5歳6歳
今5歳
庭で遊んでいて、落ち葉を燃やすと言うから、魔法で集めた落ち葉に火を点けたら、両親に驚かれた。
魔族、吸血鬼族といえど、魔法を使えるようになるのは、だいたい10歳頃かららしい。天才だと言われた。
俺にしたら、魔法は、前世でも使ってたし、前々々世でも使ってたから、お手の物だったのだが。
ここで判明した事がある。
魔族の髪や瞳の色と、使える魔法がリンクしているらしい。
父親や、兄は、火魔法だ。母親は水魔法。髪色以外の属性魔法は、使えてもショボいらしい。
では、俺は?
紫なんだけど。
こっそり試してみた。
火魔法、問題無く使えた。上位の雷魔法も問題無し。
水魔法、これもオッケー。上位の氷魔法も使えた。
闇魔法。これも問題無し。下位の影魔法も。
ただ、土魔法と、風魔法が、前世ほど使えない。この世界の仕様か?
まあ、この世界では、使える魔法が1属性なのが普通みたいなので、この世界では、天才なのかもしれない。
あと、この世界の魔法。前の世界での中級魔法が、上位魔法に位置付けられている。どうやら魔法の技術は、この世界は低いようだ。
6歳
剣術の教師というのがやって来た。
普通は、学校へ行くらしいのだが、領主の家だからか、家庭教師を雇ったらしい。
ここで判明したのが、この世界の人族達の強さ。
ハッキリ言って、弱い!遅い!
家庭教師が、最初に、手本として見せた技。これが遅くて驚いた。
わざと遅くして、俺に教えようとしたのかと、勘違いしたほどだ。
この家庭教師、かなりの腕前の冒険者らしいのだが、ハッキリ言って、今の俺でも、負ける気がしない。
まあ、目立ち過ぎるのも面倒なので、手を抜いて練習していたのだが、家庭教師に天才だと絶賛された。
両親は、大喜びだった。
成長して、身体が出来上がったら、私などすぐに追い抜くでしょうと、大絶賛だった。