夜更けのティスティア
ティスティアの視点です
その夜、ティスティアは興奮して寝れなかった。
200〜超えるゴブリンの群れ。ゴブリンナイトの他にゴブリンキングまで居た。
今までのティスティアなら、即死だ。
だが、エリックが中央で囮兼前衛として、ゴブリンを殲滅していき、自分は比較的安全な位置から狙撃して、今日だけでゴブリン30匹と、ゴブリンナイト1匹倒したのだ。10匹のゴブリンからも逃げきれなかった自分がだ。
地獄のような訓練のせいか、最初、コッキングするのも重いと思ったショットガンが、今では軽くコッキングできる。
エリックには感謝してもしきれない。
部屋の中央にロープを渡してシーツで区切ってある向こうからは、エリックの寝息が聞こえる。
シーツをめくって、顔を出してみる。
エリックの寝顔は、まだあどけなさの残る可愛い顔だ。まだ15歳だと言う。
エルフの自分は、40歳。
エルフは、15歳位までは人族と成長具合は変わらない、そこからゆっくり成長していくので、見た目は人族の18歳くらいだろう。この後数百年、見た目は変わらないが、エリックよりも25年長く生きている。
「年上は好みじゃないかな?」
エリックの事を感謝から、尊敬に変わり、尊敬から恋に変わっているのを自覚しているティスティア。
「私って、どんだけチョロいの」
1人照れ笑いしながら、ベットに潜り直すティスティア。
ティスティアは、明日も訓練があるのをウンザリしながら、それでもエリックとは離れたく無いと思い、目を閉じるのであった。
こんな回も挟んでみました。




