?」

「魑魅魍魎が、戯けた事を」

「ほう、知っていて来るとは、そういう事か?」

「無論、お前を殺すために来た。」

そう言いリョーガは、両腕を頭上に掲げ、

『龍装!』

そう叫ぶ。

リョーガの頭上が光輝き、その光は、リョーガを包み込む。

光が収束したとき、その場に居たのは、

金属の輝きの上に、緑のクリスタルをコーティングしたような輝きを放つ、全身を鎧で覆われた人物であった。関節の内側は、爬虫類の鱗のような模様で覆われ、動くのに支障はないようだ。

「竜騎士か」

黒い物体、魑魅魍魎はそう言った。

「龍騎士、リョーガ!魑魅魍魎の始末を致す。」

そう言い、左右の手首の内側から一本づつ、鎖が伸びた。右の鎖の先には槍先のような物が付いており、左の鎖の先には、鉄球のような物が付いていた。

魑魅魍魎は、咄嗟に飛び避けて、猛禽類の脚のような腕でリョーガに襲いかかる。

リョーガは、右腕でを引き鎖はそれに呼応するように戻って来たかと思うと、槍先が魑魅魍魎に向け飛んでいく。

魑魅魍魎の腕に刺さると、

「ギィャャァァッ!」と、魑魅魍魎が呻き声をあげる。

左手を引くと、鉄球が魑魅魍魎の頭部を捉え鈍い音がした。

右手をリョーガが弧を描くように動かすと、刺さっていた鎖が、魑魅魍魎の腕でからスルリと抜け、今度は、魑魅魍魎の首に向け飛んでいく。

咄嗟に腕でカバーする魑魅魍魎が、

「鎖の竜騎士、貴様などに我は負けん!」

そう言い、鎖に抗おうとするのだが、カバーするために出した腕でを、鉄球が打ち落とした。次の瞬間、鎖が魑魅魍魎の首を貫く。

「魑魅魍魎ごときが、龍騎士に勝てると思ったのか。」

その声と同時に、魑魅魍魎の体は、砂のように崩れていった。

バコンッ!と音を立て、リョーガの全身を覆っていた鎧が外れ、リョーガの頭上に現れた光の中に消えていった。

「お疲れ様リョーガ。」

リョーガ以外に誰も居ないはずなのに、声がして、

「エリックのおかげで、魑魅魍魎が動き出す前に片付けられて良かったな」

誰も居ないのに、リョーガが答えた。

「あの子、なかやか面白いわね、こちらに来ないかしら?」

また声がする。

「どうだろうな、俺としては来て欲しいがな、シュールはどう思う?」

「まだ子供だし、もう少し先じゃない?」

「まだ15歳だしな」

そう言いリョーガは、森の外に向け帰って行くのだった。


龍装の鎧は、セイ◯ト星矢や、G◯ROの鎧のような感じでイメージしてみました。

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