表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/47

タラテクト?

翌日、エリックは森の中にいた。

まあ、依頼ではなく、毎日のジョギングみたいな狩りである。

ゴブリン、オーク、ギガントデビュア(デカイゴキブリの魔物)、たいした運動にもならなかったが、準備運動程度にはなった。

1匹のホーンラビットを見つけ、アッサリ倒すと、

「昼飯はこいつにしよう。」

1人呟き、角と毛皮を取り除き、内臓を抜き取り、火を起こす。

いい匂いがしてきたときに、藪から小さな魔物がこちらを見ている事に気がついた。

掌ほどの大きさのハエトリ蜘蛛のような魔物。

「スモールレッドタラテクト?にしては、少し違うし、何だこいつ?肉食うか?」

タラテクト種は、蜘蛛の魔物で、何種類か存在する。大きさや色も多数あるが、弱い毒を持っていて、獣や虫をとって食べる魔物だ。人を襲うことは稀である。

ホーンラビットの肉を少しむしって、タラテクトの方に投げてやると、

ササッと動き、肉を両腕?で、挟みこみ齧りだす。

「腹減ってたのか。でも人前に出てくるとは、用心がなってないぞ。蜘蛛嫌いな奴なら、殺されてるから、注意しろよ。」

理解出来ないだろうがと思いながら言うと、コクコクと頭を縦に揺らす。

「ん?理解した?案外知能高いのか?もっと食うか?」

食べ終わったタラテクト?に、また話しかけると、タラテクト?は、さらに近づいてきて、頭部を縦に揺らした。

ホーンラビットの肉を腰の短剣で半分に切り、片方をタラテクトに投げてやる。

サササッとタラテクトは肉を掴み、食べ始める。エリックも肉に齧りつきながら、

「蜘蛛と一緒に飯食う吸血鬼とか、俺ぐらいだろうなぁ〜」

と、笑いながら呟いた。

肉を食い終わったタラテクトは、逃げるどころか、エリックに近づいてきて、ピョンっと、エリックの肩に飛び乗り、寝始めた。

「何だこいつ?ここで寝るのかよ?」

エリックは、呆れた声をあげた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ